インテルやカルチョに関する話題多め
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

長かった当企画も、今回でようやく終了です。

前回から引き続き、最終回の今日は、肝心の所属チーム・・・

インテルに何か問題はなかったのか?
また、どうすればクアレスマは活躍できたのか・・・?

――という点について、あれこれと仮説を展開していきましょう。

○4-3-3で戦うインテルの欠陥

結論から言えば、クアレスマがイタリアで通用しなかった理由、
インテルで機能しなかったことは、彼だけの責任ではありません。

もちろん、クアレスマ自身の問題も多分にあったわけですが・・・
ことシステム面に関して言えば、インテルというチーム自体が戦術とミスマッチな陣容であった影響も、少なからず出ているように思えました。


順を追って解説していくことにします。

当時インテルが敷いていた布陣は4-3-3。
このシステムの長所は、言わずと知れたポゼッションとの相性のよさでしょう。
これは理論上、常にピッチ上に選手の三角形が生じ、パスコースが2本以上できる配置なため、最もピッチを幅広くカバーできるとされているためです。


他方、構造的な弱点もまたあります。

先のムンタリの項目では、4-3-1-2が中盤底の司令塔、いわゆるレジスタ(味方のDFラインよりやや高めの位置から、左右長短にパスをさばいて攻撃を組み立てる選手)にプレスをかけるのに適した布陣と申し上げましたが・・・
4-3-3は、そのまったく逆。

1アンカーに2人のインサイドハーフを並べ、その上に左右のFW(ウイング)とCF(センターフォワード)の3トップを配置する形になるため、
必然的にレジスタにプレスをかけにくくなってしまうのです。

これは4-3-3の、守備の局面における最も大きなデメリットと言えます。


また、攻撃の局面に関しては――クアレスマにとっては、こちらの方が問題となりました――2人のウインガーを左右に配置して、中央のCFを1人にする分、

積極的なフリーランニングと、オフ・ザ・ボールによる味方の攻撃参加がなければ、中央のCFが孤立してしまう

ことになります。
これは厳密には問題とは言えず、実際にクロスをあげるウインガーとは逆サイドのFWが、また中盤の選手たちがゴール前に駆け上がってくれば解決できる事象なのですが・・・

不幸にもインテルには、そのタスクをこなすのに適した駒が揃っていませんでした。


例えばクアレスマと同時に加入した、左サイドのウインガーであるマンシーニは、
縦方向への突破が持ち味の、どちらかと言えばカウンターで威力を発揮する選手です。

バルセロナのペドロやメッシのように、内々へ切れ込み逆足でシュートを放つ・・・
あるいはCFとのコンビネーションで、相手の守備網を掻い潜れるタイプではありません。

オフ・ザ・ボールの効果的な動きも少なく、当時インテルで押しも押されぬエースでありCFであったイブラヒモビッチを、中央でしばしば孤立させてしまっていました。
クアレスマについても、同じようなことが言えるわけですが・・・

この点については、前任者であるロベルト・マンチーニが一貫して2トップのシステム
(4-4-2と4-3-1-2の2つ)を使い続けていたことが、大きく影響しています。

※若干専門的な話になってしまうので、ここからしばらくは興味のある方だけ読んでいただければ結構な範囲かもしれません(苦笑)

つまり、モウリーニョがやって来るまで、インテルはウインガーを置く必要がないチームだったことの影響が、陣容の顔ぶれに大きく反映されていたということです。

4-4-2ならまだしも、中央の人口密度を高めることが主目的となる4-3-1-2は、
数あるフットボールのシステムの中でも、最もウインガーに出番のないもののひとつです。

当然、チームはこのシステムをメインに据えて戦う以上、インサイドハーフやFWの頭数を揃えることが主になります。
マンシーニとクアレスマを獲得する以前のFW陣の顔ぶれは、

・イブラヒモビッチ
・アドリアーノ
・クルス
・クレスポ
・バロテッリ
・スアソ

の6人でした。

少しでも、欧州フットボールシーンに慣れ親しんだ方であれば、もはや言うに及ばずですが・・・
この顔ぶれ、バロテッリとスアソを除く、実に4人が典型的なCFタイプ。

スアソはセカンドトップへの対応が可能とは言え、やはりウインガーではない上に、他に比べて大きくクオリティで劣る選手であり、
また、バロテッリは潜在能力こそ破格なものの、特に情緒面・精神面に多くの問題を抱えており、
とてもではありませんがスタメンを任せられる選手ではありませんでした。

つまり、意気揚々とイタリアに乗り込んできて、

「4-3-3のピッチをワイドに使った攻撃的フットボールを実現する(キリッ)」

と宣言したモウですが・・・
この約束は見事に反故にせざるを得なくなり、前言撤回を余儀なくされたというわけです。

時の人ジョゼ・モウリーニョでさえも、カルチョでの戦いが一筋縄ではいかなかったという、象徴的とも言えるような出来事のひとつでした。



クアレスマの大不振は、決して彼だけの責任ではない。
これは贔屓ではなく、インテルのチーム事情、モウのマネジメントの失敗も少なからず影響していた。


他のインテルの主力選手、例えばカンビアッソやスタンコビッチにしても、
その多くはマンチーニ時代に監督とブランカTD(テクニカルディレクター)とで協議の末に獲得された選手たちです。

彼らはモウリーニョが求めるような、中盤からスルスルッとあがってペナルティエリアに侵入するようなプレーも、
その手前の位置でボールを受けて、豪快なミドルを突き刺す動きの、どちらも訓練されていません。

求められるタスクは、狭いスペース下でもボールをロストせず、細かく立ち振る舞える動き。
また、とりわけネガティブなトランジションを意識した、素早い攻守の切り替えですから・・・
これはまったく責められるものではありません。

モウリーニョがメルカートの閉まるギリギリまでチェルシーのフランク・ランパードの獲得にこだわった理由は、まさにこの

“オフ・ザ・ボールの動き出しと攻撃参加”

にあります。

ちなみにムンタリに期待されていたのはこの代役であり、
ちょうどこうした動きでした。

こんな経緯でインテルに加入してきたムンタリですが・・・
彼もまた、モウリーニョの目指すスタイルを実現できなかったことは、これまでムンタリに関するコラムで解説してきた通りです


閑話休題。と、いうわけで・・・

結論から言えば、指揮官の求める理想のチーム像と、それを実現するために与えられた駒の性格が見事なまでに食い違っていた結果、
クアレスマやマンシーニら、ウイング勢は大きく割を食うことになってしまいました。

彼ら自身もモウリーニョの期待に応えることはできず、またその他の人間も、モウリーニョの理想を実現はできなかった。

しかもモウリーニョも、実際にカルチョで指揮を取ってみるまでは、理想と現実の違い・大きな乖離に気が付けなかったのです。

この点は先にコメントをいただきました、siniさんの分析が、非常に鋭く的を射ていると思います。


ただ・・・周囲と指揮官にも問題はあったわけですが、それでもやはり一番大きな原因は、クアレスマ自身の限界であることは事実です。

特に守備の意識の低さ、トランジション(攻守の切り替え。ここでは選手個人のタスク変化の速度を言う)の遅さ、戦術理解の低さは、クアレスマ@インテルのカルチョでの挑戦において、大きな大きな障害となってしまいました。

戦術理解の低さに関して、もう少し具体的に言っておくと・・・
視野の狭さからくる周辺の状況確認不足、それに伴う味方と連動したプレスの足りなさなどが挙げられます。

クアレスマにとって不幸にも、2009-2010のインテルは特に年明け以降、前線からのハイプレスを積極的に戦術に取り入れたチームに変貌していったため、この点が致命傷となった感があったことを追記しておきましょう。

●『夢轍』

長かった企画も、いよいよボーナストラック。
当blog恒例、

『クアレスマの有効活用法を本気で考える』

のお時間です(笑)

ムンタリほど手の込んだことはできませんが、ここまでご紹介してきたクアレスマの特性、カルチョの特性、インテルの特性――
そのすべてを考慮した上で、ここではいくつかの案を出させていただきたいと思います。

正直、ムンタリよりはるかにカルチョでの活用が難しい選手ではありますが、
ない知恵を絞って・・・なんとか考えてみました。

(1)セカンドトップ

4-3-3の右ウイングに比べ、使えるスペースは狭まってしまいますが、
それでも数的不利な状況には陥りにくいということを考え、2トップの一角にコンバートしてみるというアイデアです。

ただし、スペースへの飛び出し、スマルカメント(マークを外す動き)に難のある選手ですので、そこは要訓練・・・ということになります。
それでも前方に少しは使えるスペースが残っておりますので、ウイング時に要求されていたタスクに比べれば、施工は大幅に楽になるはず、と考えました。


率直に言ってしまえば、クアレスマはお馬鹿さんです。

お世辞にも学力も、フットボールIQも高いタイプではありません(泣)

それだけに、要求はできるだけシンプルなことが好ましい・・・
という部分に、このアイデアは主軸を置いてます。


やり方は単純。
ビンビンに張り詰めた弓のように構え、鏑矢のようにクチュやデキがボールを持った時点でスタートを切るような、
そうした形でのスペースへの走りこみに専念させます。

