インテルやカルチョに関する話題多め
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※相互リンクをいただいている黒猫さんからの打診で、

欧州主要リーグの比較

を行ってみることになりました。

ぶっちゃけ、自分もそれほど語りこめるほど、各リーグを万遍なく見ているとも思えないのですが・・・(近年はイタリアが圧倒的メイン)、モノは試しでやってみることにします。

「これからどのリーグ見てみよう?」

と悩んでいる方にとって、少しでも助けになれればよいのですが。さて・・・?


○イングランド プレミアリーグ

(1)フットボールの性質・リーグ全体に見られる傾向

フィジカルが強力なリーグである。
おそらく世界最硬・世界最厳、そして世界最速のフットボールが展開されている。

選手たちは往々にして皆フィジカルが強力で、スタミナ、スプリント(加速力)、ストッピング、ジャンプ力・・・こうした身体能力に優れた選手が多く集まるリーグである。
古きよき英国的な、ゴツゴツした肉弾戦だけでなく、近年はスピードとクリエイティビティー(創造性)をこれに付け加えたフットボールが展開されており、下位クラブ同士の戦いでも見ごたえのある攻防になることが多い。

・・・と言ってもなんなので、もっとわかりやすく言えば・・・
つまり

『強くて早くて、攻守が目まぐるしくワーッ!ワーッ!!と切り替わるリーグ』

と考えていただければよいかと思う。
シンプルだ(笑)


戦術的には、そこまでタクティカルではないが、システマティックではあるリーグ・・・言い換えれば

「戦術的に複雑・難解なシステムを使わず、シンプルだが特定個人に頼らない、チームワークに沿ったプレイ

を趣向するクラブが多いのもポイントだ。
この点、

全員で攻撃し、全員で守備をしながら勝利を目指そうとする

性質は、我々日本人にとっては相性がいいリーグと言えるかもしれない。
突出した個人技を持つスーパースターも存在するが、彼らもまたあくまで

“チームの一員(一因)”

として振舞うことが、ここイングランドの地では求められる。
(逆説的に、自由気儘な振る舞いこそが美徳、個人こじんの突発的な発想やファンタジーアを重視する傾向の強い南米出身の選手が、同リーグで苦戦する傾向にあることを知っておくと、ひとつ見方が増えて面白いやもしれない)




しかし最大の特徴は、やはり

どのクラブも決して自分達のフットボールを放棄しない

ことだろう。

例えば勝ち点で最下位に沈むチームが、首位のマンチェスター・ユナイテッドやチェルシーと激突するような状況でも、彼らは1から10まで戦術を変えるようなことはしない。

無論、戦力差からくる幾分かの戦術的な修正・テコ入れはあっても、いざボールを奪えば自らの持ち味を充分に発揮し、勇敢に前に出て行こうとする場面が非常に多く見られる。
当然、強力なカウンターシステムを持つ上位グループは、そうして出てきた相手の出鼻をくじき、あっさりと得点をあげてしまうことも少なくないが・・・


それでも、彼らは前進を止めない。


槍が折れ、矢尽き肉を切られても、骨が断たれようとも愚直にゴールに向かうようなプレーにこそ、彼らのフットボールへの情熱――これをイングランドでは『パッション』という――の発露があるからだ。
無論、そんな展開が毎試合というわけにはいかないが、実際に最も多く見られるリーグであることは疑いようがない。

まさにロビン・フッドの精神が、今日にまでピッチに息づいている――
そんなリーグと言えるだろう。

後述するサポーターの性質も、当然それに即したものとなる。
スタジアムがピッチと一体となって盛り上がる様は圧巻だ。


(2)サポーターの方向性~こんな方にお薦め~

イングランドのサポーターの何よりも素晴らしい所は、

結果を悔しがりこそすれ、素晴らしいプレーをして全力を出しさえすれば、敗者にも大きなリスペクトを送る

という部分だろう。
無論中には例外もいるが、現地サポーターの多くは、純粋なフットボールへの愛情に満ち満ちている。
この点を抜きにして、日本で近年、最も人気を集めている海外リーグというテーマは語れない。

