インテルやカルチョに関する話題多め
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以上が、筆者の知るレオナルドその人のこれまでの歩みである。

いささか以上に誇張・脚色された表現が入っているが、筆者の独断的感想ということでお許し願いたい。


さて・・・

それにしても、解せない、と感じた方も多いのではないだろうか。

彼ほど聡明な人物が、こうした展開を予見できなかったとは考えにくい。
ドン・シルヴィオに逆らうということは、すなわちロッソネロから居場所を失うことと同義である。

なのに何故彼は、無難な選択をよしとしなかったのか?
こうなる可能性を充分に理解した上で、何故ああした姿勢を貫くことを選択したのか?

この点こそがつまり、レオナルドという人物を読み解く上で、最も重要ポイントとなる。


まず大前提として、彼に「自分を曲げる気はさらさらなかった」ということだ。

現役のフットボール指揮官としては、ジョゼ・モウリーニョと東西の横綱に数えられそうな甘いマスクと優美な立ち振る舞いを誇ってはいる。
しかし彼はその実、自らの仕事に関して、選手時代もスタッフになってからも、明確なルールとビジョンを持って活動するタイプの人物なのである。

参考までに明記(再掲載)しておくと、その後メディアへのインタビューで、彼は明確なベルルスコーニ批判も行っている。
→ レオナルド:「ベルルスコーニはナルシスト」

いくら袂を分かつたと言え、カルチョの世界においてこれほど明確に、誰かが誰かを批判するケースは珍しい。
しかもフットボールに関係ない、人格的な意味でである。


こうした数々の言動が意味するところは明確だ。

つまりレオナルドという人物は、頑固者かつ、極めて情動的なのだ。

甘いマスクと柔らかな物腰に騙されてはいけない。
この男、やると言ったらやる。普段は自制しているが、いざとなれば誰かと牙を剝いて敵対することも辞さない。

モウリーニョとは感情表現の仕方こそ異なるが、ある面では非常に似通っている。
スマートな外見とは裏腹に、むしろ強烈なキャラクターに分類されるタイプの指揮官なのである。



※私見だが、もしかしたらこうした彼の我の強さの源は、あるいはその外見にこそ理由の一端があるのかもしれないと思う。
つまり、むしろ人一倍ルックスや育ちがよかった分、正当に実力を評価されない傾向にある中で、彼が身につけた社交術・人生哲学ではないかと感じるのだ。

フットボールに限らず、美男美女の著名人に、パーソナリティの強い者が多いことは言うまでもない。



◎モウリーニョの後任者としての適正

言うまでもなく、モウリーニョの後任として考えてみた場合、これはポジティブに作用する特性と言える。


順に解説していこう。
そもそもが国際色豊かな超多国籍軍団であるインテルにあって、メッセージの浸透性は非常に大きな意味を持つ。

メッセージの明確性と言ってもいい。

何故なら、そこには多種多様な文化、価値観、言語が入り混じって存在することになるからだ。

インテルの現陣容を見れば、その理由の一端を窺い知ることができる。
南米はブラジルとアルゼンチンその他、ヨーロッパは北欧東欧西欧南欧、さらに北アフリカ中央アフリカ・・・と、大きく分けただけでもこれだけ複雑なことがわかるだろう。

こうなると、細かなニュアンスを時間をかけた会話で伝えあうのは難しい。
例え言葉が通じたとしても、考え方のフォーマットが異なれば、そもそも言語に変換するだけで、どうしても差異が生じてしまうからである。

当コラムを目にしてくださった方の中に、英語やその他外国語を使用される日本人がいれば、この点非常にわかりやすいのではないだろうか。

我々日本人の思考は、日本語あってのものだ。これを文法的に、根本の思考から他言語に組み替えて会話、あるいは文章の執筆を行うことが、いかに困難な作業か・・・?
筆者もまた、身をもって体感している。
日本語的な思考法と、外国語的な思考法。その違いに戸惑う人は、決して少なくないはずである。


だからこそ、こうした集団においては

明確な方向性の提示

目標とするものの共有

が、チーム運営に必要不可欠な要素となってくる。

元々近年のインテルは、チームが個人のパフォーマンスの延長ではなく、集団としての機能性を追求する性質が強い。
この点はモウリーニョが就任する以前、ロベルト・マンチーニ時代から見られていた傾向と思うのだが、
その意味でも指揮官のカリスマ性、及び

