インテルやカルチョに関する話題多め
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前回からさくさくと続きます。

今回ご紹介するのは、主として外部の助けを借りることで、選手のメンタルコンディションを正常に戻そうとするアプローチです。

(4)外部にフラストレーションの対象をすり替える

主として相手チームの汚い(または賢い、ズルい、いわゆる『マリーシア』な)選手や、審判を攻撃対象にし、監督と選手が一丸となって怒る方法です。

それが正当なものか、負け犬の遠吠え()かは、この際問題ではありません。

重要なことは、このアプローチによってチームが敗戦のショックを脱し、
再び全員そろって・・・同じ方向を向きなおせるかどうかにあります。


言うまでもなく、潔く敗戦を認めるような、自省心の高いタイプには逆効果が生じやすい方法です。

わかりやすく言うなら、腐ってもサムライの国JAPANであるこの日本とJリーグ。

終わったことにとやかく言いたがらない性質、敗北や失態を粛々と受け入れることが美徳とされる我が国のリーグでは、
こうしたアプローチをあまり多く見ることはありません。

せいぜい、外国人監督がジャッジングに違和感、疑問を呈する程度で、
フロント含むチーム一丸となって、協会に向けても抗議する、なんてケースは少なめですよね。


これは日本人の国民性、文化感が深く関わってくるため・・・と自分は考えています。

何を持ってチームのパフォーマンスやイメージ、更にはブランドにとって良! とするのか?
という点がひとつと、

抗議することで発生するメリットとデメリット、その両方を天秤にかけた場合、
日本では得てして後者の方が高くなってしまうという・・・

ふたつの観点から、敗戦を粛々と受け入れるチームが、自然と増える土壌がこの国にはあるわけです。

ピッチ上だけでなく、むしろピッチ外のこうした部分にこそ、各国リーグごとの違いは出やすいもの。

個人的には、非常に興味深い研究対象として映るのですが・・・
こんなのが気になるのは、自分だけかもしれないと思うと少し寂しく感じることもあったり・・・


閑話休題。話を戻します。

翻って、イタリアやスペインなど・・・ラテン系の中でも特に
“情”
の濃い国では、敗戦をなかなか受け入れられず、ああだこうだと愚痴を並べ立てる場合が少なくありません。


例えば、昨季バルセロナがCL準決勝で、インテル・ミラノに敗退した時のこと。

バルセロナの司令塔シャビ・エルナンデスは、憎き敵将ジョゼ・モウリーニョを中心に、
インテルの戦い方から審判、火山の影響によってバス移動をさせられたことに到るまで、すべての対象に延々と毒を吐き続けていました。

審判は完全に(インテルの3点目のシーンの)オフサイドを見逃していた。この試合は他にも不可解なジャッジングばかりが起こった。

なにせ主審は、モウリーニョ監督と同じポルトガル人だったんだよ?

何かがあったんじゃないかと考えてしまうのは、僕だけではないはずだ・・・!!


・・・という具合にです(苦笑)

この時、シャビという人物はバルセロナというチームに、また自分たちのスタイルに、
何よりも仲間たちに対して、絶対の自信と誇りを持っています。

「自分は悪くない、間違ってはいない」

という、強烈な自負があるわけです。
パフォーマンスの良しあしに関しては、率直に

「確かに、僕らの出来が悪かったことは認めなければならないけれど・・・」

と認めています。真摯に反省してもいました。
一方で、

「だが考えてみて欲しい・・・(ry」

といったように、対戦相手や外敵要因に対しても、フラストレーションをぶつけなければ気が済まない

それが、シャビという選手のパーソナリティなのですね?

※・・・文面の調子から、お気づきの方も多いかと思いますが・・・

自分はこの、どうしようもなく負けず嫌いの、小柄な司令塔が大好きです(苦笑)

とにかく自分が試合に出ること、チームが勝利することにこだわるプロフェッショナルな彼ですが、
一方で敗北を素直には受け入れられない、こうした子供じみた一面もまた◎。

潔く力不足を認めて・・・などという負け犬根性は、自分の好むところではありません。
仮にその時、実際に力の差があっても、

「次は絶対に負けない。見てやがれこの野郎!」

なり、シャビのようにこうして

「あれがああなっていれば、絶対僕らが勝っていた。こんな負けが認められるもんか・・・!」

と反発する方が、よほど好ましいパーソナリティと言えます。

バルセロナ所属選手の中では、一番好きかもしれませんね・・・戦術考察的にも性格的にも、実に興味深い存在です(笑)



超ワールドクラスの司令塔にしてゲームメーカーにも関わらず、この稚気がなんともたまらない(笑)
プレーは超大物なのに、コメントの端々に見られる小物感は、一年前のスナイデルと少しに似ているかもしれない。

だが、その心根やよし。
潔く敗北を受け入れてしまうシャビなどシャビではない。

怨念の篭った毒を吐き散らしながらも、その実その後のプレーの輝きにまったく陰りは見られない=
メンタルが非常に強靭で、健全に保たれ続けている点にこそ、彼が超一流たる所以がある。
この安定性は、世界のフットボールシーンでも群を抜く。