有名なスター選手を数多く揃えるだけでは、決して魅力的なリーグになり得ない。
彼らが敢闘精神を胸に常にベストパフォーマンスを目指し、何よりも先述した

パッション

をピッチ上で発現するからこそ、同リーグはここまで多くのファンを惹きつけてやまないのだ。

よきプレー、偉大なるプレイヤーには、敵であっても賞賛の拍手を。
気の抜けたプレー、忌むべき振る舞いには味方であっても地鳴りのような罵声を。

それがここ、プレミアにおける「美徳」である。

彼らにとって最も大切なものはパッションであり、“自らの誇りと、それに基づいたプレー”だ。

勝敗のためにプレーするのではない。
全力を尽くし、美学を貫き通した先に、“結果として”勝利が存在する――

それが彼らにとってのフットボールなのである。


蛇足かもしれないが・・・
この点、結果至上主義のイタリアとは、まさに好対照で面白い。

この傾向がよくわかる身近な例として、マンチェスター・シティというクラブが挙げられる。

ここはアラブ王族に買い取られたことにより、無限の資金力を手にし、一躍ヨーロッパの中でも注目を高めているクラブである。
昨今の大型補強(毎夏毎冬、数十億円規模の予算を惜しげもなく注ぎ込んで選手を獲得しては、一方で放出も繰り返す!)の効果か、今期はまさに躍進。
欧州チャンピオンズリーグという、ヨーロッパクラブシーン最高峰の国際大会へ参加可能な権利を手に入れただけでなく、イングランドFAカップ――世界最古のフットボールカップ戦――において優勝を果たし、実に35年ぶりにタイトルも獲得している。



にも関わらず、結果そのものはともかく、現在のチームのスタイルに賛同しかねる、というサポーターは少なくないのだ。

イタリア人指揮官、ロベルト・マンチーニの攻守分業、守備を徹底して固めてボールを奪った後は前線に残った選手の個人技任せになりがちなスタイルに、多くのファンが疑問を抱いているからである。
結果が出ている今だからこそ許容されているが、ひとたび連敗でも喫しようものなら(リーグ戦の途中、本当にワンポイントのタイミングででもだ!)、スポーツメディアはすぐさま指揮官の去就問題を騒ぎ出す。

一方で、下位グループに沈んでいても・・・
この文を執筆中の現在、まさに降格圏に沈んでいながらも、全員攻撃・全員守備の攻撃的フットボールの追求を止めないブラックプールのようなクラブは、万人から絶大な賞賛の声を受けている。

イングランドという国のフットボール文化を端的に示す、象徴的な事例と言えるだろう。

サー・ウォルターが、非常にわかりやすい格言を残してくれているのを、ここに紹介しよう。


意地も張れない繁栄など、こちらから願い下げだ


(3)万人必見の強豪チーム

マンチェスター・ユナイテッド、
チェルシー、
アーセナル、
リヴァプール。

この4クラブはかつて『ビッグ4』と呼ばれ、今現在においても積み重ねた勝利の歴史と規模において、他より頭ふたつ抜きん出たものを持つ。
磐石のマンU、ソリッドな個性派集団チェルシー、クオリティと若手育成のアーセナル・・・
唯一リヴァプールだけは、この2年間不振に喘いでいるが、過去同クラブが刻んできた栄光の数々と、世界中に存在するサポーターの数は、世界でも10指に入るレベルにあると言える。

ここにトットナム・ホットスパーズと、先述のマンチェスター・シティを加えた6クラブが、欧州CLや欧州ELといった国際大会の出場権を争う、即ち上位グループを形成する強豪クラブと見てよい。

トットナムは他に比べて財政・ファンの数でやや劣るものの、ここ3年間は確たるビジョンと優れた指揮官の元、魅力的なフットボールを追求する実に爽やかなクラブであるし、マンチェスター・シティはスタープレイヤーの数と移籍市場での大盤振る舞いによる、波乱万丈な変化の営みを見て楽しめるクラブと称せるだろう。




(4)要チェックな下位・中堅チーム

流石

パッション

と、自らの道追求を信条とするイングランドならではと言うか・・・
ビッグクラブ以外にも、個性派クラブがずらりと揃う。

肉弾戦をとことんまで追求しているのはストーク・シティだ。
今期はFAカップで決勝まで進出。惜しくもそこでマンチェスター・シティはに敗れたものの、
「でかく、強く、痛い」
選手をずらりと揃え、ラグビーのような凄まじい当たりで相手を圧倒する。

中でもロリー・デラップのスローインから成る、一連の攻撃はまさに必見だ。

超距離にして高精度なスローインは、FKに匹敵する射程と攻撃性を誇る。
投げ込まれたボールに群がるのは、空中戦に強い、いっそ“凶悪”とすら称せるストーク選手たちのラッシュ・・・

古き良き英国的なフットボールを体現する、非常に強烈な個性を持つクラブである。

中堅クラブでは、他にはボルトン・ワンダラーズなどが面白い。
ショートパスとドリブル、フリーランニング――ボールを持っていない選手たちも縦横無尽にピッチ上を走りまわり、相手を撹乱して華麗に相手の守備網を崩していくさまは、見ていて実に心地がいい。
韓国代表選手イ・チョンヨンら、無名選手の発掘手腕も見事だ。