メッセージの強度

が重要となってくる。
全員で共通の目標を持って日々の練習、プレーに勤しむことが、インテルというチームではことさら必要とされるからである。


その点で、レオナルドは申し分ない人材だ。
頭もいい。パーソナリティも強い。メッセージもはっきりしている。

戦術であるとか、トレーニングメソッドの内容はまだ未知数ではあるが――
しかし、少なくとも人間としての方向性が、今のインテルの好む人材として適切というわけである。



酷な話だが、前任者であるベニテスへの選手たちの反発もまた、レオにとってはプラスに働くだろう。

厳密な意味でモウリーニョの後任として、仮に昨夏に赴任していた場合、高確率でレオはベニテスと同じ憂き目を見ていた――と筆者は考えている。

元々のインテルとミランの対立関係や、指揮官としてあまりに経験と実績に差があり過ぎる点など、むしろベニテス以上に深刻な状況に追い込まれていた可能性の方が高い。

だが、状況は半年前とは大きく変わった。
あの頃であれば誰が監督になっていたとしても、あれよこれよと目についたであろう部分が、

「ベニテスに比べれば・・・」

という形で、些細な問題として消化されるケースは少なくないはずだ。
その意味でベニテスは非常に運のない男であり、レオナルドはその恩恵を充分に受ける形でチームを引き継いだことになる。

無論、ベニテス一人が悪者にされていいわけはない。
だが、現実問題としてそれはある。

先に解説したような“相性”の問題と、運や成り行きといった不確定な要素が、ここでは選手たちの感情、思考に大きく作用することは間違いないだろう。

ベニテスがコミュニケーション面で多くの問題を残してチームを去ったことは、惜しまれながらチームを離れたモウリーニョのそれに比べて、間違いなくインテルにとっては有益に働く。
皮肉に過ぎて胸が痛むが、残酷な事実がそこにはある。


結果的にとは言え、発つ鳥がおおいに後を濁したことで、レオは汚れた水を一部取り換えるだけでも、残った鳥たちから感謝されることになるはずだ。

鳥たちの中には、衰えた言えどもいまだにグループの中で大きな存在感を放つ“兄貴”マルコ・マテラッツィや、クラブW杯で屈辱を受けた重鎮スタンコビッチ、ムードメーカーのサリー・ムンタリらが含まれる。
チーム掌握の助けになるという点で、この意味は決して小さくない。

新監督の就任が

インテルお馴染みのお家芸発動か!?

ここまで絶好調なミランへの嫌がらせ? 復讐劇の始まりか

などとメディアから揶揄されつつも、チーム内を取り巻く雰囲気が非常にポジティブな状態にあることは、こうした事情と無関係ではないのである。



ただし、レオがそうした恩恵に預かれるのも、せいぜい就任2週間前後の間だけだろう。

そこから先は現実の結果が求められる。
勝ち点以上に日々の充実、つまりトレーニングや戦術の明確化など、指揮官が打ち出す方向性という意味での現実だ。

そこに希望があれば、選手たちはついてくる。
レオの提示した理想のスタイルに対し、

実現できれば、自分たちは必ず強くなれる! もっと勝てる!!

・・・などと選手たちが確信を持ってプレーするようになれば、よほど展開が悪くない限り、レオの仕事は軌道に乗る。


それだけに、初動が肝心だ。
当事者たちが、周囲がネガティブな側面に気付く前に、一刻も速くレオはチームを掌握せねばならない。

スナイデルとコウチーニョ、そしてジュリオ・セーザル。
2人のプレーメーカーと、不動の守護神を欠いた状態で挑むナポリ戦・・・

新監督が限られた戦力下で、果たして何をどう打ち出そうとするのか?

注目の一戦は、明日早朝行われる。<了>

※金曜、土曜は更新をお休みします。
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【2011/01/06 22:13】 | インテルなこと
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No title
KKGT-R
遅ればせながら、おめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
昨年 日本-アルゼンチン ザックのデビュー戦の
中継の副音声でレオが解説してましたね。

彼のFW論が面白かったです。
"へー"と、目から鱗状態(笑)

「次に指揮を執るのは鹿島意外考えられない」
インテルというのは、まさに青天の霹靂ですね。

No title
junchang
レオナルドが現役時代で印象深いのはやっぱ94W杯でしたね!攻撃的サイドバックとしてかなりいい味出してました!
ミラン時代はザッケローニ氏が就任して優勝した年しか正直チェックしていませんでした。(社会人になってあまり余裕が無かったんですね^^)結構活躍してたんだなぁ・・・・監督としては有能なんですね!選手達との関係を大事にする今となっては貴重なタイプの監督と認識しております。
世代的にこれからの監督さんだと思うので失敗を恐れずに色々とチャレンジして欲しいですね!

