インテルやカルチョに関する話題多め
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シャルケ戦を前に、インテルの関係者が続々とコメントを発している。
その一部をご覧いただこう。

・マッシモ・モラッティ(会長)
「魅力的な挑戦」

・レオナルド(監督)
「失うものは何もない」

・ハビエル・サネッティ(キャプテン)
「僕らは信じなければいけない」


と、こうした状況にあるわけだが・・・


単刀直入に言おう。

インテル側には勿論、相応のモチベーションはあるだろう。
だが、この一戦に関してはおそらく

相当のモチベーションしかない"

はずだ。

ここで言う相応とは、言うまでもなく1stレグを2-5で終えたこと・・・
つまり、得失点差にして実質2-10の差が点いているという点に他ならない。

やるだけはやる。
が、それ以上のことはしない。

わかりやすく言うなら、W杯決勝のように

命燃え尽きても戦う

ような覚悟を抱いてこの一戦に臨む選手は一人もいまい。

CLと国際試合ではモチベーションの在り方がそもそも異なるため、これも厳密な比較としては正しくないかもしれないが・・・
言わんとしていることはおわかりいただけるかと思う。

万が一には、奇跡が起こせるかもしれない。
しかし、

万が一にしか"

自分たちにラウンド突破の可能性がないことを、指揮官も選手たちも十分に悟っているということだ。



それでいい。

蛮勇を振るい玉砕覚悟で突撃することと、
現実を見据えてその中で可能性を探すことは、
まったく異なるアプローチだ。

前者は一見すると、華々しく潔い印象を受けがちである。
特にここ、日本という土壌では尚更(人類学、社会学は専門ではないが、日本人の多くが華々しく散る者、愚直・一本義なものに「潔し」という評価を与え、好印象を抱くのは歴史に明らかだ)だろう。

だが、それは筆者に言わせれば、およそ考えられる最も愚かな選択――

特攻・玉砕への誘いは、チームの息の根を止めんとするタナトスの囁きだ。




今更な話ではあるが、CLベスト4へ進むために、この一戦で要求されるものはあまりに多すぎる。

インテル側の完璧な準備――
指揮官の完璧な采配と、
選手の完璧なパフォーマンス

言うまでもなく、それは心身双方の極限の発露を伴うものである。

加えて、あらゆる勝負で決定的となる重要な要素、



の助けが必要不可欠だ。
ミラノダービーにシャルケ戦の1stレグも、運のなさからズルズルと大勢を崩し、歯車が狂っていった側面が少なからずあった。

自分たちだけでも、これだけのファクターを必用とする上に――

4点差以上の勝利ともなれば、
シャルケ側の戦術的ミステイク、狼狽、負傷その他の問題
など、相手方のマイナス要素も重ならなければ起こりえない結果と言える。
昨季のブンデスリーガ2位、今季のCLグループリーグ1位通過チームは、ちょっとしたことであたふたと崩れ落ちるような、初心な童貞チームとは違うのだ。

ジャッジングに関しては、相手方のホームというだけで期待するだけ野暮というものだ。
最低限度の中立性が保たれているだけで「是」としなければなるまい。


・・・100戦練磨のベテランを揃えるインテル・ミラノが、こうした数々の事象に気づいていないはずがない。
それでも彼らがこの一戦に、ある種の決意を持って挑まんとしているのは、現実的な勝ち上がり以上に

インテル・ミラノであること

に対する誇り、一人ひとりのプロフットボーラーとしてのプライドによる部分が大きいのではないかと思う。

昨シーズンのチャンピオンチームにして、セリエAカンピオナートをもっか5連覇(4連覇、とする動きもあるが)中の、王者としてのプライドを、これ以上ズタズタに切り裂かれる痛みには耐え切れない。
矜持を見せなければ、屈辱と失望で、本人たちが潰れてしまいかねないのである。

それは死に物狂いで勝ち抜けを渇望するよりも、よほど自然的で、逆説的に可能性を広げられる冷静さを伴った、正しいモチベーションかと思う。

実質的に敗退が確定した状態であることは、他でもない当事者たちが一番よくわかっている。
一方でこれ以上の醜態を晒しては、今後インテルがCLというコンペティションで戦う際のトラウマになりかねず、また今後国内であらゆる揶揄と嘲笑、敵対クラブやメディアに格好のネガティブな材料を与えることになりかねない。

危機感が働くのは、半ば必然と言えるだろう。


インテルの2010-2011シーズン、CLというコンペティションは、9分9厘終焉を迎えている。

後は最後の1ピースに、
絶望の種を植えつけられる
か、
未来へ繋がる萌芽を見つけ出すか
に、この戦いの意義はほとんど絞られたと見ている。

推奨方針は、

“攻守のバランスを攻撃寄りに保ちつつも、絶対的な結果至上スタイルを”

である。
1stレグの得失点差をひっくり返すことができなくとも、インテル側が

このクオリティなら、もう一度当たった時は絶対に(シャルケを)叩ける。

叩いてやる・・・!