足元でボールを受けることに対するこだわりが強いクアレスマですが、そこをどこまで矯正できるかが、このアイデアの勝負どころです。
スマルカメントを伴わない動きであれば、なんとか対応は可能ではないか、と夢を見つつこれを書いています(苦笑)
足の速さは相応にありますからね、クアレスマ。

これなら、相手DFもそうそうダブルマークで挟みこむ動きをスムーズには行えなくなりますし、2トップの相方にイブラ(やアドリアーノ、)、翌年ならエトーやミリートがいるわけですから・・・
必然的に、マークも分散されます。

後は結局、最後まで直接試見することは叶わなかった、ゴールゲッターとしての才がクアレスマにどれだけあるかです。

まあ・・・少なくとも雑魚戦であれば、それなりに可能性のあるオプションかと思います。


ウイングというポジションでは、どうしても写真のように、強いプレッシングの影響下でプレーしなければならなくなる。
ドリブルに制約がかかる中で、スピードという新たな武器を生かそうとすれば、守備の負担を廃し、ひたすらゴールに向かわせる他ない。
ポルト時代の起用法を更に先鋭化させた、非常にハイリスク・ハイリターンな起用法となるだろうが、
当時のインテルが今のように、怪我人が相次ぐような事態になっていれば、あるいは実現していたかもしれないシステムと思う。


(2)4-3-3-の右、または4-2-3-1の右ウイングハーフ

結局、彼はどこまで行ってもウインガー。
守備力と戦術理解に難のある選手だけに、かなりのリスクを伴う選択にはなりますが・・・
少しはカルチョに順応してきた2年目であれば、マイコンが出場できない場合に限って、従来のウイング系ポジションで使ってみる選択肢は一考に値するかと思います。

ぶっちゃけ、今のインテルなら出番があった可能性が大なんですよね・・・つまり(哀)


説明しておくと、マイコンは当時から、インテルで不動のレギュラーとして君臨していたわけですが、
このマイコンとクアレスマの相性が、絶望的に悪いのです。

理由はマイコンが極めて攻撃性の高いサイドバックだけに、クアレスマはどんどん彼が入り込めるスペースを作り出す動きをして欲しいところなのに、これがまるでできなかったことと、
マイコンがせっかくオーバーラップでフォローに来てくれても、クアレスマの球離れが非常に悪かったため、結局あがり損になってしまうことが少なからずあったせいです(泣)

ポルトガル語で会話が可能な分(マイコンは言わずと知れたセレソン、ブラジル代表選手)、コミュニケーションは他の選手より取りやすかったはずなのですが・・・
これでは、人間関係も自然とぎくしゃくしてしまったはずでしょう。

先のコメントからも、クアレスマがチーム内で孤立していたことは明らかですし(かなり自業自得な部分も多いのが悲しいのですがorz)、
マイコンとの反りは合わなかったんじゃないかな~というのは、一緒にピッチに立った際の呼吸からもよくわかるものです;

というわけで、マイコンが出場できない試合に限って・・・このアイデアは、試せる可能性が出てくるものです。

マイコン不在時には、右サイドにはカピタンかサントン、あるいはキブの誰かが入る公算が高いわけですが、
彼らはマイコンに比べ、突破力と得点力で大きく劣り、また性格的にもそこまで積極的に前に出て行くタイプではありません。

こうした状況下であれば、クアレスマの突破力を生かせるシチュエーションが、さすがに何回かは生まれてきます。

もちろん、クアレスマ自身に徹底して時間をかけずにゴールを目指す(カルチョで時間をかけることは、ダブルマークや守備陣形の構築を意味する=ゴール確率が著しく低下することを意味する)ことを徹底させる必要はありますが、
ややこしい守備やらなんやらを言いつけるのではなく・・

『とにかく一刻も早くゴールに迫ってラストパスかシュートを決めろ』

なら、やることもシンプルでわかりやすいというもの。

クアレスマが徐々に失っていってしまった“自信”という、重要なファクターを取り戻せる可能性もあったことでしょう。


イタリアに来たばかりのころの、傲慢なプレーはもちろん厳禁ですが・・・

一方で1vs1の強さを信条とする選手にとって、自信は成功のための、最も重要な栄養素のひとつ。
それを取り戻させることも、クアレスマ活用において必須項目になったはずです。


と、だいたいこんなところなのですが・・・

ここでお断りしておかなければならないのは、どちらのアイデアも相手によって、使える場合と使えない場合が出てくること。

そして悲しいことに、やはりエトーやミリート、パンデフに比べ、
クアレスマでは少々以上に物足りなさを感じてしまう感は否めません。

これらのアイデアはカップ戦や、怪我人発生時の代案がせいぜいで、メインシステムにはなり得ないもの。

悲しいかな、クアレスマとカルチョの相性が前提として最悪な以上、

インテルでのキャリアには・・・自ずと限界があったと理解すべきなのでしょう。


幸せな結婚ではなかった。
多くの人が悲しみ、傷つき、誰よりも本人が最も苦しんだ2年間だった。

それでも、プロとしての姿勢、誇りだけは決して失わず、泣きながらでも練習には通ったというクアレスマ。
この経験が、どうか彼の今後に生かされること。彼が再び、おおいなる成功をおさめること。
それだけを、今は願ってやまない。


※終りに

構想含めて約一月・・・
本当に、本当に長く続いたこの企画も、ようやく終焉を迎えようとしております(苦笑)

終盤、息切れ気味になっていた感はございますが(汗)・・・
インテルの、モウリーニョの、カルチョの、またクアレスマのファンとして、
及第点ギリギリではございましたが、納得のいくものが書けたと思います。


お題をいただきましたsiniさん、また企画中いくつものコメントをくださった皆さんにも、心からお礼を述べさせていただきたい次第です。

なお、クアレスマですが・・・現在トルコの名門、ベジクタシュの一員としてプレーしております。



ご覧の通り、なんだか風貌まで様変わりしてしまった感のある彼ですが、
新天地では幸いにも出番に恵まれ、それなりに機能しているようです(あくまで数字の上では、なので断言はできませんけど;)。


・・・ここから先は極めて、希望的観測になってしまいますが・・・

イタリアで経験した挫折と、加齢による落ち着きが、逆に新たな可能性を開くこともあるかもしれません。


もしまた、彼が国際舞台で再び話題になってくるようなことがあれば、
その時は改めて、何がなんでもプレー動画を入手し、彼に関する手記をまとめたいと思います。


どうか彼の名前を、うちを訪れてくださった皆さんだけでも・・・覚えておいてあげてください。

それがこの原稿を綴った、自分の切なる願いです。<了>


にほんブログ村 サッカーブログ セリエAへ人気ブログランキングへ
   ↑  ↑ 
一人でも多くの方に読んでいただけるよう、各種ランキングに参加しています。
記事が面白ければ1クリックいただけるととても嬉しいです

応援くださっている皆さま、本当に感謝です。いつもありがとうございます

※フットボール関連の相互リンクは、常時歓迎♪受付中です。
拍手ボタンからでも、その旨お伝えいただければ、なるべく早めに対応ば致します。
スポンサーサイト

【2010/11/28 22:32】 | クァレスマ
トラックバック(0) |

はじめましてー!
lemistzuck
ここまで書ききるのがすごいなぁって、思わずコメントです。
拍手ぽちですっ!!

いい記事読ませていただきました!!

No title
junchang
お疲れ様でした!
相変わらずアカデミックな言いようで脱帽です!
サッカーが個人スポーツであれば突出したものがひとつでもあれば名選手であったでしょうに・・・・。
現在はあまりにもシステマティックになってしまってサッカーに奔放さが皆無になってしまいました。
余程ものすごい選手であれば我を貫き通すのでしょうけど、そうでない選手は消えていく運命なのでしょうか?
私は偏屈な戦術家は大好きなのですが、そういった選手が少なくなってしまうのは一寸寂しいですね。

お見事でした!
岩氏(いわし)
クアレスマはサッカーやってて良かったですね(笑)
是非訳文して読んでもらいたいですな。


モウリーニョが築き上げたチェルシー最強時代を思い出しました。
あの時導入した4-3-3は衝撃的だったのを覚えています。

トップのドログバが渾身的なポストワークとプレッシング、ランパードの天才的な飛び出し、そして何よりダフとロッベンの縦横無尽な攻撃、守備に走り回っていたからこそのマッチングでした。


型にハマれば超攻撃的な布陣も、結局はそれを実行する選手あってのものですからね。
バルサも同じですし。つくづく戦術というのは重要なものなんだと考えさせられます。


クアレスマはいい意味ではとっても古典的な選手ですが、悪い意味で言えば現代の求められるサッカーには使い辛い選手だったのかもしれませんね。


今はクアレスマのように突出した力があっても、チームコンセプトに合わないといった選手があちこちで溢れていると思います。やはり適応力も求められるという事なんでしょうね。


