インテルやカルチョに関する話題多め
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※ Hell・クラシコ(4) より続く。

月並みな解答で恐縮だが・・・
最も大きな原因を、自分は

現行ジャッジング体制の限界

にあると考えている。


2006年ドイツワールドカップ前後から、顕著になっていた傾向だが・・・
今日のフットボールは、超高速化が強烈に進んでいる。
例えば10年前のそれと比べてみれば、その差は歴然だろう。

バルセロナはただでさえ、人とボールを前後左右に複雑に動かし、ポゼッションを高めることに特化したチームである。
今日、審判も随分と俊敏性や持久力を要求されるようになってきており、彼らの肉体はすでにアスリートに近しいレベルに鍛えあげられているとは言え・・・
それにしても、

常にボール周辺で何が起きているのかわかる

ポジショニングを維持するのは至難の業だ。
実際にプロのフットボール選手ですらついていけなくなる彼らのクオリティに、プロとは言えすべての審判に付いて行け、と命じる方が無理がある。
(その点、今回紹介した動画内で、主審のポジショニングが確認できていないことは個人的におおいに引っかかって入る)

ともかくこれは、効果的にスペースを埋めてリスクをカバーするタスクにも等しい。

審判はバルセロナと、それに拮抗する強豪チームとの試合においては、目と脳に強烈な負荷を――
過酷な仕事を要求されるということになる。

率直に言って、とにかく無理があるのである。


すでにこれは、個人の手に余る仕事だ。
無論、心技体のすべてが充実し、また“運”があればこのようなビッグマッチでも、見事に捌ける審判も中にはいるやもしれないが・・・

そもそも、この前提からしておかしい。

考えてもみていただきたい。

スポーツとして、ゲームとしてフットボールが成立するのは「ルール」があるからだ。
そのルールを「裁く」審判がこんな状態では、そもそもスポーツとして破綻しているとさえ言えるだろう。

現在のフットボールは、そんな危うい状態にあると考えている。
故に、この惨状は見過ごして捨て置ける事態ではない、と危機感を強めているわけだ。



――とは言え、今回のシュタルク主審のジャッジングに関して言えば、こうした前提を考慮して評価しても許し難い過失がある。

シュタルクの犯した最大の過ち。それは、

ホームのアドバンテージをまったく考慮できなかった

ことだ。



――いっそ気の毒ですらある。

完璧に一貫したジャッジングなど、そもそも存在しない。
正確には
“誰が望んだとしても、やりようがない”。

賭けてもいいが、過去同主審が担当した試合のすべてを調べれば――
まったく同じような場面でもイエローに留まった試合もあれば、笛を吹かなかった試合すら存在するはずだ。

ならばこそ、考えるべきだろう。
あの場面、何故シュタルクは笛を吹き、ペペにレッドカードを突きつけたのか?

前半から続いた、レアル・マドリード側のハードタックルを見るに見兼ねてだろうか。

よりジャッジングを厳しく取るよう、ピッチからベンチからわっと群れをなして押し掛けた、バルセロナ側のプレッシャーに屈してか?

それとも、それ以外の何かがあったのだろうか・・・?

おそらく、これはすべてが該当する。


だが、どのような条件が揃ったにしても、

現行ルール下において

あのジャッジングをしては、批判されることは已むを得ない。
主審の判断にあまりにも多くの裁量が委ねられる、現行の審判制度下においては。

少なくとも100人の考えが違う者があの試合を観戦しているとすれば、20人は納得させ10人が已む無しと認めても、20人を激怒させ残りの50人から何故?と問われても仕方がないような、そんな

公平性に欠けた

判断だったと言えるだろう。


彼はわかっていたはずだ。

バルセロナが過去、どれだけジャッジに助けられて重要な試合を物にしてきたのかを。
レアル・マドリードが今季、どれほど審判に泣かされ続けてきたのかを。
この試合の成り行きを、世界中のフットボールファンが注視して見守っていたことも・・・

すべて承知の上で、あのピッチに立ったはずである。

だが、その重みを、ひとつひとつのジャッジングに求められる責任の重さを、彼はピッチ上で見失ったのだ。


彼のレフェリングは、少なくともルールには忠実だった

仮にレアル・マドリードが現在主張しているように、ペペの足がダニ・アウベスに触れていなかったとて、ペペがスパイクの裏を見せて突っ込んだことは事実である。
シュタルクは白を黒に変えてしまうようなジャッジを行ったわけではない。

灰色を白と見なすことを望む人が多数の場面で、灰色を黒と断定してしまった

というだけのこと。

だが、それはルールに忠実でも、フットボールに誠実なレフェリングとは言えないと自分は考える。

これが例えば、試合が行われたのがバルサのホーム、カンプノゥであったならば、あの判定もある程度已む無しと見る人は格段に増えていたはずだ。
それでも
「またバルセロナ贔屓か・・・」
という者は当然出てきても、

いくらなんでもこれはおかしくないか・・・!?

