インテルやカルチョに関する話題多め
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(5)最大の癌は『フットボールカルチャー(感覚)』の欠如

これまで語ってきたような惨状が作り上げられた原因は、大きくふたつある。

ひとつはヴォルフスブルクというクラブにおいて、会長を含むフロント陣が、
自分たちのクラブが置かれている立場と状況を、十分に弁えていなかった
こと。

もうひとつは、彼らが
フットボールクラブのマネジメントの本質、及びこのスポーツにおける精神面の重要性
を真摯に考えていなかったためだ。


それも道理だろう。

何せヴォルフスブルクの役員・理事の多くは、メインスポンサーであり母体企業でもある、フォルクスワーゲンの重役ばかり。
言うならばこのクラブは、フットボールというスポーツを商う企業でありながら、

フットボールのど素人が運営している

クラブと言っても過言ではない。



幸いにして、彼らは決して馬鹿ではない。
天下のフォルクスワーゲンで役員クラスに上り詰めるほどの人物たちなのだから、経営者としてはすこぶる優秀だ。
他の似たようなケースとは異なり、自分たちから積極的に前にしゃしゃり出、チームをかき乱すような愚は犯していない。

が、それにしても所詮は素人であることに変わりはない。
車を売ることに長けてはいても、チームを勝たせる術を知っている集団ではないということだ。

この点を考慮すると、実にさまざまな辻褄が合うことに気付く。

例えばマガトやフェーに指揮権のほとんどを委譲したのは、自分たちがクラブ運営のノウハウをよくわかっていないことに起因するものであるだろうし、
往年のフットボールファンの間では名の知られた名伯楽、Dへーネスをマネージャーに招聘したのも、円滑なクラブ運営のため、フットボール界の常識に精通した人物が必要だったからに他あるまい。




クラブに属するすべての人が勝利する術を知っている、

真のビッグクラブとはそういうものだ


とは、フットボール関係者の間ではもはや常套句のように使われているが、現在のヴォルフスブルクは逆の意味でこの教えの正当性を証明しているかのように感じられる。


先にも述べた通り、彼らの本質はヴォルフスブルクの役員である以前に、フォルクスワーゲンの重役である。
それだけに彼らのマネジメントは、粘りに、したたかさに欠ける。

そもそもヴォルフスブルクというクラブに、これだけフォルクスワーゲンが資金や人材を費やしているのは、

チームの活躍によって、企業イメージのアップを図る

ことが至上命題として存在するためだ。

ゼコの確保に固執していた最大の要因は、おそらくここら辺にあるのではないだろうか。
成長・躍進をゼコと共に成し遂げることで、同選手をクラブの

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とする。
ヴォルフスブルクというブランドを世間に誇示していくために、ワールドクラスのストライカーは、確かに必要不可欠な人材であった。単純な戦力以上の意味を持つ。

他にこれまで述べてきたような、いくつもの理由が相乗効果で重なった結果とは思うのが、
それにしても上層部はゼコの放出を頑なに拒んでいた、決定的な原因はこれではないかと思う。



クラブはゼコ以外にも、以前にダレッサンドロを、そして昨夏にはジエゴを獲得したことからもわかる通り、このクラブは明らかに知名度の高い選手を欲している。

ただ実力があるだけでは足りない。
いわゆる“華”のあるスター選手の獲得を、虎視眈眈と狙っている節が端々に見受けられるのである。

おそらく最終的な理想は、レアル・マドリードやACミランのように、煌びやかなスタープレイヤーたちが織りなす華麗・豪奢なスタイルだろう。

彼らをふんだんに鏤めた、放っておくだけで人々の目を惹くチーム・・・
フォルクスワーゲンという巨大な企業の威光を世に示し、人々にそのステータスを実感させられるフットボーラーたち。
フロントの頭の中にあるのは、おそらくそんな集団の構築に他ならない。

一方でここ数年、レアル・マドリードが繰り返してきたような、ネームバリュー偏重でチームバランスを欠くような事態を避けなければなるまい。

ドイツブンデスリーガは、非常にタフなリーグである。
有名選手をふんだんに取りそろえたところで、チームが集団として円滑に機能しなければ、みるみる順位を下げていくこと。
彼らとて百も承知だろう。

だからこそ、フロントはへーネスのような専門家を必要としたのだ。
チームの構築理念は、まず勝てる集団を、次いで(一部を同時進行しながらも)人々の目を惹くチームを作っていく――といったところではないだろうか。

尤も、現在のところ、クラブの上層部=フォルクスワーゲンの重役たちと、へーネスや現場らフットボールの専門家たちの意思疎通・連携は、まったく十分ではないように見受けられる。

昨今の低迷、一貫性に欠けるマネジメントも、そうした部分の連携がしっかりと噛み合っていないことの影響が大きいのではないか――
と推察するが、これ以上は情報を収集しようがなかったため、実際のところはわかっていないことを白状する他ない。


どちらにしても確かなことは、クラブが現在ここ数年で、最も危機的な状況に陥っていること。

その原因を作った理由の、多くはフロントの振る舞いに端を発するということだ。

続く

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【2011/02/10 21:14】 | マネジメント
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