僕個人としては、そういう突出した力を持っている選手は好きなので、クアレスマにも何とか頑張ってもらいたいものですね。

コメントありがとうございます
白面
>lemistzuckさん

ご訪問いただきまして、誠にありがとうございます。
そこまで言って頂けるとは・・・まったく恐縮というか、光栄至極ですv-356

足跡でお気づきかもしれませんが、実は自分の方も最近、lemistzuckさんのblogにちょくちょくとお邪魔させていただいております(笑)

自分も時には、こんな風にフットボールを楽しみたいなぁ・・・と憧憬を抱きつつ読ませていただいているんですよ。
見ておわかりの通り、応援しに行ったはずのチームや選手でも、気が付けば試合中にスカウティングを始めてしまうような、困った人間ですので・・・(汗)

機会がございましたら、是非またいらしてください。
マニアックな記事ばかりで辟易されてしまうかもしれませんが(苦笑)

>junchangさん

>サッカーが個人スポーツであれば突出したものがひとつでもあれば名選手であったでしょうに・・・・。

まさに仰る通りと思います。至言、ありがとうございました。
野球のように一芸が秀でていれば生き残っていけるスポーツと、根本から異なるのがこの部分でしょうね・・・

特に現在の欧州フットボールシーンでは、複数のタスクをこなせる選手でなければ、戦術的な制約を余儀なくされてしまうことから、
なかなか職人的な選手は生き残りが難しい状況になっていると思います。

それでも、クアレスマクラスのクラックともなれば、状況と展開次第でまだまだ活躍の芽はあると思いますよ。

これだけあれやこれやと批判しておきながら、それでもまだ自分はクアレスマの可能性を諦めてはいませんからw

ファンですからね、純粋に。

惹かれた選手の長所も短所も、極力客観的に分析。
それを元に、新しいアイデアを考案したりするのが好きなんです(笑)

>岩氏(いわし)さん

いや、訳文で読んだら馬鹿にするな!と叱られてしまう可能性の方が高い気が致します(笑)

ありがとうございます。
戦術及びマネジメントマニア、

「フットボールも人の営みだ」

を標榜する自分としては、そういうお言葉をいただきますと、すごく力になりますですw

個人能力の見直し自体は、昨今システムにウインガーを組み込んだチームが増えていることから、
実は既に水面下では起こっていると思うのです。

他方、それにしてもかつての

「1人ですべてを可能にしてしまう」

、マラドーナのようなスタイルは、到底実現不可能なレベルに守備戦術が強化されてしまってるので・・・

いかにこうした異能性の高い選手を早い段階で見つけ出し、メッシのようにチームプレーへの適合も可能とするのかが、
今後のフットボールシーンでは重要なテーマになってくるのではないか・・・と考えることは多いですね。

・・・なんでこんなに話が膨らんでいくんだろう(汗)

もう少し純粋にというか、

「おおすげー!」

でたまにはフットボールを楽しみたい気はあるのですが(苦笑)
性分・・・かなぁ?;

初めまして
そーーー
ポルト時代からクアレスマのプレーに魅せられて以来、彼のファンです。

正直、ポルト時代の彼は本当に凄かった。リーグはもちろん、CLでも活躍していましたし(アーセナル戦などは十分に通用していました)、それだけにインテル移籍には相当の期待したんですが…

確かにインテル、セリエAは水が合わなかった様に思います。加入後1年目のインテルはイブラヒモビッチのチームであり、真ん中にいるイブラから攻撃が始まっていたので、勝負したいクアレスマにとっては厳しかったと思います。

二年目は司令塔のスナイデル、2トップのエトーとミリートの活躍が凄かったのと、マイコンの攻撃の貢献度の方が高かった分、チームとしてのクアレスマの必要性が無かったように思います。

僕もセカンドトップの案は賛成です。現在のベジクタシュでは中で勝負も増えている様に思いますし、ペナ付近でボールをもらいターンしてゴールという形を何度か見ましたし。
または、最初は中にいて、時間帯によってサイドに開いて勝負できたらーーと思うんですけど(今のロナウジーニョがそういうプレーしますよね)。
ウイイレでもポルトガル代表で彼をセカンドトップで使っていました(サイドにロナウドとナニがいるからっていうのもありますけど)。

正直、彼のプレーは賢くないですね。ドリブルで勝負しては失敗しての負の連鎖です。だからもう少し周りを使うことを覚えたらプレーの幅はぐんと広がると思うのですが。
テクニックはもちろんありますから。インテル時は練習では彼のテクニックは周りから認められていたっていうのも聞いたことがあります。

キックの精度も波がありますけど、いい時は本当にうまい気がします(ポルト時代はFKも蹴っていましたし)。

ベジクタシュではセリアAからのリーグ自体のレベルが落ちたこともあるかもしれませんが、好調だと聞いています。彼のプレーの限界を感じることもあるのですが、今でも時折見せるスーパープレーがまた期待を持たせてくれます。

ビッククラブに移籍して失敗してまた移籍して失敗しての繰り返しですけど、選手として成長して、また檜舞台に帰ってきてくれることを願っています。

そうすれば今までの苦労も報われますし、今までの批判も黙らせることができますからね。

長文になってすみません。





ご訪問&コメント、誠にありがとうございます
白面
お返事が遅れてしまいまして、申し訳ございません;

当サイトの管理人、白面と申します。
以後お見知りおきを。

これはあくまで、自分の私見になるのですが・・・

新天地に戦いの舞台を移した選手・監督は、チームメイトやスタッフとよい関係を育むことと、相手先の国、リーグに適合しようと努めること。
これが成功の絶対条件になると思います。

その意味では・・・クアレスマは正しくイタリアと、インテルと向き合っているとは言い難い状態でした。

>正直、彼のプレーは賢くないですね。ドリブルで勝負しては失敗しての負の連鎖です。だからもう少し周りを使うことを覚えたらプレーの幅はぐんと広がると思うのですが。

まさに仰る通り、コラムでも書いたのですが・・・
あまりにも視野が狭く、また周囲と連動したプレーが少ない。

クアレスマに限ったことではありませんが、やはり自分のプレースタイル、傾向とはもっと真摯に、謙虚に向き合わなければ、
本当の意味で成功は掴めないだろうなと感じた一件でしたね。

単に強豪なら、メガクラブならどこでもいいというわけではなく・・・
自分が最も生きるチーム、生きるリーグを選んで移籍していくことが必要なんだと思います。

その意味では、今のトルコリーグは悪くない戦場と思うのですよ。
非常に攻撃的で、スペクタクルなフットボールを求める土壌ですから、自然とスペースも開きがちですし・・・
ベジクタシュそのものはやや物足りない成績に留まってますが、その分クアレスマには奮起を期待したいです。

ELで上に、上に進んでいってくれれば、近いうちまた再会が叶うかな・・・?と思ってます。

これからも共に、クアレスマの復活と逆襲を信じて応援していきましょう!w


追記:自分はてんで下手くそなのですが、知人がウイイレでインテル使いで・・・
ゲーム内だと、自分で動かせる分周囲との連携もスムーズにいってくれて、何かにつけて苦笑いしてしまうことがありましたw

アドリアーノが常にフルパワーで働いてくれたりと、2008-2009シーズンのインテルは、このゲーム内で屈指の強さだったと思います(笑)

No title
sini
お疲れさまです。
自分から依頼した企画なのにコメントが遅くなり、申し訳ありませんでした。

はじめてクアレスマのプレイを見たときあの小気味いいドリブルに魅せられたのが彼のファンになったきっかけで、以降は彼が第一線で活躍するスターになる日を待ち侘びていましたが……ミラノで狂ってしまった歯車を、トルコの地で修復できているよう応援したいです。

足元の技術とノッた時のキレの良さだけなら、メッシやロッベンといった怪物級サイドアタッカーともタメ線を張るレベルにあるはずのクアレスマ。今後はタクティカルな面を修正することができれば必ずや晴れ舞台に戻ってこれるはずと信じています。
あの写真を見るかぎり風貌はまるで別人なので、晴舞台に戻ってきても気付かないかもしれませんが。笑



ベシクタシュにはクアレスマほどではないにせよ不遇の天才グティも居るんですよね。
グティとクアレスマの同居するチーム……ハマればすごいことをやらかしてくれそうな気がするのは自分だけでしょうか。笑

>siniさん
白面
いえいえ・・・
どうもありがとうございました。いつかはやろう、やろうと思っていたのに、結局自分の中で伸び伸びになってしまっていたクアレスマ総括ができて、個人的にも嬉しかったです。

とにかく、戦場を選ぶ段階で失敗してしまった感が大きすぎますね。
自分の特徴をもっと客観的に分析できていれば、カルチョで2年間を浪費することもなかったはずのタレントです。
イタリアとは極端に相性が悪いだけで、他のリーグならもっとできていたはずですもの。

自分もベジクタシュには是非ELを勝ち進んで、もっと試合をチェックしやすくなってもらいたいものですw

問題はグティの必殺スルーパスが、果たしてクアレスマのスタイルと合うのかどうか・・・?

