インテルやカルチョに関する話題多め
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前回より続く。

④華

ミリートにとって、致命傷とも言える項目でした。

先にも申し上げました通り、とかくバロンドールとは、

“イメージ”

が物を言うタイトルです。

さながらフィギアスケートやシンクロナイズドスイミング、音楽のコンクールのように、

“いかに審査員の好みにあった”

プレーができているかどうかが、受賞に向けて極めて大きな条件となる。


断言できてしまいますが、ディエゴ・ミリートという選手には、そういう華はまるでありません。

彼にはオーケストラのような壮大さも、熟成されたワインのような風味豊かな香りと味わいも、
一流レストランのメインディッシュや、デコレーションケーキのような華やかさもありません。

ただ、決める。


彼は、まるで曲芸師のような、異次元のボールスキルを持っているわけではありません。
スピードや個人技を駆使して、何人もの相手を抜き去って行くことはできません。
曲がる、落ちる、と何種類ものプレースキックを、魔法のように蹴り分けることもできません。

道行く人という人、誰しもを振り返らせるような、圧倒的な存在感を持っているわけではないのです。


・・・だが、決める。


とにかく決める。
憎らしいほどに落ち着いて、ぱっと見ではその凄さがわからないような、GKやDFの合間を縫うようなシュートを、過去何十本、何百本と決めてきた。

それが、彼の最大の特性です。

正確無比でなんともいやらしいポジショニング、
人の流れとボールの動きを先読みする抜群の嗅覚、
GKやDFの動きを読む洞察力と・・・

それらすべてを支える、冷静で揺れない心。


体や足ではなく、頭でプレーする典型的な選手。

ディエゴ・ミリートとは、つまりそういうフットボーラーです。


彼は誰よりも決めました。
少なくとも、昨季は決めてみせました。

数字の上では誰の目にも明らかな形で、目に見える結果を叩き出しました。


――それでも、候補者にすら入れなかったのは・・・こうした数々の理由があったからなのです。

この事実が皮肉にも、自説の正当性を主張することになってしまいました。
こんなこと、絶対に証明なんかされて欲しくなかったのですが・・・

候補者リストが公表された時は、まさに、でもまさかそんな・・・と恐れていたことが現実になってしまった。
そんな感じでした。


▽世界最高のFWのひとりである、ということ

昨季、結果を見れば堂々たる成績を残したミリートですが、
今回の選考は皮肉にも、

「世界で最も過小評価を受けている選手」

という、彼の代名詞通りの展開になってしまいました。


他方、過小評価というのは・・・つまり実際には、評価を遥かに上回る実力があるということ。

見るべき人が見ればわかるのに、メディアに、世間に見る目がないから、不当な評価しか得られていないということでもあります。


見るべき者が見ればわかる、という最も顕著な例は、数ヶ月前に出ていたこの談話と思います。

ファーガソン「バロンドールはミリート」

「彼は最高のCLを過ごした。そしてファイナルでも決定的な存在だった」

「私は、彼が栄光を勝ち取る大きな可能性を持っていると思う」 (上記記事より抜粋)


・・・読み返して、思わずジワッと来ましたよ。

怒りと悔しさで泣きそうになってるところに、カウンターできたというかね・・・
こちらのジェノア会長の声明と、ミリート本人の弁も含めて↓

ジェノアの声明→「D・ミリートがなぜバロンドール候補じゃない?」
ミリートのコメント→仲間のバロンドール受賞を願うミリート

耐えてきたことが、どうにもこらえ切れなくなったというか。


悔しいです。

これだけ大好きな選手が、インテルに来てくれたことが最も嬉しかった選手が、こういう扱いを受けたことが。


自分の宝物です。
ただのレプリカユニフォーム、と言われてしまえばそれまでなんですが・・・
これまでの人生の中でも、多分最高に幸せだった期間のうちのひとつを、この一枚と一緒に駆け抜けたんです。



