インテルやカルチョに関する話題多め
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○補強の顔ぶれに透けて見える戦略

今冬は、非常に興味深い移籍が相次いだメルカートとなった。

ビッグクラブの中で個人的に目を引いたのは、インテルとリヴァプールの動きだ。
加えて、ミランがこれに続く。

前2者の特徴は、
新しいサイクルを歩み始めよう
としていることだろう。

それぞれ、インテルは若返りのためにいくつかの布石を、一方リヴァプールは90年代~ラファエル・ベニテスとヒックス・ジレッド両オーナーが(悪い面も含めて)作り上げたモデルの段階的解体、及び再編集に取りかかった感がある。
どちらもこれまで築き上げてきたものの大きさを考えると、すんなりと事が運ぶとは考え難いが、おそらく今後4年ないし8年(W杯イヤーを、ちょうどサイクルの節目と捉えてのことだろう)を見越したであろう、補強が印象的だった。

中でも最も大きなサプライズは、言うまでもなく長友佑都のインテル加入だったわけだが・・・
この件に関しては、すでにこちらであらかた語らせていただいた感があるので、今回は割合させていただく。




一方、ある意味この両者以上に特徴的な動きを見せたのがミランだ。

彼らは一見、積極的な投資を繰り返しているように見えて、実際にはボスマンプレイヤー(いわゆる契約切れ。移籍金が発生しない)やレンタルでの獲得が目立つ。
年齢や年俸、素行などの問題より、まず現時点を第一線で活躍できる、そうした選手に的を絞っての補強だ。

その意思は明白――
インテルが躓き遅れを取った今シーズン、この千載一遇のチャンスを絶対に逃すまいと、是が非でもスクデットを手中に収める気なのだろう。

言わずと知れたドン、オーナー:シルヴィオ・ベルルスコーニが買春問題で窮地に立たされる状況ということもあって、イメージアップを図る起死回生の一手としても、実に7年ぶりのリーグ優勝&インテルの6連覇阻止という勲章が欲しいのやもしれない。
カッサーノ、ファン・ボメルら、欧州CLの試合に出場不可能な有力選手を承知で獲得していることが、ミランの決意を表しているかのようだ。



無論、彼らではなくCLに出場可能ないぶし銀の実力者を、幾ばくかの移籍金と共に引き入れるという選択肢はあった。

が、ミランはそれをしなかった。
実際に獲得してきた選手らの年俸がどれほどのものかを考えれば、出費という点ではそこまで大きな違いはないのに、である。

それだけ、スクデット獲得に神経を集中させているという証拠と考えることができるだろう。
名門ロッソネロの執念を見、今シーズンのスクデット獲得はやはり極めて困難だろうと、改めて痛感させられた一件だった。


今さら改めて言うまでもないことだが、

マネジメントにブレがない集団は強い。

例え一時調子を落とすようなことがあっても、大崩する前に共通の目的に向かって、集団が団結できるからである。

イブラヒモビッチやチアゴ・シルバが出色のパフォーマンスを見せ続けている一方で、こうした個人の出来不出来よりも何よりも、クラブ全体の総意としてスクデット戴冠があること。
最も恐ろしいのはその点だ。

先日、サンシーロで行われた欧州CL第1戦、vsトットナム・ホットスパーズ戦を0-1で落としたのも、直前のパルマ戦で心身のエネルギーを過剰浪費した影響が大きかったように思える。

これ以上リーグ戦で勝ち点を失うわけにはいかないという恐れが、彼らを奮い立たせた。
一方、CLは対戦相手のスパーズが同大会初出場であったこと、しかもガレス・ベイルら主力を複数人欠いていたことなどが、かえってミランの心中に油断を生じさせたのかもしれない。

プライオリティをカンピオナートに置こうという意識が、どこかにあった可能性も捨てきれない。
現在のミランに、複数のコンペティションを同時に戦い抜くだけの体力・陣容は揃っていないからである。