ここら辺もチェックしたくてうずうずしております(笑)


リクエスト、誠にありがとうございました。
またいつでもお立ち寄りください。

コメントを閉じる▲
前回までで、クアレスマの持ついくつかの傾向の中でも、自分の目についた特性については、あらかた解説が終わりました。

今回からが、いよいよ大詰め。
クアレスマとカルチョとの邂逅、インテルでの挫折について語っていきたいと思います。

○期待のち失望

では早速、クアレスマがインテルで起用された時の布陣、
彼に課せられたタスクなどを見ながら解説をしていくことにしましょう。

クアレスマがインテルに加入したのは、モウリーニョが就任した直後。

当時のインテルは、ピッチをワイドに使う4-3-3の布陣を、まさに導入したばかり。
これをメインシステムとし、時に4-4-2(もしくは4-2-4)を使い分けで戦うのが、チームの基本スタイルとなっていました。

言わずもがな、クアレスマに与えられた役目はサイドの切り込み屋。

ポジションは4-4-2における右サイドのウイングハーフ、
または更にピッチ前方にせり出した形で配置される、4-3-3の右FWです。

特に後者は、こなすべき守備のタスクが大幅に軽減される上に、
タッチラインを背にした状態から中に切れ込むのも縦への突破も狙えるという、クアレスマにとって理想的なポジション。
クアレスマが加入した当時、誰もが

「ここからは自分たちの誰も思いつかなかったような、新しいインテルのフットボールが始まる・・・!」

と、期待に胸を踊らせたものでした。


・・・しかし。


結局、クアレスマは本当に限られたいくつかの試合を除き、
期待されたパフォーマンスをまったく見せることができないまま、イタリアでのキャリアを終える事になります。

それどころか、ベンチ、またはスタンドが自身の定位置になる(つまり完全なるスタメン落ち)直前の数試合では、
ジュゼッペ・メァッツァでインテル側のサポーターから、むしろ激しいブーイングを受ける始末だったのです。


期待の反動は大きかった。
イタリアでの、インテルでの挑戦は、彼にとって結局、キャリアを大きく後退させる一生の痛恨事になってしまったと言える。
フットボーラーとして、人生の最も輝ける時間のうち、2年間を棒に振った絶望・・・
クアレスマにとってもインテルにとっても、大きな、大きな不幸だった。


それもそのはず・・・

彼がインテルにもたらしたものと言えば、ドリブル突破を仕掛けては潰され、スペースへの走りこみの少なさからカウンターの好機を潰し、極めて効果の薄い(得点機への直結率が著しく低い)クロスボールをあげては相手にボールを献上し、スペースを潰してマイコンのオーバーラップを(結果的にながら)妨害してしまったり・・・
と、まさに悲惨極まることばかり。

いったい、何がどう狂って、このような事態が起こってしまったのでしょうか・・・?

これまで動画でも見ていただいてきたように、傑出したボールスキルを備えた、恐るべきタレントの持ち主である彼が・・・?

●カルチョの洗礼

これまで何度も申し上げてきました通り、カルチョ、ここでのイタリア・セリエAは、
守備戦術が突出して進化した・・・もはや崇拝されている、と言ってもよいリーグです。

組織的なプレッシング、リトリートによるスペースの消去は当たり前。
ダブルマークや、時にはそれ以上の人数で囲い込んでボールを奪取するシーンが、他のリーグに比較しても大幅に多いことが特徴として挙げられます。

また、戦術的な柔軟性、スカウティングの文化は、国家単位で根付いたものです。

特にクアレスマのように・・・並のDFが1vs1で勝負をしかけられては、まず勝ち目のない怪物級のドリブラー相手に対しては、
徹底したスカウティングを行い、対応策を練ってきます。

これが、効果てき面でした。

どのチームも、クアレスマ相手には、決してDF(主としてサイドバック)一人で当たるような真似はしません。

中盤の底に位置するインコントリスタ(守備的MF)が、時にはインクルソーレ(攻撃的インサイドハーフ)が深い位置にまで下がって、ダブルマークで挟みこんでしまうことが主流の対処法となりました。

約2年前、クアレスマがインテルにやってきた後・・・彼が幾度この形でボールを失ったことか。
自分には、数えきれません。

また、仮にそうした複数マークの包囲網が敷かれていなくとも、
その場合は徹底してクアレスマの長所を生かせないよう、洗練された戦術がクアレスマを迎え撃ちます。

例えばサイドバックが徹底して縦方向への進行を拒むように守っていれば、クアレスマがカットインのドリブル、内へ切れ込むような突破を試みることは自然な成り行きです。

そこを待っていましたと言わんばかりに、CBが迎え撃つ・・・といった具合に、
彼らは巧みに自分たちの望む方へ、狙い通りのプレーへとクアレスマを誘導し、
ボールを奪い去ってカウンターへ繋げるか、中途半端なクロスをあげさせてインテルの攻撃が途切れてしまうよう仕向けたのです。


カルチョという『底なし沼』から、最後まで抜け出すことのできなかったクアレスマ。
その守備は執拗にして粘着質で、彼の華麗なボールさばきは徐々に鳴りを潜めていく。
最後に残ったのは、無謀にも突破を試みては失敗を繰り返す、“12人目の敵プレイヤー”という、屈辱的な評価だけだった。


▽クアレスマの限界

こうした守備包囲網の洗礼は、決してクアレスマに限ったことではありません。

かつてセリエAにやってきたすべてのFW、ウイングハーフに対しても行われていたことであり、
この徹底した対応によってピッチ内で違いを作り出せず、カルチョを去った選手は星の数ほどいました。

他方、こうした守備網を見事に掻い潜り、
一時代を築き上げた選手たちがいたことも、私たちはまた知っています。

何故、彼らにはそれができて、クアレスマにはできなかったのでしょうか・・・?


本当の意味での正答は、当事者以外には永遠にわからないこととは思いますが・・・

白面式解析で語るとすれば、理由は大きくふたつあります。


ひとつはこれまで解説してきた通り、リカルド・クアレスマという選手が、強力ではあるものの、一面では非常に偏った特性を有する選手であったこと。

ふためには、より大きな原因として・・・
クアレスマという選手の引き出しの少なさ、プレーの選択肢の幅が極端に少なかったことが挙げられます。

例えば・・・彼の最大の武器である、ドリブル突破にそれは明らかです。

ドリブルとはつまり、相手選手の間に存在するスペースを、ボールで縫うように進む行為なわけですが・・・
相手選手と選手の間隔が短く、小さくなればなるほど、必然的に突破は難しくなります。

当然、先に申し上げたようなダブルマーク、複数方向からのプレッシングをかけられた場合、単独突破を仕掛けることは、およそ得策ではありません。

高確率で押し囲まれ、侵入可能なスペースを消去され、ボールを奪われてしまうのがおちです。

言わんや、カルチョにおいてや。


ボールを相手に奪われるや否や、ほとんどの選手が素早く帰陣し、
徹底したリトリートでヴァイタルエリア、DFライン背後のスペースも埋めてくるこの国では、その難易度は飛躍的に跳ね上がります。

DFが順々に迫ってくるようなシチュエーションならいざ知らず、文字通りの1vs2、1vs3という場面でのドリブル突破を余儀なくされれば、いくらクアレスマと言えど、絡め捕られてしまうことは自明の理。

増してや、相手がクアレスマのフェイントの種類から足の動かし方の癖まで(!)研究してくるような国では、なおさら突破は難しいのです。


こうした状況を受け・・・と言うよりも、こうした包囲網体制が本格化する前に、
モウリーニョがなんとも示唆的なコメントを残しています。

クアレスマがセリエAデビューを飾った、2008年のカターニァ戦後、

クアレスマは傑出したタレントの持ち主だが、これだけ高度に戦術化されたリーグでは、いつでもドリブルで勝利できるわけではない。
もっと周囲の味方と連動して、ワンツーパスを使うなどして相手の守備網を崩すようにしなければ・・・


といった内容のコメントを発していたはずです。

今回は元のログを見つけることはできませんでしたが、当時の不吉な予感と共に・・・
今持ってそれは強烈に、自分の記憶にこびり付いています。


しかし結局、前回も申し上げました通り、
クアレスマは最後まで、そうした

『周囲との連携、連動を使って守備網を突破する』

術を身につけることができませんでした。

一応、擁護をしておくと・・・
毎日真面目に練習にも取り組み、なんとかそうしたことをやろうと試みてはいたようです。
監督、コーチ陣の言うことを実現しようと、形にしようと努力はしている様子は、何度か発せられたモウリーニョのコメントからも伝わってきました。

それでも、結局最後まで出番がなく、実質的に干されたままチームを去ることになってしまったのは、
リカルド・クアレスマという選手の、フットボーラーとして限界が露呈された出来事だったように思えます。


誤解のないように言っておくと、クアレスマは少なくとも『プロフェッショナル』だった。
アドリアーノやバロテッリのように、ピッチ外で問題を起こすようなことはなく、真剣に現実と向き合い、戦おうとはしていた。
しかし・・・最後まで目の前の困難を打開するための武器を、パーソナリティを手にすることはできなかったのである。



むぅ・・・なんだかだんだん、暗い空気になってきてしまっておりますが(汗)

更に追い打ちをかけるようで申し訳ないのですが、今回の話は最も大きな問題点、突出して目についた点を挙げているだけで、
実際にはより複雑な、いくつもの問題が絡み合った結果なのは言うまでもありません。