しかし・・・・白面さん更新激早ですね!読むのがおっつきませんよ~^^

こんにちは!
エリトナン
たいへん、興味深く読ませていただだきました。

レオナルドについては、94年のW杯と鹿島のときの選手時代の印象しかなく、監督時代のレオナルドはまったくといっていいくらい知りませんので、白面さんの記事を参考にして、これからのインテルに、より注目して応援していきたいと思います。



コメントありがとうございます。
白面
>KKGT-Rさん

どもです!今年もよろしくお願いします♪

レオも当初はその気がなかったうようですよ。
ただあれこれ色々なことが重なった結果、抗い難い魅力的なオファーだったとか。

バレージやマルディーニ辺りは激怒したみたいです。
「二度とミランの敷居はまたがせない」
的に(苦笑)

>junchangさん

junchangさんがご存知なければ、なかなか自分の周りでは難しいなぁ・・・
人気は絶大だった、ということだけは知っているのですがw

久々にスイッチが入ったというか、レオの門出を祝ってあげたくて無茶をした感じです。
なんとかナポリ戦の前にあげようとw

でもまだリハビリ状態なので、クオリティとか事実関係とか、そういうの抜きに書ける内容に終始してます。
リンクいちいち貼らなくてよかったりは楽でした(笑) いつもが無駄に懲りすぎて失敗してるのかもですがorz

>エリトナンさん

恐縮です(ノ´∀`*)
レオはなかなか面白い監督&モウの数少ないカルチョ時代の友達(笑)なので、是非その仕事ぶりは見てあげてください。

ラファに比べて、モウの下地を継承することに何ら躊躇いを見せるタイプではないので、多分システムやコンセプトはモウ時代のそれを継承しつつ+αを・・・という形になると観ています。

さて、どうなるかな・・・?

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コメント
この記事へのコメント
No title
遅ればせながら、おめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
昨年 日本-アルゼンチン ザックのデビュー戦の
中継の副音声でレオが解説してましたね。

彼のFW論が面白かったです。
"へー"と、目から鱗状態(笑)

「次に指揮を執るのは鹿島意外考えられない」
インテルというのは、まさに青天の霹靂ですね。
2011/01/07(Fri) 07:07 | URL  | KKGT-R #-[ 編集]
No title
レオナルドが現役時代で印象深いのはやっぱ94W杯でしたね!攻撃的サイドバックとしてかなりいい味出してました!
ミラン時代はザッケローニ氏が就任して優勝した年しか正直チェックしていませんでした。(社会人になってあまり余裕が無かったんですね^^)結構活躍してたんだなぁ・・・・監督としては有能なんですね!選手達との関係を大事にする今となっては貴重なタイプの監督と認識しております。
世代的にこれからの監督さんだと思うので失敗を恐れずに色々とチャレンジして欲しいですね!

しかし・・・・白面さん更新激早ですね!読むのがおっつきませんよ~^^
2011/01/07(Fri) 10:03 | URL  | junchang #-[ 編集]
こんにちは!
たいへん、興味深く読ませていただだきました。

レオナルドについては、94年のW杯と鹿島のときの選手時代の印象しかなく、監督時代のレオナルドはまったくといっていいくらい知りませんので、白面さんの記事を参考にして、これからのインテルに、より注目して応援していきたいと思います。

2011/01/07(Fri) 16:03 | URL  | エリトナン #-[ 編集]
コメントありがとうございます。
>KKGT-Rさん

どもです!今年もよろしくお願いします♪

レオも当初はその気がなかったうようですよ。
ただあれこれ色々なことが重なった結果、抗い難い魅力的なオファーだったとか。

バレージやマルディーニ辺りは激怒したみたいです。
「二度とミランの敷居はまたがせない」
的に(苦笑)

>junchangさん

junchangさんがご存知なければ、なかなか自分の周りでは難しいなぁ・・・
人気は絶大だった、ということだけは知っているのですがw

久々にスイッチが入ったというか、レオの門出を祝ってあげたくて無茶をした感じです。
なんとかナポリ戦の前にあげようとw

でもまだリハビリ状態なので、クオリティとか事実関係とか、そういうの抜きに書ける内容に終始してます。
リンクいちいち貼らなくてよかったりは楽でした(笑) いつもが無駄に懲りすぎて失敗してるのかもですがorz

>エリトナンさん

恐縮です(ノ´∀`*)
レオはなかなか面白い監督&モウの数少ないカルチョ時代の友達(笑)なので、是非その仕事ぶりは見てあげてください。

ラファに比べて、モウの下地を継承することに何ら躊躇いを見せるタイプではないので、多分システムやコンセプトはモウ時代のそれを継承しつつ+αを・・・という形になると観ています。

さて、どうなるかな・・・?
2011/01/07(Fri) 19:40 | URL  | 白面 #kMr7ovrQ[ 編集]
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