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元日本代表の松田直樹選手が死去…34歳、意識戻らず

サッカーの元日本代表で日本フットボールリーグ(JFL)松本山雅のDF松田直樹選手(34)が4日、長野県松本市内の病院で死亡した。松本山雅の大月弘士社長が明らかにした。

松田選手は2日に松本市内で行われたチームの練習中に倒れ、心肺停止の状態で松本市内の病院に搬送された。
人工心肺装置で血液の循環を維持させてきたが、意識はなく厳しい状況が続いていた。

松田選手は群馬県桐生市出身で、前橋育英高卒業後の1995年にJ1横浜Mに入団した。
昨季まで主力として16年間プレーし、385試合に出場して3度のリーグ優勝に貢献。今季から松本山雅FCに移籍していた。

日本代表としても国際Aマッチ40試合に出場し、2002年のワールドカップ(W杯)日韓大会では全4試合にフル出場し、初の決勝トーナメント進出の原動力となった。(抜粋)



他のすべての予定を後回しにしてこれを書いている。


正直に言って、第一報を聞いた時点で予感はあった。

詳しい状況がわかった時点で、別れを覚悟した。


急性心筋梗塞から病院搬送までの時間、人工心肺装置による血液循環までの時間が長すぎたのが、大きく響いた形になったと思う。
倒れてから病院に辿り着いたのが25分後と聞いた。

25分間心臓が止まったままでいた

のだ。
その間、体中に血は巡らず、細胞には酸素が行き渡らなかったことになる。


仮に生を繋いだ場合でも、後遺症は大きく残る。
蘇生後脳症の困難さ、厳しさも間近で見てきた身だ。
どの道、ハッピーエンドなどは望むべくもないと覚悟は決めていた。

それでも、リハビリに必死に取り組んでいた人達の姿に、"復活してくるであろう"松田の像を重ね、

松田なら必ず何かできることがある。
このまま終わっていい人じゃない。

生さえ繋げば、お前なら絶対にできることがあるんだ……


祈るような気持ちで、そんなことを考えながら、この3日間を過ごしていた。


巷では松本山雅FCの安全管理体制に問題はなかったのか、と声を荒げている人もいる。
が……
JFLに所属する地方クラブに、AED(自動体外式除細動器)常備など、万全の準備を要求するのは、あまりにも酷というものではないだろうか。
定期的な健康診断など、小規模クラブなりに平時、可能な限り打てる手は打とうと努力していた様子は伝わってくる。

そもそもJFLはいわゆるJ1、J2のような、完全な意味でのプロフットボールクラブとは違う。
元々、プロフットボールリーグに所属することを目的とせず、社員選手で構成されたクラブも少なくないのである。
実質的にJ3部のような位置付けになってはいるが、J1、J2とは明確に存在意義が、立ち位置が異なるのがJFLなのだ。

それでも、ひとつ確実に言えることがある。
この不況の折、運営状況がどこも極めて厳しいものになっている、ということだ。

練習時に充分な医療機器を揃え、医師を常時帯同=「雇用者が一人増える」ことの意味。
今更改めて書くまでもなく、それは多大なる財政的負担となる。

私的な考えで承知で言えば、この点を追求しようとするなら日本フットボール協会全体、あらゆるスポーツ機関全体で意見交換・リスク軽減を考慮していかなければならないレベルの問題である。

赤字経営を前提とした上で、いかにそれを削っていくのか?
死に物狂いで予算をやりくりしている各団体(プロ・アマ問わず)が、安心して安全対策には注力できる体制の確立。
それなくして解決はない。

予算の苦しい中でのやりくりの厳しさは、身を持って自分も知っているが故、自分はこう考えるのかもしれない。
が、この問題は理屈や理想論で片付けるわけにはいかない。

本当に、純粋に金が足りないのだ。

それは実際に経験した者でなければわからない、ジリジリと身を焼かれるような厳しさである。

松本山雅FC個人を悪者にしようというのは、悲しく辛い気持ちは察するが……感情を叩きつけるだけでは、それこそ松田が浮かばれない。
この一件を悲しむ者であれば、現実的にどうやってこうした事故をなくしていくか?
すべてのスポーツ団体が慢性的に抱える資金不足、そこから発生する地理的条件の不備といった問題に、いかに効果的な対策を考案できるか――

それが一番の餞になること。
珍しく自分は確信を持って言う。


誰を責める気も、誰が悪いというつもりもない。

ただ、ひたすらに悲しい。
悔しい。
胸が痛む。


松田がいわゆる全盛期の時代から、自分は彼の能力を高く評価する一方、超一流と呼ぶには何かが足りない選手――と思っていた。

特にメンタル面の未熟さ、DFとして評価した場合の『不適合』さは気になっていた。
闘志や自己犠牲精神、献身性は申し分ない。一方で、感情を制御しきれず、不必要なカードを頂戴したこと、ピッチ外でネガティブな話題を提供したこともあった選手だったからだ。