そこら辺のちょっとした解説・・・例えばインテル側の問題なんかと、後はムンタリ同様、
「ではどうすれば、うまくいく可能性があったのか?」
については、次回にお話ししたいと思います。


非常に気になる選手の一人として追ってきていただけに、こんな形で再び彼と向きあうことになろうとは、ほんの数ヶ月前までは夢にも思っておりませんでしたが・・・

日本でこうして今更クアレスマについて触れてやれるのは、うちを含めて片手で数える程度かもしれません(_ _。)


それだけに、この企画・・・
最後まで責任を持って、納得のいく形で締めてあげたいのです。

形はなんであれ、遠く離れた極東のこの島国に、
これだけ貴方をしっかり見、理解しようとしていた変人もいたのですよ・・・

という、自己満足という名の記録が残るように。


にほんブログ村 サッカーブログ サッカー選手応援へ人気ブログランキングへ
   ↑  ↑ 
一人でも多くの方に読んでいただけるよう、各種ランキングに参加しています。
記事が面白ければ1クリックいただけるととても嬉しいです

応援くださっている皆さま、本当に感謝です。いつもありがとうございます

※フットボール関連の相互リンクは、常時歓迎♫受付中です。
拍手ボタンからでも、その旨お伝えいただければ、なるべく早めに対応ば致します。


【2010/11/27 23:09】 | クァレスマ
トラックバック(0) |

No title
じゅんや
インテルでのクアレスマは、ドリブルはこねくり回した挙句に取られるってイメージしかないですねw
たしか、インテルデビュー戦は、アウトサイドで蹴ったアーリークロスが、DFに当たって入ったのを覚えていますね。アウトサイドキッカーは、ドゥンガってイメージの方が強いですかね。
昨シーズンのフィオレンティーナ戦でしたかね。
唯一、クアレスマが大活躍した試合があったようななかったような。。。

>じゅんやさん
白面
カルチョのネガティブ・トランジションは、クアレスマの許容範囲を軽くオーバーして早かったということかと(哀)
守備陣形がいったん構築されてしまえば、単独での突破は事実上ほぼ不可能。
なのに球離れは悪いし、周囲との連携は下手だし・・・
と、何かとマイナスポイントばかりが強調される結果になってましたorz

はいそうです、ヴィオラ戦ですw
あの時だけはよかったのですが、その後やっぱり出番が与えられなかったんですよね・・・

当時はなんで出番やらないの?と口にしているインテリスタが増えるほど、好印象な試合だったと記憶しております。
ここら辺は次回、その理由を改めてここで触れてみるのも一興かと思ってます。
ようは守備をしないことが最大の理由なのでしょうが(泣)

No title
sini
>引き出しの少なさ・プレーの幅が極端に少ない

やっぱり、一番深刻だったのはそこかもしれませんね。。。同じドリブラーでもメッシやロッベンのように何をしてくるかがわからない選手だと、相手に与える脅威も違ってくるでしょうからね。。。

ただ、クアレスマがジョゼ政権一年目で加入し二年目を罵倒された状態で迎えるのではなく、入団の時期がジョゼ政権二年目であったらもしかしたらだいぶ違ったのでは? ということを時折思います。
ジョゼ政権一年目は、イブラヒモビッチやクルス、アドリアーノなど3トップではなかなか機能しにくいCFが軸となり、クアレスマのような純正ウインガーにはさぞ働きづらかっただろうということ。スナイデルのような攻守を繋ぐ役割を果たすチャンスメーカーが少なかったこと。当時はモウリーニョのチームらしいダイナミズムや攻守の切り替えの早さよりも、どちらかというとマンチーニ時代の遺産のほうが目につくチームだったこと、等々。
もし加入したのがミリートやスナイデルと同じ時期だったら、クアレスマを生かす場所ももっとあったんじゃないかなぁ、、、と思ったりします。かなり好意的に見ているのは否定しません。笑

おまけにレンタルで行ったチェルシーはクアレスマがやってくるのと同タイミングで呼び付けたスコラーリが解任される始末。悪いことは重なるなぁーなんて思いましたよ。

……そういえば昔バルサに行ったのも、過渡期で混沌としたどう転ぶかわからない頃のバルサでした。
そういう意味では、ひょっとしたらKYな選手だったのかなw(酷)


No title
junchang
選手に監督やチーム戦術を選択する権利がないため無駄な時期を過ごしてしまったのですね・・・・。
現在はトルコにいるんでしたっけ?
活躍してるのでしょうか?

リカルド・クアレスマか!
岩氏
こんばんわ!勝手にリンクさせてもらいました!
すいません(笑)

思い出したクアレスマ!
まさかここでこの名前に出会うとは(笑)

ポルト時代はすげー選手だなぁ・・・なんて思っていましたが、そういえばインテル行ってからパッタリでしたね。

イタリアは南米の選手は成功するってイメージがあります。自分の中では。
特にアルゼンチン選手。

彼らの独特なタイミングや、ストロークの短いドリブルが合うのでしょうかね?


それにしても今のタイミングでクアレスマの名前が取り上げられるとはコア過ぎます!さすが白面さんですな!(笑)

こういうDeepなの好きです。

コメントありがとうございます
白面
お返事が遅くなってしまいまして、誠に申し訳ございません;

>siniさん

自分の意見と多分にかぶる部分が多かったもので、勝手ながら次回、最終回で考察の方をご紹介させていただきました。
事後承諾ですみませんです;

KYというか、運はない選手と思いましたね・・・
Cロナウドのように、若くして異国の、それもまったく文化の異なるリーグへ渡るなどの経験があれば(スペインではほとんどそうした好影響はないでしょう・・・;)、また違った歩みもあったかもしれません。

10代のうちにインテルに来ていればなどと、あれこれ夢想してしまう・・・
非常にロマンティシズム(?)を感じさせる選手なことは確かでしょうw

>junchangさん

最終回で、ほんの少しだけ今の彼についても触れています。
チーム自体がまだまだ過渡期にあるようですが、クアレスマ自身はそれなりに機能している方・・・なのかな・・・?
リーグ戦よりもEL、国際舞台で活躍できているようです。

>岩氏さん

ご訪問ありがとうございます。
お返しとばかりに、うちの方でもリンクを貼らせていただきましたw
ご確認をばお願い致します。

むしろ近年のインテルに導入されているのは、南米選手のプラグマティズムな部分と思います。
ルシオ、マイコン、サネッティ、カンビアッソ・・・
皆超がつくほどストイックで、真面目なキャラばかりです。

徹底した現実主義的な部分、勝負にこだわる部分が主で、
プレースピード自体は、特にモウ時代には大幅に上がっている感がありますね。
今後は、どうなるのかはわかりませんが・・・

お褒めにあずかりまして恐縮ですw

よろしければ、最終回も見てやってください。
結構精魂尽き果てるまで、自分の愛を絞りつくして書いてみました(笑)

管理人のみ閲覧できます
-


コメントを閉じる▲
では早速、今朝の答え合わせと参りましょう。

・・・って言うか、今気づいたのですが・・・URLがちょうど前回の記事、part100だったんですよね。

途中いくつか削除したりあれこれあったので、厳密に100記事目ということはないはずなのですが。
長いようで短かった3ヶ月間でした。今後とも皆さま、何卒よろしくお付き合いくださいませ

ケース1:「視野の範囲」に問題があった場合

例えば、左サイドを駆け上がる味方の姿(あまつさえAの選手は、クアレスマに向かって手を振り叫んでいた!)を
“発見できなかったため”
だとすれば、その視野の狭さが問題となります。

ウイング~セカンドトップをプレーエリアとする選手だけに、視野の狭さはボランチやインコントリスタに比べれば、減点対象としては小さなものになりますが、それでも短所は短所です。

元々このシーン以外でも、カウンターでボールを受ける前に首を振るような光景、すなわち
“周囲の敵と味方の位置”
を確認するようなプレーが、クアレスマの場合は極端に少ないのが気になりました。

例えば、インテルで言えばスナイデル、カンビアッソ、ミリートらは、常に周囲やパサーの立ち位置を確認すべく、
暇さえあれば首を左右に振っています。

もう少し身近な・・・例えば日本代表ので選手であれば、中村憲剛や長谷部誠辺りは、試合中によく見てみると、頻繁に首を振っていることがわかるはずです。

これがつまり、視野の広さということなのですね。
特に中盤の選手の場合、次のパスの出し処、またプレッシングから逃れるためのスペースを探すために、一連の動作は非常に有効なプレーとなります。

今日まであまり気にされてくることがなかったという方がもしいらっしゃいましたら、
オフ・ザ・ボールの動きの一種として、今後は選手の

『首振り具合』

も、是非にチェックしてみてください。


というわけで・・・
このプレーだけでなく、総合的に判断してみても、クアレスマが

「非常に視野の狭い選手」

であることは、ほぼ疑いようのない処でしょう。
この点は文句なしに、マイナスポイントと言えます。

彼の場合はドリブラーですから、ここで損をするケースとしては・・・
自身の周辺にいる相手のポジショニングを確認することを怠っていると、背後から挟み込むような形でダブルマークにあった場合、
本人の予期せぬところから足が伸び、体が入ってき、ボールを奪われてしまう危険性が高まることがひとつ。

また、味方の位置を確認せずにドリブルやスプリントをスタートしているのであれば、パスという選択肢が極端に発生し辛くなってしまう(1vs1のドリブルの最中に周囲を確認し、パスを出すなど、超ワールドクラスに属する選手でも簡単ではありません)ことがもうひとつです。

クアレスマは
“自分がボールに触る前に、周囲の状況を確認する”
という、本当にただの1動作ができないというだけで、自らのプレーの選択肢を大幅に狭めてしまっているのです。

ケース2:「利己的」な性質を持ち合わせていた場合

では、もしもこの時クアレスマが、実は周囲の状況を確認した上で、この一連のプレーを選択したのだとしたら・・・?