今期こそ沈んでいるが、下位グループの中ではアストン・ヴィラに注目して欲しい。

昨季まで上位グループと欧州CL、欧州ELの出場権を争うなど、ここ数年間の実績は充分。
アシュリー・ヤングガブリエル・アグボンラホルなど、若く可能性を感じさせてくれるタレントも豊富で、
相手守備網を混乱させた末に“絶対のエースダレン・ベントにボールを渡してフィニッシュを狙う一連のコレクティブルな攻撃は、近年のプレミアらしい直線的なフットボールの美しさを感じさせてくれる。

続く


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【2011/05/22 23:03】 | フットボール叙事詩
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KKGT-R
相変わらず、読み応え有りますね。
この調子で5大リーグのみならず、ロシア・オランダあたりまで、是非是非(笑)



No title
junchang
さすがですね!
現在でもやはり国によって差はあるんですよねぇ!
スペイン人が活躍できる土台はやはりベンゲル氏の存在があってこそだと思ってました^^
かつては暴力的な客が多くてとてもではありませんが、女子共が見に行くスポーツではなかったんですけど、国の後押しで各クラブが自前のスタジアムを所有してプレミアリーグが放映権量を統括する様になってから、環境が劇的に良くなりましたね!他国リーグとの差が今のプレミアリーグを観て居ないんで、全く差がわかりませんが^^フィジカルとスピードが特徴なんですね!
確かに言われてみればスペインともイタリアともちと違う感じがしてきました!勉強になります!

むふふふ・・・
岩氏
言う事無し!w
プレミアの宣伝ありがとうございます!(・∀・)ホッホー

まぁ、さすが先生というか、よく特徴を捉えてらっしゃりますなぁ。このシリーズ良いですねb


ブラックプールは本当に残念・・・古き良きイングランドのチームが来期からトップリーグで観れないとは・・・今期のプレミアは壮絶で・・・そして感動的でした。


来期は是非レッズを取り上げてくださいねw

相変わらず…
でろりん
濃いなぁ…笑

さすが先生と言っておこう、素晴らしい!笑

でもこれ初心者に……いや、なんでもないです。

コメントありです
白面
>KKGT-Rさん

いやいや・・・本格的に時間がないもので(^_^;)
やってみたいのは山々ですが、流石に無理がありますw

ありがとうございます。
残り2カ国もよろしければご賞味ください。

>junchangさん

どもです~。
むしろ以前より、よりはっきり鮮明になってきているかもしれませんw

そうそう、かつてはフーリガン問題などで大変に揉めたようですが・・・
自分が見始めるころには、すっかり綺麗になっておりました。
以前のそれも見ておきたかったものです、むしろw

選手の消耗も激しいリーグなので、Fトーレスなどは

「ここで続けていたら俺の体はいつか壊れてしまう」

と、複雑な心境を口にしていました。
線が細いタイプの選手には厳しいリーグなので、それだけにスペイン代表のダビド・シルバ(マンC)辺りの活躍は異彩を放ちますw

>岩氏さん

最終節すごかったですね。
なんかもう情熱で押し切ったって感じでした(苦笑)

リヴァポ?
時間があればw
でもできればいい方向で取り上げられるよう頑張って欲しい(; ・`д・´)

だって今期書いてたら、あれこれ問題あげつらうばっかりになりそうだったもん(´Д⊂ヽ

>でろりん

あら珍しい。こっちに顔を出すなんてw
ご来訪どーもw

いいのです、初心者さんの定義を

「海外サッカーに興味を持ってくれるほど文化的素養・一般教養のある人」

に設定したので。
中学生高校生は、どうせうちのblogなんか見てくれへんねん(´Д`;)

どう考えてもR20でしょ、ここ(苦笑)


コメント遅れましたが…
名人
リーグによっても戦い方は違うし、チームになるとさらに傾向は複雑になる。サッカーは深いですね。個人的にはプレミアとブンデスは似てるような似てないような…って感じです。

R20…いいじゃないですかw

Re: コメント遅れましたが…
白面
ブンデスとプレミアは類似点が多いですw

実はプレーの質、嗜好するフットボールの方向性こそ違いますが・・・
情念の濃さなどでは、むしろスペインに近いのはイタリアと思います。
微妙~~に似てるところがあるんですw

勿論、ポルトガルやトルコなどの方が、攻撃性の高さという点では共通しているのですけどね(°y°)