と言う者は圧倒的に少なかったはずである。

strk

試合を壊すようなジャッジングはあってはならない。

いくらホームゲームであっても、許されない判定は当然ある。
白を黒に変えてはゲームは成り立たない。

「これでは試合を壊す」

と判ぜられるようなジャッジはあってはならない。
それは間違いない。

一方で、

例えルール内に忠実であっても、選手、関係者・・・その他あらゆる試合を見ている人々に対し、

誠実さを欠いたジャッジングは糾弾されて当たり前

である。
それは、

別の意味で試合を壊すジャッジング

と世人が受け取るものである


ことを、シュタルク主審は自覚する必要がある。


彼はその尺度を読み間違えた。

完全な黒

どちらとも取れる灰色

疑いようなき白

フットボールのファウル・ジャッジ対象には、大きくこの3つが存在する。

最初と最後のそれは、何の迷いもなく笛を吹けばいい。
ここで毅然とした態度を取り、自信を持ってジャッジを下すことに、大多数のフットボールファンは心からの賞賛を与えるだろう。
声を荒げるのは、贔屓の引き倒しを犯す愚か者だけだ。

だが、灰色に関しての線引き、判断に関しては、

ヴォルフガング・シュタルクという審判は、この試合で笛を吹けるような器ではなかった

と結論付けられるだろう。
これでは一流という評価を受けていても、万人に認められる超一流にはなり得ない

本当なら、試合後に彼が何を思っているのか、何を感じているのか・・・
モウリーニョやグアルディオラ、両チームの選手のコメントなど、この点の判断について言えば有象無象に過ぎない。

彼の本音こそ、自分が最も欲していた情報だった。

しかし、哀しいかな・・・
UEFAの方針もあって、彼自身の感想や意見の類は、今もって我々の元へ届けられないままである。


完璧に万人を満足させるレフェリングなど存在しない。

レフェリングに求められるのは、ルールに忠実であると同時に、一人でも多くの人、より多くのフットボールファンを

納得

させる判断だ。
それが、彼にはできなかった。
残酷だが、それ故に彼は超一流ではないことを、自ら証明してしまった。

自分はシュタルクを、本心から気の毒に思っている。

ただの一度のジャッジングの代償を、これから彼は人生において、あらゆる場面で痛感しながら生活していかなければならなくなったのだから・・・

安定したレフェリングを披露していれば、いずれはまた汚名返上、名誉挽回の機会は訪れるだろう。
が、一度の決定的失敗が、十の見事な試合捌きに勝るインパクトを残してしまうのも、また審判という存在の宿命である点は見逃せない。

彼はこれから恐らく一生、

一部の人から感謝を、
一部の人から懐疑の視線を、
一部の人から耐え難い憎悪を背負って・・・

今後もピッチに立ち続けることになるのだ。


彼一人に責任を押し付けてはいけない。

レアル・マドリードの、バルセロナの、UEFAの責任を追求し、筆者なりの解決策を提示することで、明朝のCL準決勝第2戦・・・
エル・クラシコ最終ラウンドに臨みたい。

続く

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最もそういうことが起こってほしくないカードで、どうしてこういうことが起こっちゃうんでしょうかね・・・?

クラシコのあまり惨状に、一フットボールファンとしてこれ以上ないほど落ち込んでおりますorz

それぞれ1クリックしていただけると、再起のエネルギーになりますので・・・
何卒どうか、よろしくお願いします。

【2011/05/03 02:17】 | フットボール叙事詩
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No title
パパンダ
力作お疲れ様でした。
まったくおっしゃるとおりですね。

それと今の混乱は動画サイトで恣意的に編集構成できるネットの問題もかなり絡んできてますよね。こんかいマドリのHPで画像公開したりが話題になってますが、先週末のマンUアーセナル戦、チェルシートットナム戦も誤審の多い試合だったので、あのように動画編集し公開すれば、いくらでも問題を立ち上げることは出来そうです。あとは人々の興味の問題だけで。

審判システムがいまのテクノロジー環境とあってないって言うのが一番大きいんでしょうね。ただヨーロッパ的な価値観というか「合意」の中には良くも悪くも人間中心主義があって、それに異を唱える人はやはり少数ですから、テクノロジーと言うよりは人数をどれだけ増やすかと言う方向に行くのではないでしょうか。

モウリーニョは今回「映像が語ってる」と言ってますがその辺の状況を政治的に利用した発言だと感心しましたね。モウリーニョは政治的言動の名手と言う意味では、プロスト以上ですね。

ただ思うのですがそういう政治的発言を妄信してしまうようなリテラシーの低い層に訴えてしまうことはモウリーニョの最終的な収支としてプラスに働くのでしょうか?