皮肉でもなんでもなく、彼には引退後も、このパーソナリティを維持し続けて欲しい・・・と願うばかりだ。


こうした選手に、(2)や(3)の方法で接してしまえば、高確率で逆効果となります。

ちなみにペップはこれまで、シャビに対してはほとんどの場面において、(1)の励ますと後述する(6)を併用していました(少なくともメディアに出てくる情報の上では)。
流石に、付き合いが長いだけありますね・・・シャビの性格から何から、ペップにはすべてわかっているようで(笑)

とにかく、監督が最優先して行うべきなのは、状況に合った選手との関わり方です。

選手が落ち込み、這い上がってこれないようなら、上から手を差し伸べて引き上げること。
シャビのように自ら再び這い上がろうとする場合は、彼らの背中を押してやることにあります。

この方法もまたその例に漏れず、一聴すると印象が悪く感じられても・・・
程度さえ弁えていれば、監督と選手が、チームが皆で同じ目標に向かって突き進んでいく上で、非常に有効な取り組みになるということです。


※蛇足になりますが・・・その点ではこの時のバルセロナ、ペップは実に不運でした。

選手たちが2ndレグに向けて、燃え上ってくれたのはよいのですが・・・メディアの過熱報道、カタルーニャの異常なテンションの上がり方の余波を受けて(あそこでインテルを倒せば、宿敵レアル・マドリードの聖地サンティアゴ・ベルナベゥでCL決勝を戦えるという、最高に嗜虐的なシチュエーションが生まれていたはずでしたから・・・)、
選手たちのモチベーションがあらぬ方向性へ、歪な形で燃え上ってしまっていったことです。

イブラ「4得点を奪って勝ちたい」

ピケ「フットボール選手になったことを後悔させてやる」

などといった発言は、まさにその典型と言えるもの。

ひたすらチームとして機能しようと、プレーにのみ集中してくれと願うペップの想いとは裏腹に、
インテルとの2ndレグを控えたバルサは、あまりにも余計なものを抱えすぎてしまいました。


指揮官と選手との、こうしたメンタル面の齟齬が、自分はバルセロナが敗退した最大の要因だったように思えます。

何せ自分が言うのもなんですが、インテルよりバルセロナの方が本当は強いはずなんです。
昨シーズンのインテルとバルサが試合をすれば、10試合中半数はバルサが勝つと思いますもの(汗)

しかし、正しい形で試合を終えられず、また正しい形で敗戦を乗り越えて次の戦いの準備がやりきれなかったところに、

新米監督であるペップ(忘れられがちですが、この時ペップのキャリアは、トップチームを率いてまだ2年と経っていなかったわけで・・・)の限界を見た気がしました。

選手が立ち直ってくれることはおおいに結構ですが、

監督と選手とで目指す勝利のあり方、試合の臨み方が著しく異なってしまえば、チームのパフォーマンスに悪い影響を及ぼしてしまう可能性がある・・・

という、見本のような出来事だったと思います。


(5)大幅なスタメン変更など、ドラスティックな変化を加える

読んで字のごとく、チームにあの手この手のショック療法を加える方法です。

一見するとタクティカルなアプローチに見えますが、実際にはそれと同等以上に精神的な影響も大きい方法なので、今回記述しておくことにしました。


問題のあったプレイヤー、機能していない選手を下げ、別の選手を起用することの必要性に関しては、
今更言うまでもないことですが・・・

特に覇気のないプレー、チームの士気を下げるプレーに終始したような選手がいた場合、
“膿”
は早めに取り除く必要があるという点を、ここでは強調しておきます。

これが周囲に伝染してしまえば、あっという間に負けることに慣れた落後者集団が出来上がってしまうからです。


ここで注意しておくべきなのは、スタメン落ちやスタンド観戦は、プロのフットボーラーにとっては文字通りの屈辱ですが・・・
その後の展開は人によりけり、また時と場合にもよるという点でしょう。

フィジカルまたはメンタルコンディションの悪化によってそうした事態に陥ってしまった場合は、
当然休息を与えることが必要です。
これは選手にしっかりと監督が話をすることで、納得づくで行える可能性があります(過去、こうした例には事欠きません)。

また、代わりに起用された選手が

この機会を絶対生かしてやる。勝ってみせる!

と奮起することで、チームにモチベーションが蘇ります。
無論、チームとしてのバランスをいかに保つかなど、考えるべき項目は多岐に渡りますが、
まさにそれをどううまくやりくりするかが、優れた監督かどうかを見定める材料のひとつとなります。

その後、万全の状態に回復してから、また選手間、チーム内での競争が活発化してくれれば・・・
自然とチームはよいサイクルに入り、戦う集団が出来上がっていくものです。

フットボールは、多分にメンタルなスポーツ。

モチベーションを含むコンディション、マネジメントも考えられず、単純に
“序列が上”
の選手を並べるだけの監督は、まさしく無能そのものと言えるでしょう。


自分にしては珍しく、この点ははっきりと明言しておきます。


つづき

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【2010/12/03 21:28】 | マネジメント
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