その場合は、視野が狭いこと以上に、多大なる問題があるということになってしまいます。

周囲に味方がいることを知っておきながら、一連のプレーを選択したのであれば、この場合は

“自分が得点を決めたいがために、味方の存在を無視した。もしくは味方を信用していなかった”

ということになります。
つまり利己的、自分勝手なパーソナリティの持ち主になってしまうということです。


メガクラックにありがちな傾向として、
“周囲と連動したプレー<<<自分自身の突破”
にプライオリティを置く選手は、例に事欠かない。
クアレスマもまさにその口だろう。
そもそも周囲との連動する必要すらなく、自分自身でどんな相手でも抜けてきた弊害がここにある。
球離れの悪さは、過去のインテル所属選手と比較してみても指折りだった。


実際クアレスマには、少なからずその性質が見受けられます。

後年、インテルにやってきてからも・・・この点は後日、改めて詳しく述べることになりますが、
いくつかのシーンでたびたび周囲に味方がいるにも関わらず、彼らと連動しての崩しは皆無に近かったです。
無謀にも単独でドリブル突破をしかけては、ボールを奪われる、そんなことの繰り返し。。。
そんな自分勝手なプレーを繰り返していれば、チームの中で孤立してしまうことは必定でしょう。


真相はわかりません。
ですが、これもまた除外できない可能性のひとつであることは確かです。


ケース3:「戦術的判断力」に問題があった場合

では、周囲に味方がいることに気づいてはいたものの、彼らにパスすることよりも、自身で突破を狙う方がよいと判断したのだとすれば・・・?

この場合は、状況判断力や、あるいは状況把握力が足りないことがわかります。

ケース1と若干問題点はかぶりますが、ある意味ではケース1よりも、更に悪質と言える欠点になり得るでしょう。
この問題もまた、ケース1同様、他の場面でも伺えるクアレスマの特性と言えるものです。

状況判断に難がある、とは、フットボーラーを評価する上でたびたび目にする常套句ですが・・・
クアレスマはこの典型。
くしくもモウリーニョも、クアレスマのインテル入団時に

「戦術的な理解力、能力が足りないが、それ(を教えること)は私の仕事だ」

とコメントしています。
実際には、モウですら教えきれなかったわけですが、
これはそれだけ、フットボールIQの低い選手であった、ということです。

まあ、そうした背景から・・・
自分だけではなく、モウリーニョも同じ感想を抱いていたのであれば、信ぴょう性は十分と思います。
言っていて情けなくはなりますが、何分自分は素人なもので(苦笑)

もう少し、具体的に、状況判断力について解説をしてみます。
これはつまり、自分の目から見て

「クアレスマという選手は、パス、ドリブル、シュート、キープといった行動の取捨選択を、要所要所で間違えているのではないか・・・?」

と感じるシーンが、多く見られたという意味です。

本当に超一流に数えられるプレイヤーたちは、皆この選択を間違いません。
だからこそ、数少ない決定機をものにできる。
守備の選手であれば、判断を間違えなければ、より多くのピンチの芽を事前に摘むこともできるわけです。


当サイトの通例に乗っ取り、誰か例を挙げておくとするならば、
今夏レアル・マドリードからトットナム・ホットスパーズに移籍した、ファン・デル・ファールト(通称ラフィー)がわかりやすいでしょう。

ラフィーは、強力な突破力を有しているわけではありません。
元々パサーとしての性格が強いせいもありますが、例えばカカーのような鋭い切れ込みからフィニッシュに絡むようなシーンはほとんど見られません。
(中距離砲を狙ったり、味方とのワンツーから抜け出すようなシーンはまま見られますが)

ゲームメークにしても、同じオランダ代表のスナイデル(インテル)やスペイン代表のシャビ(バルセロナ)にクオリティと意外性で劣り、攻撃的MFとしてのユーテリティ性で言えばエジル(レアル・マドリー)やイニエスタ(バルセロナ)、ジェラード(リバプール)には遠く及ばないでしょう。

それでも、彼が文句なしにワールドクラスの選手と称せる理由はここにあります。

とにかく、彼は間違えないのです。

ドリブルすべき場面では切れこみ、パスを選択する際には必ず最もマークの薄い処へさばき、加速力のついた選手をスペースへと送り込む。
攻撃が手詰まりになる前に積極的にシュートを放ち、悪い形でボールを奪われるシーンは極めて少ない。

これらは全て、彼の広い視野と優れた状況判断力によってもたらされているものなのです。


現代フットボールにおいて、
「正確な状況判断力」
がいかに大切なのか。
足の速さや身長の高さ、キックの精度やドリブルの突破力に引けを取らないどころか、時にはそれをはるかに上回る威力を発揮することもある。
ファン・デル・ファールトという選手は、まさにその好例と言えるだろう。



翻って、クアレスマはチャンスメイクという点では十分に驚異になり得たものの、
フィニッシャーとしての精度に欠き、決定力に課題を残す選手でした。

前がかりな傾向の強い、ポルトガルリーグですらこれなのですから・・・
いわんや、カルチョにおいては。

前もって言ってしまえば、クアレスマがカルチョに最後まで適合できなかった理由のひとつはここにあります。

高度に戦術的なこのイタリアでは、こうしたフットボールIQの足りなさが、時に致命傷になってしまうことがあるという典型でしょう。

◎まとめ

今回もまた、随分と長くなってしまいましたが・・・
皆さま、いかがでしたでしょうか。

これにて、クアレスマの特性解説は終了です。

何分、長所が圧倒的にど派手な選手なもので、それに比べて短所(と自分が見た特性)を説明していくのに骨が折れましたが・・・
何人かの方は、何故彼がカルチョで通用しなかったのか?
すでにいくつかの予想を立てられているかもしれません。

そして、おそらくそれは正しいと思います・・・

次回か、多くてその次がこの企画の最終回。

それまでよろしければ、今しばらくお付き合いいただければと思います。 

にほんブログ村 サッカーブログ セリエAへ人気ブログランキングへ
   ↑  ↑ 
一人でも多くの方に読んでいただけるよう、各種ランキングに参加しています。
記事が面白ければ1クリックいただけるととても嬉しいです

応援くださっている皆さま、本当に感謝です。いつもありがとうございます

※フットボール関連の相互リンクは、常時歓迎♫受付中です。
拍手ボタンからでも、その旨お伝えいただければ、なるべく早めに対応ば致します。

【2010/11/25 20:44】 | クァレスマ
トラックバック(0) |

No title
junchang
お疲れ様です!なるほど!クアレスマ選手は強烈な個性を持ちながら、その個性を生かすことのできる「フィニッシュ」する能力さえあれば・・・・。マラドーナやロマーリオ、ロナウドくらい得点能力があればそれらの問題点も関係なかったのでしょうね^^
あのクラスのクラックであれば、バルセロナ時代にもっとメジャーになっていたと思いますが・・・・。
でも、もったいない話ですね。クアレスマを活かすことのできる土台が今のサッカー界にはないのでしょうからね。1950年代であれば間違いなくスターの仲間入りをしていたことでしょう。(すいませんえらそうに・・・・)

No title
junchang
追伸・・・・
100記事おめでとうございます!
更新頻度激早ですね!
白面さんの頭の中はかなり理論的に整理されているんですね!(自分は次この記事やろうって考えるのですが、すぐ忘れてしまうと言う「鶏頭」です^^

>junchangさん
白面
相手GKとの駆け引きや、アドリアーノのようなキャノンシュートでもあれば、あるいは時代がもっと昔であれば、
セカンドトップとして活躍できた可能性はあったかもしれませんね。

バルセロナで成功できなかったのは、極端に球離れが悪いことと、周囲との連動性の低さが原因かと思います。

世界でもあのチームほど、組織的な崩しに傾倒しているクラブはありません。
ドリブルは文句なしでも、特にショートパスによる組み立てにあまりに難のあるクアレスマでは、成功が覚束無かったのも頷けます;;

ありがとうございます。
この3ヶ月間は無我夢中で、プライベートの時間の半分以上は更新に注いでいたのではないでしょうか(苦笑)

12月はどうにも頻度を落とさざるを得ないタスクが自分自身にございますもので、今までのような形での運営はできかねますが・・・
皆さんからご助言いただきました通り、マイペースに進めていきたいと思っております。

さて・・・この週末でこのコラムもまとめきれるとよいのですがw

No title
イチゴッチ
白面さん、こんにちは♪
100記事達成、おめでとうございます♪
ほぼ毎日更新・・・続けるのって大変だと思います。
それもどうでもいい記事ではなく、きちんと分析されたり・・・素晴らしいですね。^^
どうぞ、これからも頑張って下さいね。(*^^*


>イチゴッチさん
白面
おお、おこんばんは!
お祝いのコメント、どうもありがとうございます。
うちでもご紹介させていただいたのですが、なかなかご報告にもいけず申し訳ございませんでした;

本当はクオリティも、頻度ももっと高めていきたい気持ちはあるのですが、なかなか心身のコンディション、都合がそれを許してくれず(苦笑)
今は限界までやっても、この程度が自分のリミットのようです。

今後はもう少し、効率よく読みやすく内容も濃い、そういうのが書けていけるといいなぁ・・・

・・・両立が無理そうなことばっかりな気がしますが(笑)
目標だけは高くもって頑張ります!