△日本刀の美しさは、その実用性の高さにある

バロンドールとは、例えるならオーケストラのコンクールのようなもの。

バイオリンやチェロ、オーボエ、ティンパニ・・・
求められるのは、そういう楽器です。


ディエゴ・ミリートは、言うならば尺八でした。

あるいは琴、桶胴太鼓とか・・・
少なくとも自分にとっては、彼の魅力とはそういうものです。

もしくは・・・そうですね。
歴代のバロンドーラーたちのほとんどが、装飾輝かしい宝剣の類とすれば、


彼の魅力は、日本刀のそれです。


切れ味鋭い日本刀は、決して見栄えがよくありません。
寝刃をあわせ、表面上をざらざらにし、摩擦力を増すことで切れ味を増すものでした。


それでも、日本刀には怪しいまでの美しさがあります。

職人が魂を込めて打ち鍛えた、使用者の命を預けるに足るだけの頼もしさがある。


その稀代の嗅覚、点を獲るための集中力の高さ・・・

傍目には伝わり辛い一方――相手を重苦しく威圧し、畏怖させる怪しいまでの艶。


まさに、ミリートというFWの特性、そのもののような気がするのは自分だけでしょうか。


彼はコンディションさえ整っていれば、文句なしに世界最高峰のFWのひとりと思います。
ペナルティエリア内を我が物のように闊歩し、本当に必要なゴールを決めてチームに勝利をもたらしてくれる、極めて危険な選手です。

自分はこれまでも、今も、これからも、きっと彼の虜でしょう。

彼がピッチに立ち続ける間、例えインテルから離れてしまうことになっても、ずっと応援し続けること。

もし声が届くのなら、叶うものなら、
彼に今すぐ、それを伝えて激励したいです。



Es el futbolista mejor para mí,Milito.

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【2010/10/31 21:19】 | その他特定選手に関すること
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バロンドール
黒猫
ただでさえ毎年その候補者選定には、各国各協会の思惑が見え隠れしてますが
一本化して初めてのバロンドール、例外なく調整した跡があるようですね。

地味系が好きな私は、ミリートは実は超!好みです。
ゴール前に居るはずなのに、ボールが渡って初めて急に現れたような存在感、そしてゴール。
職人ですよね、FWの・・・というよりはシューターとしての。アタッカーとしての。

No title
コバ
ミリートはポストプレーも正確だと思います。CBの届かない位置にトラップし、受け手が次のプレーにスムーズに移れる位置に正確に落とす。マラドンは雑魚専のイグアインをお気に入りでしたが、全く理解できなかったです。

彼はアスリートではなく、超優秀なフットボーラー。

>黒猫さん
白面
本当にありがとうございます。
そう言っていただけるだけでも、このコラムを書いた意味があったと感じられます。

自分はこうした理由から、バロンドールという賞が、どうしても・・・どこかこう、抵抗感を感じてしまうのですね(苦笑)

一方、UEFA年間最優秀選手賞には、大きな敬意を払っています。
文句なしに実力で選ばれますので、ストライカー以外にもDFやGKでも、しっかりと評価される余地があると思います。


なお・・・自分も地味系、職人系の選手が大好きです。
レプリカユニフォームもオフェンシブな選手より、ボランチやCBの物ばかり買っていたりします(笑)

>コバさん
白面
貴重なコメント、どうもありがとうございます。

外に開いて中にスペースを作ったり、スペースを自らつくり出してラストパスを供給したりと、オフザボールの動きにも定評のあるミリート。

自分もそうですね・・・
イグアインはイグアインで、その可能性とポテンシャルは高く評価していますが、
布陣の噛みあわせと特性、またこの一年の実績を見ても、CFのファーストチョイスはミリートにすべきと思っていました。
まったく、監督の方のディエゴの思考は理解に苦しみます(苦笑)

>彼はアスリートではなく、超優秀なフットボーラー。

その言葉、ミリートに届けてあげたいです。

本当にありがとうございました。

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