と実感でき、シャルケ側が

一戦目からこれなら、自分たちは万に一つも突破の可能性はなかったろうに・・・

――と恐れおののく、そんな結果を手にしなくてはならないということだ。
対戦相手のシャルケが試合の後、喜び以上に安堵が、次戦へのモチベーション以上に疲労を色濃く感じるような、そんな試合の終え方ができれば・・・

それは間違いなく、この試合がインテルにとっての“最適解”になったということを意味する。

内容で圧倒し、+αの要素がすべてインテルに味方することを祈りつつ、
あわよくば"
結果を手にする。

そんな展開を目指すのが、ことこの状況におけるベストではないだろうか。


極端に前がかりの布陣を敷いて、バランスを失うのは愚策中の愚策。
バランスはどれほど攻撃の厚みを高めるにしても、5:5までがギリギリのラインだろう。

忘れてはいけないのは、1点でも失えば、こちらに課せられる得点ノルマは5点となることだ。
失点のリスクを覚悟しつつも、最後の部分で最低限のリスクマネジメントができている(あるいは「これは相手が見事だった」、と割り切れる形以外では得点させられないよう・・・とも称せるか)、そんな状況下で攻撃を仕掛けなければならない。

厳しいことは百も承知だが、そもそもこの状況を招いたのは自分たちの責任でもある。
ツケ払いはハードワークで返却するしかない、ということだ。


この試合はシーズンで見れば、60試合の中の1試合である。

暴論かもしれないが・・・
シーズンを90分の試合と見たてて考えるとすれば、わずか1分半あまりの出来事に過ぎない。

その内、よい面だけを汲み取り、いかにしてチームに還元できるか?
今考えるべきは、ラウンド突破ということ以上に

未来へと繋がる終え方を模索する

、そうした視点・捉え方と考えるわけだ。

その意味で、今日は勝敗よりも選手個々人のパフォーマンスよりも、
何よりもレオナルドの目線がどこを向いているのか?

ベストを尽くす』のベストの対象とは、ラウンドの勝ち抜けなのか?
今後1ヶ月や、その先の戦いの方なのか・・・?

その方針を確認できる、格好の機会と受け止めている。


©gazzetta dello sport


脱落者と敗者は、明確に異なる。

ラウンドから敗退する分には構わない。
だが、後者に――負け犬になってはならない。

カップ戦の優勝チームが「WINNER」と呼ばれるのは、チャンピオンではなく試合を勝ち抜いた者、という意味合いがあるからである。
ならば、その逆も然りというわけだ。


“負け”れば、今シーズンどころか来シーズンに到るまで、多くの影響を引きずりかねない。
一方、誇り高く“去る”ことができれば、今後に向けて大きな、大きな財産になることだろう。

幸いにも相手の指揮官ラルフ・ラングニック監督は、この一戦に際し

0-0のつもりで戦う

とのコメントを発してくれた。
願ったり叶ったりである。

シャルケのモチベーションが真剣そのもの、勝ちに徹する姿勢できてくれればきてくれるほど――
インテル側の士気も、結果に応じて高まることになる。

勝ち抜けが叶わなくとも、全力の相手を叩きのめして終えることができれば、
突破とはまた別の形で、それは間違いなく新たなモチベーションの糧となり得るものだ。

その意味では、実に奇妙な形で勝利が義務付けられた試合もあったものだと、フットボールの妙・・・
奥深さを感じている。


突破を目指して玉砕覚悟で戦うことと、
相手に圧力をかけて手に入れる、明確な形での勝利を目指した戦い。

2つの選択肢が用意されているとすれば、自分は迷うことなく後者を選ぶ。

<了>

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【2011/04/13 18:46】 | マネジメント
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No title
ガッピル
同感です。

どうしても点差が開いている場合だと前がかかりになりやすく、カウンターからやられて
結局負けてしまうみたいな展開もよくありますからね。

残りのリーグ戦を含めてインテルの未来の為に
この一戦でどういう戦い方をするのか非常に興味深いです。

本音と建前(苦笑)
白面
感情では、

「何言ってんだ!!

当然ここは勝ち抜け上等で突っ込むべきだろ!?」

・・・と言ってる自分も、一方でいるにはいるのです。

ただ、仮に勝ち抜けを狙うにしても、玉砕覚悟の特攻は好まない。
あくまでバランスを取って戦った上で、+αの何かが起こることに期待する形が最良だ・・・

そういう感じですね(^^;


そろそろ、チームも落ち着いていると思います。

最低限来季のCL出場権を確保してくれて、恥ずかしくない戦いを披露してくれる限りにおいて、指揮官も選手も自分は支え続けるつもりでおります。

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コメント
この記事へのコメント
No title
同感です。

どうしても点差が開いている場合だと前がかかりになりやすく、カウンターからやられて
結局負けてしまうみたいな展開もよくありますからね。

残りのリーグ戦を含めてインテルの未来の為に
この一戦でどういう戦い方をするのか非常に興味深いです。
2011/04/13(Wed) 19:36 | URL  | ガッピル #-[ 編集]
本音と建前(苦笑)
感情では、

「何言ってんだ!!

当然ここは勝ち抜け上等で突っ込むべきだろ!?」

・・・と言ってる自分も、一方でいるにはいるのです。

ただ、仮に勝ち抜けを狙うにしても、玉砕覚悟の特攻は好まない。
あくまでバランスを取って戦った上で、+αの何かが起こることに期待する形が最良だ・・・

そういう感じですね(^^;


そろそろ、チームも落ち着いていると思います。

最低限来季のCL出場権を確保してくれて、恥ずかしくない戦いを披露してくれる限りにおいて、指揮官も選手も自分は支え続けるつもりでおります。
2011/04/13(Wed) 22:09 | URL  | 白面 #-[ 編集]
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