コメントを閉じる▲
まずは速報から。

インテル 1-0 トゥベンテ

・・・ぃぃいいよっしゃああ!!


とにかく今回は、今回だけは勝ってくれただけでも満足します。
内容は不満だらけなものでしたが、この一戦を何がなんでも勝利で終えたことの意味は小さくありません。

選手スタッフ一同、サポーターの皆さんもお疲れ様でした。
今はしばし、勝利の余韻に浸り・・・またすぐ明日からでも、次の試合の準備に入りましょう。

猶予が与えられたとは言え、危機的状況に変わりはないのですから。。。

●味方と連携した動き、状況判断に大いなる不安

前回はそれでも、
「ウィングなら仕方がないのかも」
と言えた特性でしたが、こちらは明確にマイナスと断じることができるポイントでした。


例えばポルト(クアレスマが当時所属していたチーム)が相手からボールを高い位置で奪い、ショートカウンターを発動するというシーン。

味方はすぐさまクアレスマにボールを繋ぎ、ボールを受け取った彼はそのまま相手選手を一人、置き去りするように抜き去ることに成功します。


上図を見てもらえれば、状況がおわかりいただけるだろうか。
守備陣形が整っていない相手に対し、こちらは3vs2という絶対的な状況。
しかも味方のAの選手は、20~30mの距離をダッシュしてきた加速状態にあるというおまけ付きである。
しかし、この場面でクアレスマが取った行動は。。。


彼がこの1vs1に勝利したことにより、状況は味方3に対して相手は2の、圧倒的優位なシチュエーションに発展しました。
残ったDF二人が、クアレスマを止めようとしゃにむにこちらに向かってくる最中、左手側には、トップスピードで今にもスペースに走りこまんとしている味方がいます。

ここで味方にパスを出せば、まさに決定的という場面です。


ですが・・・
このシチュエーションで、彼はふたつの重大なミスを犯してしまいます。


ひとつは、ここで味方へのパスを選択せず、ドリブルに固執してしまったこと。

彼のこのプレーによって、ポルトの絶好の得点機は失われてしまいました。
その後、彼はまたしても相手を振り切ることには成功しましたが・・・そんなことはここでは、何の意味も持ちません。

パスを出していれば、およそ考えられる最高に近い状態で味方がGKと対峙できたはずの場面で、パスを選択できなかったこと。
この意味は小さくありません。


更に、彼は自らの手で状況を後退させただけでなく、新たなミスを重ねてしまいます。

もうひとつのミスは、ドリブルして抜き去るにしても、相手の右手側・・・
クアレスマにとっての左手側に、しかも深い位置にまで進行してしまったこと。

そのままシュートまではこぎ着けたものの、無情にもGKにシュートは防がれてしまいました。

およそ考えられる、最高系に近い形の攻撃シーンを、ポルトはこうしてみすみす失ってしまったのです。


およそ考えられる、最も悪しきプレーのひとつである。
周囲の味方と数的優位を生かすことができず、自ら突破を図った上に、あまつさえ相手が望む通り左サイドに流されてのシュートによって攻撃は終了。
加速のついていたAの選手は、まさかクアレスマがくるとは思っていなかったためにオフサイドポジションに入ってしまい、後退を余儀なくされることになった。
DFは2人ともクアレスマに引き付けられてきていたため、赤のパスコースにボールを転がしていれば、Aの選手は確実に相手GKと1vs1で対峙することができていたはずである。



“クアレスマが左サイドからシュートを狙う”
という状況について、もう少し詳しくご説明致しましょう。

これはつまり、以前こちらで触れさせていただいた、

『インサイドかアウトサイドか、どう変化するのかもわからない』

キックを生かすことができなくなってしまうという、大きなデメリットがある状況です。

クアレスマは通常のウインガーとは異なり、シュートの方向の撃ち分けではなく、蹴ったボールそのもののトリッキーな変化で相手を惑わすプレイヤー。
ですから、図のような形でシュートを撃っても、その特性を有効に機能させることが難しくなってしまうのです。

※ここからは蛇足な上に、少々専門的な話になってしまうので、読むのが面倒な方は飛ばしてしまっても構いませんが・・・

今日のフットボールでは、ウインガーに縦の突破⇒センタリング(クロスボール)を上げるのか、
それとも中に切れ込んで中央のFWと連携しての崩し、シュートを撃つことを求めるか?

のどちらかで、配置の仕方が大きく異なります。
前者であれば右サイドには右利きの選手を、後者であれば逆に左利きの選手を配置します。

ですが・・・クアレスマはこの枠に収まらない、特殊なウインガーの一人です。

前述した特殊なアウトサイドキック、トリヴェーラと、
ふつうのインサイド、インステップキックとで、
右サイドのやや開いた位置からでも、シュートをゴールの両端に撃ち分けることが可能だからなのですね。

他方、放たれるシュート自体には、特別威力があるわけではありません。

トリヴェーラが左サイドから使えない以上、必然的にシュートコースは読みやすく、
GKを揺さぶれる範囲は、右から蹴り込む場合に比べて、むしろ狭まることになってしまいます。

このシーンで彼は、向かって左サイドにドリブルで抜け出したことで、自らの特性を十分に生かすことができなくなってしまった・・・自ら首を絞めてしまった、というわけです。



閑話休題。
自分は、おおいに考えさせられました。

この一連のプレーには、クアレスマの持つ長所と短所、両方の特性が濃縮されて詰まっているような気がしたのです。

文句なしのプラスと評せるのは、言うまでもなく、その卓越したランウィズザボールのスキル。
相手の守備陣形が整っていないとはいえ、実に3人(厳密にかわしたのは2人ですが)ものDFをドリブルで抜いて置き去りにするという、離れ業をやってのけています。


一方でマイナスポイントは、どんな理由であれパスを出さず、自分がドリブルで切り込んでのシュートというプレーを選択し、あまつさえそれをGKに防がれてしまったこと。

曲線で囲んだ部分は、誰がどう見ても絶対の、まさに決定的なスペースです。
しかもここに、全力でダッシュしてきた加速のついた選手が入り込もうという場面で、何故彼は自らのドリブル突破というプレーを選択してしまったのでしょうか・・・?


その原因がどこにあったとしても、これは見逃せない彼の弱点ということがわかります。

続きは帰宅後にでも。

さて、この一連のプレーにおけるクアレスマの本質的な問題は、いったいどこにあったのでしょうか・・・?

にほんブログ村 サッカーブログ セリエAへ人気ブログランキングへ
   ↑  ↑ 
※ 一人でも多くの方に読んでいただけるよう、各種ランキングに参加しています。
記事が面白ければ1クリックいただけるととても嬉しいです

ここから年末までは、本格的に厳しい状況になるので、皆さんのご支援が本当に日々の励みになってます

1ポイント1ポイントが、疲労した心にスーッと染み渡るというか・・・

応援くださっている皆さま、本当に感謝です。いつもありがとうございます

【2010/11/25 06:51】 | クァレスマ
トラックバック(0) |
前回の「01 衝撃」では、主としてクアレスマの持つ強み、ポジティブな感想について触れて参りましたが・・・

今回は一転、ネガティブな感想が中心になります。

もし当サイトを訪問者の中に、

クアレスマ一押し!大好き!!批判は許さない!!!

という方がいらっしゃいましたら、今回は目を通されない方がいいかもしれません。

割とシビアな内容になりますので。


▽疑念を抱かされた、オフザボールの動きの少なさ

彼のプレーを見ているうちに、自分が気がついたいくつかの問題点。

そのひとつが、オフザボールの動きが極端に少なかったことです。


自分はミリートの回でも触れた通り、燻し銀のキャラクターを好む性質が多分にあるフットボールファンです(笑)
アタッカーにおける評価要素としては、特にオフザボールの動きの質には、かなりこだわって見る傾向があります。

この点に関して言えば、クアレスマという選手は、幾分以上に物足りなさを感じさせる選手でした。

裏のスペースに抜け出す、あるいはバイタルエリア(GKとDFの間にあるスペースのこと)が広がった際、中・長距離のパスに反応して一気にゴールを強襲する・・・
などといったプレーが、自分の見た試合ではほとんど見られなかったためです。

場面場面で、

「ああ、ここはもっと動いた方が、圧倒的に楽に守備網を崩せるのに・・・もったいない」

などと感じることが、それなりに多かったわけですね?