しかし・・・
それにしても名門ロッソネロが、かつて他チームを蹂躙し尽くした欧州CLという舞台で、まさかホームで無得点とは。
一部誠実さに欠けた判定は考慮すべきとは言え、決定的な言い訳にはなるまい。
判定の不利を覆すだけの、気迫とクオリティを見せられなかった事実に変わりはないのだから。

この件は、嫌味でもなんでもなく、率直に言って寂しい思いに駆られた。

ローマがオリンピコ、ホームでの第1戦を2-3の大敗(アウェーゴールの2倍計算を考慮すれば、間違いなくこれは大敗と言える)を喫したのと併せて、

ああ、これがイタリアフットボールの現状なんだな・・・

と、筆者などは胸が締め付けられるような感覚に苛まれたためだ。

スパーズ贔屓だから言うのではないが、ホワイトハートレーン(トットナムの本拠地)は現在、世界有数の難所だ。
プレミアのいわゆるビッグ4、スペインの2大巨頭も、ここから勝ち点持ち帰るのは至難の業だろう。
言わんや、凋落著しいカルチョにおいてや・・・である。

ガットゥーゾを累積で、ファン・ボメルをUEFAの国際大会出場規定(前所属のバイエルン・ミュンヘンで、すでにCLグループリーグを戦っているファン・ボメルに、今シーズン別チームからCLに出場する権利はない)で、その他複数人、中盤の構成要員を負傷で欠き――
更には、今ではすっかりくずしの切り札と化したカッサーノ(前サンプドリア。CL予選に出場しているため、ファン・ボメル同様国内専門要員に)もやはり起用できない状況で、どれだけ得点機を作り出すことができるのか・・・?

追いつめられた名門の奮起があるのかどうか、注目したい。
(ただし筆者は・・・白面という一個人は、当然トットナムを応援させていただくが)


●ムンタリの現在地

一方、華やかな河岸変えが相次ぐ中、己の誇りのために野心を抱いて野に下って行った選手たちもいる。
インテルを後にし、プレミアの古豪、サンダーランドに籍を移したサリー・ムンタリもその一人だ。



当サイトが同選手をこよなく愛し、また贔屓にしてきたことは、昨年来からお越しいただいている皆さまにとっては周知の通りである。
筆者もその動向には、おおいに注意・関心を払ってきたのだが・・・

正直に言えば、今もって感情の整理はついていない。
それだけ愛すべき存在だったのである。


一方、理屈の上ではすべてに納得がいっている。

彼は試合に飢えているのだ。

サリー・ムンタリというフットボーラーの、自らの価値を証明したいのだ。


彼がどういった感情を抱えていたのか・・・筆者のような単なる1ファン、それも欧州から遠く離れた極東の人間には、到底推し量ることは叶わない。
しかし、多くのインテリスタが、様々な意味で彼に魅了され、また好いていたことは間違いない。

加えて、イタリアよりもイングランドの方が、リーグの特性が彼に合致するであろうことも。
サンダーランドの方が、インテルよりはるかに彼の存在がチームにとって大きなものをもたらせるであろうことも、確信を持って断言できるところである。


先日サンダーランドの試合を見たが、ムンタリ個人に関して言えば、まだまだカルチョの水が抜けきっておらず、連携も不十分な印象を受けた。

これは当然だろう。何せまだ、移籍成立から一月も経っていない。
前後左右との連携が非常に重要な、中盤の底というポジションを任されていることも理由のひとつである。

――が。

考えようによっては、それだけ重要なポジションを、移籍後間もないこの段階から任されているのだ。
指揮官の信頼、期待がありありと伝わってくるようではないか!
ムンタリを起用することで生じる、リスクよりもリターンの方が、総じて圧倒的に大きいと確信しているからこそ取れる一手である。

インテル時代に比べて、戦術的にも与えられた自由度は明らかに高かった。
何度かピッチを敵陣まで駆け上がっては攻撃に顔を出し、幾度となく相手を潰し、時に勢い余ってファウルやカードを頂戴しながらも、全力でピッチを走り回る。