実際いろいろな監督たちから相当言われてるようですし、中でもダルグリッシュの批判はかなり筋が通っています。


Re: No title
白面
ようやくFIFA、UEFAも重い腰をあげつつありますが、それにしてもどんどんケツを叩いて急き立てなければ、今後判定に泣く選手、スタッフ、サポーターはまだまだ増え続けると思います。
それがどうにも、自分には我慢なりません(^_^;)

ゴールラインの判定に関しては
http://news.livedoor.com/article/detail/5534886/
のように、なんらかの形で是正がされるようですが、人数調整案も根強く、この先どうなるかは不透明です。

ですが、少なくともなんらかの形でとにかく

「変えていく」

流れが出来上がらない限り、フットボール全体の不利益に発展しかねない。
そのぐらい重要な問題と思っています・・・これだけ判定が問題になるスポーツは、人気のためと考えてもそう多くはないですから;;

モウはその点ではもう徹底しています(苦笑)
特にイタリアでは、散々相手を叩きに叩き尽くして、最後には力技でねじ伏せられた経歴がありますから・・・
今回はそういう経験をうまく使い、徹底して自分の言いたいことを伝え尽くしてやろうという気がいが見えます。

ただ、案外あれで一般的な損得以上に、自分自身の考え方・自分の価値観にこそ忠実に動く節があるので、今回のそれはレアル・マドリードが勝つためという目的から見ればむしろマイナスです。
それでも言わずにいれないほど、本人の中で我慢のならない――彼の禁忌に触れた判定だったのでしょう。

最終的には一度、直接話してみないと自分としても分かりかねる感じですw

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この記事へのコメント
No title
力作お疲れ様でした。
まったくおっしゃるとおりですね。

それと今の混乱は動画サイトで恣意的に編集構成できるネットの問題もかなり絡んできてますよね。こんかいマドリのHPで画像公開したりが話題になってますが、先週末のマンUアーセナル戦、チェルシートットナム戦も誤審の多い試合だったので、あのように動画編集し公開すれば、いくらでも問題を立ち上げることは出来そうです。あとは人々の興味の問題だけで。

審判システムがいまのテクノロジー環境とあってないって言うのが一番大きいんでしょうね。ただヨーロッパ的な価値観というか「合意」の中には良くも悪くも人間中心主義があって、それに異を唱える人はやはり少数ですから、テクノロジーと言うよりは人数をどれだけ増やすかと言う方向に行くのではないでしょうか。

モウリーニョは今回「映像が語ってる」と言ってますがその辺の状況を政治的に利用した発言だと感心しましたね。モウリーニョは政治的言動の名手と言う意味では、プロスト以上ですね。

ただ思うのですがそういう政治的発言を妄信してしまうようなリテラシーの低い層に訴えてしまうことはモウリーニョの最終的な収支としてプラスに働くのでしょうか?

実際いろいろな監督たちから相当言われてるようですし、中でもダルグリッシュの批判はかなり筋が通っています。
2011/05/03(Tue) 14:20 | URL  | パパンダ #-[ 編集]
Re: No title
ようやくFIFA、UEFAも重い腰をあげつつありますが、それにしてもどんどんケツを叩いて急き立てなければ、今後判定に泣く選手、スタッフ、サポーターはまだまだ増え続けると思います。
それがどうにも、自分には我慢なりません(^_^;)

ゴールラインの判定に関しては
http://news.livedoor.com/article/detail/5534886/
のように、なんらかの形で是正がされるようですが、人数調整案も根強く、この先どうなるかは不透明です。

ですが、少なくともなんらかの形でとにかく

「変えていく」

流れが出来上がらない限り、フットボール全体の不利益に発展しかねない。
そのぐらい重要な問題と思っています・・・これだけ判定が問題になるスポーツは、人気のためと考えてもそう多くはないですから;;

モウはその点ではもう徹底しています(苦笑)
特にイタリアでは、散々相手を叩きに叩き尽くして、最後には力技でねじ伏せられた経歴がありますから・・・
今回はそういう経験をうまく使い、徹底して自分の言いたいことを伝え尽くしてやろうという気がいが見えます。

ただ、案外あれで一般的な損得以上に、自分自身の考え方・自分の価値観にこそ忠実に動く節があるので、今回のそれはレアル・マドリードが勝つためという目的から見ればむしろマイナスです。
それでも言わずにいれないほど、本人の中で我慢のならない――彼の禁忌に触れた判定だったのでしょう。

最終的には一度、直接話してみないと自分としても分かりかねる感じですw
2011/05/05(Thu) 21:42 | URL  | 白面 #-[ 編集]
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秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
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