これは珍しく憶測ではなく、確信に近いものを持って言えることですが・・・
こうした傾向は多分に、クアレスマというフットボーラーが持つ、スタイルの影響によるものです。
ある意味では、長所と引き換えに発生してしまう短所とも言える現象かもしれません。

優れたボールスキルを持ち、ドリブルで相手を抜き去ることに快感を覚えるような(クアレスマはもろにそのタイプですね)ドリブラーの傾向として、
足元でボールをもらいたがる選手が、非常に多いことが挙げられます。

これは無理にスペースに抜け出さなくても、1vs1の場面で、彼らが難なく相手を抜き去れてしまうということとがひとつ。

不安定なフリースペースにボールを送り込み、相手DFと競り合いになるよりも、
この方が彼らの場合、確実にボールをキープできるという安心感が働くことがもうひとつ・・・

と、このふたつが大きな理由となります。


光あれば影ありといったように、一概には短所と言い切れない部分ではあるのだが・・・
こうした動きが必要とされた際に、実行が不可能であるならば、やはりそれは明確な“弱点”と言えるだろう。
その意味でオフザボールの動きの物足りなさは、後のクアレスマにとって、小さくない痛手となるのである。


クアレスマは、他のドリブラーに比べても、ことさらこの傾向が高い選手でした。

当然、スマルカメント(イタリア語で「マークを外す」動きのこと。ボールを受け取る際に相手のマーキングをずらす、つまり相手を出し抜くような動き)の意識も低く、
加えてショートダッシュから加速をつけた状態でボールを受ける、例えばカカーのようなプレーは皆無といっていいでしょう。

クアレスマにいかにマークを外す動き、相手を出し抜く動きが少ないのかは、スマルカメントの意識・動きの質が高い選手と比べてみれば容易に実感いただけるはずです。

ポジションが異なるため、比較対象として適切かどうかはわかりませんが・・・
カルチョであればミリートやエトー、イブラヒモビッチらが、あの手この手で相手のマークを逃れるように動いているのに対し、
クアレスマが味方からボールを渡される前の動きは、いかにも工夫が足りず、意外性に欠けるものなのですね。

これが自分が、彼に関して抱いた『疑念』のひとつです。


この時、自分が『短所』と断定せず、あくまで『疑念』としたのは、
これが何も彼だけの問題ではなかったため。

そもそも当時のFCポルトは、そうした場面を作り出す、あるいは必要とする戦術を取っていなかったためという背景もあります。
※ポルトガルのピッチの特徴として、
“ボールが転がりやすく、展開がスピーディーになりやすい”
ため、下手に加速をつけてスペースに走りこむ動きを選択すると、不確実性が高まってしまう可能性がある


そういうこともあって・・・クアレスマのこうした傾向を発見したところで、自分の中では

『やる必要がないが、やろうと思えばできるのか?

 彼には、この能力があるのかないのか・・・?』


という点に関し、明確な答えが出せなかったのです。

そもそも自分の場合、選手のプレーを数試合分見ただけで結論を下すという行為が、なんとも性に合いません(苦笑)
それでもこのポイントは、彼がインテルに来ることが決まる以前から、どうにも引っかかっていたことは確かです。

と・・・

本当はもう少し続く予定だったのですが、思った以上にこの後が膨らんでしまいましたので(汗)、
続きはまた明日に回させていただきます。

にほんブログ村 サッカーブログ サッカー選手応援へ人気ブログランキングへ
   ↑  ↑ 
※ 一人でも多くの方に読んでいただけるよう、各種ランキングに参加しています。
記事が面白ければ1クリックいただけるととても嬉しいです

年末まで本当に厳しい状況が続くので、皆さんからいただいている日々のご支援が、一番の励みになってます

1ポイント1ポイントが、疲労した心にスーッと染み渡るというか・・・

応援くださっている皆さま、本当に感謝です。いつもありがとうございます

【2010/11/20 22:35】 | クァレスマ
トラックバック(0) |

No title
junchang
気分屋さんですね^^チームプレーよりも個人技に走ってしまうのは突出した個人技を持つ選手の宿命でしょうか?
20年前であればより目立った選手だったかもしれませんね!(実際プレーを拝見したことがないので・・・・)
観てみたくなりました!

No title
sini
こんばんは。またはおはようございます。
アーセナル対スパーズを観た後お酒を入れたら眠れなくなってしまいました。笑

クアレスマ企画、さっそくありがとうございます!
モウリーニョに請われて彼がインテルに加入した時、インテルにとっても彼自身にとっても最高の移籍になった・・・と当時は思ったものでした。
初めて彼を見た時に感じた衝撃の大きさは、クリスティアーノ・ロナウドやメッシ以上のものがありましたから。自分にとってはジダンやリケルメ以来久々にセンセーショナルな衝撃でした。何をしでかすかわからないトリッキーな動きや不気味なほどに正確なアウトサイドキック、ドリブルのキレなんかはまさに化け物級だな、と思ったものです。CLでチェルシー相手にスーパーゴール決めるだけの強心臓も好印象でした。

とはいえ、他の選手には到底習得できないような特技を多数もっていた彼ですが、同じくらい大きな欠点もいくつか持っていた、というのが実際のところなんでしょうね。白面さんが指摘されるオフザボールの動きの少なさもまさにそのひとつでしょうね。
それらいくつかの欠点が、結局高度に組織プレイや戦術が練り込まれたインテルやバルセロナのようなチームでは馴染まない致命傷となってしまったのかな。大好きな選手なのでもう一度だけ復活してきて欲しいな、とは思うのですが……。

No title
でろりん
はじめまして「本田圭佑とサッカー日本代表を応援していく!」とか言う糞ブログの管理人のでろりんと言います。

細かく掘り下げてく手法等見て素晴らしいと思いました。コアなサッカーファン向けって感じでこれもまた良いですね!!

僕はもう戻れない所まで初心者向けに作ったので戻れませんが(笑)戻る気もないけど。

今後もコアなサッカー記事を沢山書いていって楽しませて下さいね~ちょくちょく覗きに来て自分が知らない選手の事など、勉強させて頂きます(笑)

Twitterの方のフォローもしておきましたので宜しかったら今後も絡んでやって下さいね!!

コメント多数・・・感謝です!
白面
>junchangさん

間違いなく気分屋でしょう(苦笑)
南米やポルトガルにありがちな気質に加えて、父方がジプシーの末裔ということもあり、感情も非常にアップダウンの激しい選手です。

いくつか掲載してある動画リンクの方、ご覧になっていただけるだけでも、イメージは掴めるかと思います。
名前を覚えておいていただければ幸いですw

>siniさん

ご足労ありがとうございます!
自分にとっても嬉しい勝利だったのですが、その後すぐに次の試合、ブレーメン戦のことに思考が飛んでしまう辺りは、どうにも抜ききれない自分の習性なのかもしれないと感じました(苦笑)

クアレスマに関しては、まさに自分も、そうした彼の強力な個性にグイグイ惹きつけられたうちの一人です。

他方、自分の場合は・・・例えばインテルやスパーズが勝利した後にしても、先ほどのようになかなか勝利の美酒に酔い切れないというか、こう・・・カルチョに生きる人間のサガと言うか、

・・・否。こんなのそうそういない、少なくとも自分の周りでは自分だけだorz(爆)

試合を観戦していても、メガクラックのスーパープレイに感動しても、何か問題がないかとか、この戦術的な動きを実現するにあたって、監督のマネジメントはどうかとか・・・
そういう処ばかりを見、考えてしまうのですねv-356

その分だけ、クアレスマに関しても、少々違う視点でじっと見つめていたことは確かです。
今回は少しは、内容の濃い記事をお届けできるかと思います。

今週は休日も挟みますし、早めに次回の更新もできそうなので、よろしければ引き続きお付き合いくださいませv-363

・・・当然、ムンタリ同様、彼の有効活用法や彼向けのリーグ、戦術も考える予定でございます(笑)

>でろりんさん

おお・・・わざわざこんな僻地までご足労いただきまして、誠にありがとうございます!

でろりんさんのサイトが、まさに
「0から1を創りだす」
フットボール初心者さん向けの入り口とすれば、

うちが目指すのは、
「フットボールに興味関心をいだいてくれた人に、更にこんな楽しみ方もありますよ?」
と提示するようなスタイルを目指しております。
マニアックなネタに偏ってはおりますが、一応・・・目指すところは同じ、と自分では勝手に感じているのです(苦笑)

いかにして国民総戦術家のようなイタリアの浸透率を実現するか?
いかにして国民の実に20%がプレー人口に入るドイツのような文化を打ち立てるか・・・?
そんなことに、日々夢想にくれております。

こちらこそ、微力ながら、今後何かご協力できることなどございましたら、
どんどん手を挙げさせていただきたいと思いますので!

何卒よろしくお願い致します~。

コメントを閉じる▲
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。