やはりこの男には、こうした真正面からの殴り合いの方が合っているのかもしれない。

思考よりも感覚で、判断以上に嗅覚で、獰猛に相手の攻撃を噛み潰す。
ボールを見たら考えるよりも先に、体が駆け出してそれに触っていた。

サリー・ムンタリという選手フットボーラーは、そんなフットボールをやらせてこそ輝く選手であろう。




今後は、プレミアの水に再度体が馴染めば、更にはチームメイトとの連携が少しずつでも深まるにつれ、必ず結果は上向きになっていくはずだ。
ムンタリが再び、万人から一目置かれるようなフットボーラーになれると確信している。

幸い、指揮官の理解は十分である。
思考は努めてクールに保ちつつも、エネルギーの迸るままにピッチを駆け回って欲しいと、そんなことを強く願っている。

<了>

※緊急告知※

画像処理ソフトが使える人を探しています。orz

前回に引き続き、本日と明日も条件を再度提示した上で募集致します。

〆切:明日2月18日、23:59まで

1.フォトショップやイラストレーターといった、いわゆる画像処理ソフトが扱える方

2.ノーギャラでも請け負ってくださる方(完成した本をお送りすることぐらいはできますが。。。)

3.(あくまでできれば、の範疇で)簡単にイラスト等書ける方


サークルカットさえいただければ、今回は挿絵なしの文字オンリー本でもいいかなと思っています。
勿論、審査に通ってまた正式に本を出すことになった際、イラストを提供していただけるようであればそれに越したことはございませんが・・・
そこまで手を煩わせるのは著しく気が引けます故;;

サークルカットは21日までに仕上がれば問題ありません。
集客性は落ちるはずですが、この際文字だけでもなんでも出さないとまずいのに、白面が一切画像系がアウトという体たらくorz

ご協力いただけるという奇特な方がいらっしゃいましたら、
拍手かメールフォームから返信用のメールアドレスご明記の上、その旨お知らせください。

何人か手を挙げてくださった方、本当にありがとうございます。
まだ一日待ってみないとわかりませんが、いざとなったら泣きつかせていただくことになるかもしれません。

自分勝手な急な話に対して、実に温かいご支援、本当に本当にありがとうございますorz


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【2011/02/17 22:28】 | カルチョなこと
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No title
junchang
しかしそろそろイタリアのビッグクラブの中でもバルセロナのように育成重視を掲げるクラブが出てきてもよさそうなものですが・・・・^^

やっぱりイタリアらしいですね^^

Re: No title
白面
今後ファイナンシャルフェアプレー制度が導入されれば、否が応にもプリマからの引き上げは計っていかなければならなくなります。

インテルなどは比較的熱心に取り組んでいる(その割に当たりはまだまだですが。苦笑)チームですが、ミランは育成体制構築が大幅に遅れているそうです。

それだけに、今年にかける思いは強いのでしょう。

何が何でもスクデットを取るという気迫、これが欲しかった。
インテリスタとしては適切でない発言かもしれませんが、自分はやっぱりミランやユヴェントスも強くないとカルチョはダメと思っています(笑)

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この記事へのコメント
No title
しかしそろそろイタリアのビッグクラブの中でもバルセロナのように育成重視を掲げるクラブが出てきてもよさそうなものですが・・・・^^

やっぱりイタリアらしいですね^^
2011/02/19(Sat) 16:31 | URL  | junchang #-[ 編集]
Re: No title
今後ファイナンシャルフェアプレー制度が導入されれば、否が応にもプリマからの引き上げは計っていかなければならなくなります。

インテルなどは比較的熱心に取り組んでいる(その割に当たりはまだまだですが。苦笑)チームですが、ミランは育成体制構築が大幅に遅れているそうです。

それだけに、今年にかける思いは強いのでしょう。

何が何でもスクデットを取るという気迫、これが欲しかった。
インテリスタとしては適切でない発言かもしれませんが、自分はやっぱりミランやユヴェントスも強くないとカルチョはダメと思っています(笑)
2011/02/19(Sat) 22:58 | URL  | 白面 #-[ 編集]
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