インテルやカルチョに関する話題多め
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いい加減、フロントの迷走ぶりには愛想が尽きた。
これが筆者の率直な感想である。

簡潔にまとめるとすれば「勉強不足」であり、「傲慢」だった。


まず、目標設定の失敗である。

相馬直樹という、経験が浅く、実力的に未知の部分が大きい人物を指揮官に選んでおきながら、
あらゆるタイトルを狙っていく
と2011シーズンの目標を口にしていた時には、開いた口がふさがらない思いだったものだ。



目標設定は、クラブ・マネジメントにおいて最も重要なポイントのひとつだ。詳細は過去ログ、
ヴォルフスブルク記(連載)
で語った内容をご確認いただければおわかりいただけるかと思うが……
少なくとも筆者の考えるマネジメント論においては、この部分の明確化と最適化は、成功のための必須条件となる。

今シーズンのタイトル争いなど、奇跡的な勝利を繰り返しでもしない限り、到底実現不可能なことは、考えてみればわかることだったはずだ。

相馬直樹という、経験の浅い、実力が未知数な人物を指揮官に招聘したこと。
にも関わらず、山瀬功治という、用兵が難しい繊細なキャラクターを持つ選手を、充分なケアもなしにチームの基軸に据えたこと。
ヴィトール・ジュニオールという、複数のポジションに適応可能な強力なマルチロールを、グループを機能させるのに必要不可欠な戦力をあっさりと手放したこと。
加えて、最も手薄なセクションであるセンターバックに一切のテコ入れを行わなかったことについては、もはや怒りを通り越して呆れるしかなかった。

いくらなんでも、フットボールを、そしてサポーターを舐めているとしか言いようがない。

例えばこれが、

今後若手育成に力を入れていく以上、コンスタントにタイトルレースへ加わっていくことが難しくなってしまう感は否めない。
しかし、チャンスが生まれれば、全力をもってそれ(相馬&チーム)を支援していくつもりだ


とでも言っていれば、筆者は充分に納得していただろう。
2011年初頭時の苦境を真正面から受け止めた上で、謙虚に問題を見据え、且つ決して野心は失わない。
求められるのは、そういった姿勢ではなかったか。
それこそ
若さ
というリソースを生かしていくことを宣言した手前、こうした発言内容であれば、説得力も生まれるというものだ。
(そもそも若手育成と、タイトル争いは両立できない、というのが筆者の持論ではあるが。若手育成には若手育成用のシーズンが必要であり、それが成し得た後に、初めて具体的な野望達成に着手できる)

しかし、現実はその真逆だ。

あの状況で公然とタイトル争いを宣言できるのは、よほど現実が見えていないか、川崎特有なライトなサポーター向けの、「うちは強豪ですよ!」アピールかのどちらかだろう。
どちらにしても、まさしく愚者の戯言と言う他ない。あの時点で、今季の川崎の前途は多難と、静かに覚悟を固めたものである。


指揮官へのサポートの不足も、見過ごせない失態だった。

相馬はこれまでも何度も述べてきた通り、監督としての長短がはっきりとした人物だ。
若く野心的で、勢いとカリスマ、情熱もある。明確なアイデアと、それを実現させようという意思がある。
反面、経験値が絶対的に不足しており、リスクマネジメントという点では、おおいに危うさを感じさせる。

こういった“博打”な人材を登用する場合、それをサポートする体制と人材は不可欠だ。

指揮官が困難に直面した際、適切な助言と助力が与えられる者がいなければ、問題を独りで抱え込むことは目に見えていたはずである。
そこで解決が叶えばいいが、失敗が続けば際限なき底なし沼に引きずり込まれる可能性も、フロントは充分に予測していなければならなかった。

言ってみれば、フットボールの世界では多く、

成功を掴み取るためには、いざという場合の『プランB』が必要だ

とされているが、フロントは現場以上に、ありとあらゆる状況を想定し、可能な限り迅速な解決・処理を行える体制を整えていなければならないものなのだ。
特に今季の川崎の場合、登用した指揮官が指揮官だけに、ことさら慎重になっていなければならなかった。



喩え話をするなら、監督としての相馬にチームを託すというのは、
“試合ごと、相手ごとに当たり外れの大きなトップ下を中心に、チームを構築する”
ようなものだ。

単独での突破能力も、得点能力も、ファンタジーアもある反面、このタイプが躍動するためには、周囲のサポートが不可欠となる。
具体的には、リスクを恐れず突破を試みても、ボールを奪われてもすぐにプレスをかけて、相手のカウンターを遅らせてくれる選手や、衛星のように周囲を動きまわり、新たなスペースを作り出してくれる選手が必要になるわけである。
(現アトレティコ・マドリード所属のジエゴなどは、その典型とも言えるようなタイプだ)

監督しての相馬は、これと似たような特徴を持つ人材だということだ。

長短がはっきりしている以上、短所をカバーし、長所を伸長してやれる者がいなければ、到底危うくて起用できるものではない。
いわゆる“10番”が

ピッチ上の司令官』を務める以上、攻守のバランスを意識した、優れた戦術眼と献身性を備えていなければならない

と言われる以上に、チームにとって文字通りの司令官である監督には、それ以上に多種多様な能力が要求されるわけだが……
これまで散々申し上げてきた通り、相馬に“まだ”それはない。
楽しみな部分もあるが、一方で彼の長所を最大限に引き出すためには、入念な準備とケアをしてしかるべきだったというわけだ。

おわかりいただけるだろうか?

相馬直樹の登用そのものに、異を唱えているのではない。
彼に命運を託すのであれば、選手のため、サポーターのため、そして何よりクラブ自身のために、それこそ考えられる上で可能な準備は、すべて行った上で戦いに臨むべきだったと言っているのだ。

これはまさにフロントの認識の甘さ、怠慢の顕れである。

つづく

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【2011/12/23 18:10】 | 川崎フロンターレなこと
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バウワウ
いつも思うことですが…。

ホントに論理的。
フットボールに無知な私も、
「そうなんだぁ」と納得してしまう。

現状と、あるべき姿と、それに向けての
課題、目指すべき方向性が明確。

すごいわぁ…。

Re: タイトルなし
白面
>バウワウさん

ありがとうございます。
理屈っぽいだけかもしれませんが、なるべく多くの人が納得できる、
「マネジメント」
における共通のガイドラインのようなものは、自分の頭の中にあるのです。
後は、それをフットボールに適合させてみただけで(^_^;)
自分の実生活の中で、仕事や趣味について思うことを、愛するクラブに反映させて見ているだけ……と、そんな感じでおります。

来年もよろしくお願いします!

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コメント
この記事へのコメント
いつも思うことですが…。

ホントに論理的。
フットボールに無知な私も、
「そうなんだぁ」と納得してしまう。

現状と、あるべき姿と、それに向けての
課題、目指すべき方向性が明確。

すごいわぁ…。
2011/12/24(Sat) 12:36 | URL  | バウワウ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
>バウワウさん

ありがとうございます。
理屈っぽいだけかもしれませんが、なるべく多くの人が納得できる、
「マネジメント」
における共通のガイドラインのようなものは、自分の頭の中にあるのです。
後は、それをフットボールに適合させてみただけで(^_^;)
自分の実生活の中で、仕事や趣味について思うことを、愛するクラブに反映させて見ているだけ……と、そんな感じでおります。

来年もよろしくお願いします!
2011/12/24(Sat) 18:30 | URL  | 白面 #-[ 編集]
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