R20どころか、R25な気すらしてきましたが・・・

・・・否、言うまい。
どちらにしてもニッチです(苦笑)

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コメント
この記事へのコメント
No title
相変わらず、読み応え有りますね。
この調子で5大リーグのみならず、ロシア・オランダあたりまで、是非是非(笑)

2011/05/23(Mon) 07:15 | URL  | KKGT-R #-[ 編集]
No title
さすがですね!
現在でもやはり国によって差はあるんですよねぇ!
スペイン人が活躍できる土台はやはりベンゲル氏の存在があってこそだと思ってました^^
かつては暴力的な客が多くてとてもではありませんが、女子共が見に行くスポーツではなかったんですけど、国の後押しで各クラブが自前のスタジアムを所有してプレミアリーグが放映権量を統括する様になってから、環境が劇的に良くなりましたね!他国リーグとの差が今のプレミアリーグを観て居ないんで、全く差がわかりませんが^^フィジカルとスピードが特徴なんですね!
確かに言われてみればスペインともイタリアともちと違う感じがしてきました!勉強になります!
2011/05/23(Mon) 12:55 | URL  | junchang #-[ 編集]
むふふふ・・・
言う事無し!w
プレミアの宣伝ありがとうございます!(・∀・)ホッホー

まぁ、さすが先生というか、よく特徴を捉えてらっしゃりますなぁ。このシリーズ良いですねb


ブラックプールは本当に残念・・・古き良きイングランドのチームが来期からトップリーグで観れないとは・・・今期のプレミアは壮絶で・・・そして感動的でした。


来期は是非レッズを取り上げてくださいねw
2011/05/23(Mon) 13:47 | URL  | 岩氏 #-[ 編集]
相変わらず…
濃いなぁ…笑

さすが先生と言っておこう、素晴らしい!笑

でもこれ初心者に……いや、なんでもないです。
2011/05/23(Mon) 14:53 | URL  | でろりん #-[ 編集]
コメントありです
>KKGT-Rさん

いやいや・・・本格的に時間がないもので(^_^;)
やってみたいのは山々ですが、流石に無理がありますw

ありがとうございます。
残り2カ国もよろしければご賞味ください。

>junchangさん

どもです~。
むしろ以前より、よりはっきり鮮明になってきているかもしれませんw

そうそう、かつてはフーリガン問題などで大変に揉めたようですが・・・
自分が見始めるころには、すっかり綺麗になっておりました。
以前のそれも見ておきたかったものです、むしろw

選手の消耗も激しいリーグなので、Fトーレスなどは

「ここで続けていたら俺の体はいつか壊れてしまう」

と、複雑な心境を口にしていました。
線が細いタイプの選手には厳しいリーグなので、それだけにスペイン代表のダビド・シルバ(マンC)辺りの活躍は異彩を放ちますw

>岩氏さん

最終節すごかったですね。
なんかもう情熱で押し切ったって感じでした(苦笑)

リヴァポ?
時間があればw
でもできればいい方向で取り上げられるよう頑張って欲しい(; ・`д・´)

だって今期書いてたら、あれこれ問題あげつらうばっかりになりそうだったもん(´Д⊂ヽ

>でろりん

あら珍しい。こっちに顔を出すなんてw
ご来訪どーもw

いいのです、初心者さんの定義を

「海外サッカーに興味を持ってくれるほど文化的素養・一般教養のある人」

に設定したので。
中学生高校生は、どうせうちのblogなんか見てくれへんねん(´Д`;)

どう考えてもR20でしょ、ここ(苦笑)
2011/05/23(Mon) 22:05 | URL  | 白面 #kMr7ovrQ[ 編集]
コメント遅れましたが…
リーグによっても戦い方は違うし、チームになるとさらに傾向は複雑になる。サッカーは深いですね。個人的にはプレミアとブンデスは似てるような似てないような…って感じです。

R20…いいじゃないですかw
2011/05/25(Wed) 07:49 | URL  | 名人 #-[ 編集]
Re: コメント遅れましたが…
ブンデスとプレミアは類似点が多いですw

実はプレーの質、嗜好するフットボールの方向性こそ違いますが・・・
情念の濃さなどでは、むしろスペインに近いのはイタリアと思います。
微妙~~に似てるところがあるんですw

勿論、ポルトガルやトルコなどの方が、攻撃性の高さという点では共通しているのですけどね(°y°)


R20どころか、R25な気すらしてきましたが・・・

・・・否、言うまい。
どちらにしてもニッチです(苦笑)
2011/05/25(Wed) 23:54 | URL  | 白面 #-[ 編集]
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