その覇気は時に、諸刃の剣となる――
安定性こそを第一に求められるDFというポジションにおいて、彼の過剰なアグレッシブさについては、強い懸念を抱いていたものだった。

彼に対する評価を改めるきっかけになったのは、むしろ代表を退いてからだ。

ある時、本当にたまたまなのだが……
ピッチ外の彼に、日常により近い部分に触れる機会があった。


――驚かされた。
とにかく横浜Fマリノスというクラブに対して、またファンに対しての思い入れ・気遣いが尋常ではない。

文句なしのナイスガイなのだ。

DFは多く、ある程度年齢を重ねることで成熟し、フィジカル面にとらわれないトータルパフォーマンスを上げていくポジションではある。
それにしても、松田の場合は特に、

加齢と共に、フットボーラー以前に、人間としての総合値を上げていった

一人と思える。
これで好感度が上がらぬはずがない。

古くは鹿島アントラーズ、そして今は川崎フロンターレを応援してきた自分である。
横浜Fマリノスというライバルチームに所属する松田は、自分にとって常に小憎らしい仇敵の一人だった。


一方で、ひとたび試合が終われば、惜しみないリスペクトを送るに相応しい、真のプロフェッショナルでもあったのだ。


いつからか自分の中で、松田はそういう対象へと変わっていた。
昨冬、横浜Fマリノスを解雇された詳しい経緯を知った時は、まるで松田の個人サポーターであるかのように怒り、また彼の逆襲を強く願う自身を自覚し、少なからず驚かされたものだった。





――確かに覚悟は決まっていたはずなのだが。
実際、訃報そのものは、2日前の第一報に比べれば、随分と冷静に受けとれたと思う。


ただ、現実に押し寄せてくる感情の波の大きさは、まったく想定外だった。


もっとプレーして欲しかった。

例えピッチを離れることになっても、この人がフットボールに関わっているという一事だけで、人々に

を伝えられる。
そういう人と慕っていた。

二度と自力で立ち上がることも、言葉を発することが叶わなくなってしまった場合ですら、マツなら何かしてくれる。
何かできることがあると、本気でそう考えていた。




逝かないで欲しかった。

理屈も言葉もなしに、今回はただひたすらにそう思う。


どうか安らかに。
数えきれない感動・発見を与えてくれたことに無限の感謝を。


本当に、ありがとうございました。

【2011/08/04 21:27】 | その他特定選手に関すること
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monoqoo
初めてコメント致します。松田選手の記事。すごく心に響きました。読んでいて涙が溢れてきました。チーム関係なく、大好きだった選手だったので。

素晴らしい記事ありがとうございました。


神聖騎士
私はこの選手の素質(性格も含む)を理解できる環境にめぐまれなかっただけで、日本屈指の才能を持ち合わせた選手だと思った。そして、スターになれるだけのキャラとその直向さは、やはり別格だと思った。残念で仕方ない気分

皆様ありがとうございました
白面
コメント、拍手含め、多くの方から様々な思いを寄せていただきました。

正直、読んでいて涙を堪えるのに必死でした。
それだけ多くの方が、真摯に彼のことを愛していたのが伝わってきたからです。


本当に、ありがとうございました。


彼と過ごした、築いたあらゆるものを無駄にしないためにも、今後もフットボール界を、自分自身の活動を、精一杯充実させていこうと決心した次第です。

今後ともどうか、よろしくお願い致します。

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コメント
この記事へのコメント
初めてコメント致します。松田選手の記事。すごく心に響きました。読んでいて涙が溢れてきました。チーム関係なく、大好きだった選手だったので。

素晴らしい記事ありがとうございました。
2011/08/04(Thu) 22:30 | URL  | monoqoo #-[ 編集]
私はこの選手の素質(性格も含む)を理解できる環境にめぐまれなかっただけで、日本屈指の才能を持ち合わせた選手だと思った。そして、スターになれるだけのキャラとその直向さは、やはり別格だと思った。残念で仕方ない気分
2011/08/05(Fri) 22:16 | URL  | 神聖騎士 #7jeU1CYs[ 編集]
皆様ありがとうございました
コメント、拍手含め、多くの方から様々な思いを寄せていただきました。

正直、読んでいて涙を堪えるのに必死でした。
それだけ多くの方が、真摯に彼のことを愛していたのが伝わってきたからです。


本当に、ありがとうございました。


彼と過ごした、築いたあらゆるものを無駄にしないためにも、今後もフットボール界を、自分自身の活動を、精一杯充実させていこうと決心した次第です。

今後ともどうか、よろしくお願い致します。
2011/08/06(Sat) 01:18 | URL  | 白面 #kMr7ovrQ[ 編集]
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