インテルやカルチョに関する話題多め
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※※前回のおさらい※※

仕組み①:守る側は最終ラインの背後に、ボールを持った相手選手の侵入を許してはならない。
補足:それがペナルティエリア内だと、尚始末が悪い
対抗策

仕組み②:最終ラインを下げることによって、仕組み①の守る側が最も困る状況は回避しやすくなる。



さて前回、守備側が最終ラインを下げることで、攻撃側は最終ラインの裏へボールを持って侵入することが難くなってしまった。
まったく困ったものである。汚いさすが最終ラインきたない、あまりにも卑怯すぐるでしょう?というものだ。

しかし、である。本当にこれで終わるなら、全てのチームはドン引きするのだ。
オフサイドのルールはそもそも機能せず、10人による守備一辺倒&1人の快速カウンターだけで勝負をつけるチームが激増することだろう。

なのに、現実にはそうはなっていない。
多くのファンはテレビの前で、スタジアムで、今日も

駄目だ、最終ラインを下げるな!

と絶叫する。それは何故か?

――この点において、フットボールは科学だ。
焦って機械的に答だけをカンニングするよりも、段階を踏んで、着実に解答へと迫っていこう。

◎攻撃側の『スペース』について

今まではあえて極論化し、俎上に乗せてこなかったことだが、

最終ラインの背後に侵入するだけが、攻撃手段ではない

のだ。当然である。裏を取らないとゴールにボールを蹴ってはいけないというルールでもあればともかく、関節フリーキックやスローイン等の例外を除いて、全方面、全局面からゴールを狙っていいのがフットボールだ。

攻撃側は、確かに大前提として最終ラインの裏へ侵入することを試みる。だが、それが防がれた場合の、二の手三の手の模索こそが、今日すべてのチームに課せられた責務である、と言って過言ではない。ようは、

(1) 攻撃側が最終ラインの裏を狙う動きを見せる。
(2) 守備側がそうはさせまいとして、最終ラインの位置を下げる。
(3) 攻撃側は守備側の背後のスペースがなくなった分、
新たに生まれたスペースを使って攻撃する。


この新たに生まれたスペースこそが、今連載のメインテーマとなる。

早速こちらを見ていただこう。
これは本コラムの第1回、第2回時にはなかった、守備側のMF(今回は暫定的に4人)を追加した図である。攻める側を「てき」、白い小さなのがボールだ。



いかがだろうか? この状態では、攻める側のできることは限られてくるのがおわかりいただけるだろう。パスを出そうにも、相手のDFかMFがパスコース上にいるため、ほとんど手詰まりの状態だ。
逆に守る側としては、理想的な状況に追い込むことができていると言える。これがいわゆるプレッシングである。本来はローラインプレッシング、ハイラインプレッシングと複数種に分類できるものなのだが、まずは簡潔に

敵からボールを奪うために味方を配置して、相手に圧力をかけ、自由にプレーできるスペースを奪うこと

と思っていただければいい。

想像してみて欲しい。
職場で自分の企画だとかミスを、複数人の上司や同僚から追求されるであるとか。
学校でやりたくもない~~委員に推薦され、クラス中の大半の人が手をあげて自分の就任に賛同してくるだとか……
圧力をかけられるのは、なんとも辛いものである。少なくとも筆者は辛い。

フットボールにおいても、それは同じだ。
攻める側からしてみれば、効果的なプレッシングをかけてくる相手からは、当然得点を奪うことが難しくなる。
逆に守る側からしてみれば、相手を気持ちよくプレーさせないためにも、プレッシングは必要不可欠なのである。

では、プレッシングがうまくいっていない場合とは、どういった状況なのだろうか?
例えばそれは、こんな配置になる。



これはまずい。相当まずい。
攻める側は、選手と選手の距離が適度に保たれているだけでなく、裏のスペースへ抜け出して、そこにパスをもらいやすい配置になっている。絶好のチャンス到来である。

一方、守る側は急いでドリブル、パスのコースを消さなければならない。しかし、DF4人では、如何せんできることに限界がある。自分たちがベストを尽くした上で、更に相手がミスするなど、運もよくなければこのピンチを切り抜けられない。
一番の問題は、

MFとDF(最終ライン)の距離が離れすぎているため、相手選手に効果的にプレッシャーをかけられない

ことだろう。テレビ中継で解説者がよく口にする、俗に言う
陣形がコンパクトに保たれていない
状態である。

この時注目すべきは、MFとDFの間に、広大なスペースが出現しているということだ。
図解してみると、



……こういうことになる。
折角最終ラインを下げて、背後のスペースを消去したのに、新たに生まれたスペースで、相手がフリーダムに、自由人に、我が世の春でマイボールを謳歌している。
このままでは次の瞬間にも、相手ボールホルダーが、強烈なミドルシュートを放ってゴールを脅かしにくるだろう。

このままじゃまずい。
よし、ここはボールを奪いにいくぞ!


と一念発起、最終ラインのCB(センターバック)2人が勇気を出してみた。
そこでボールホルダーに殺到すべく、ラインを押し上げてみると……



!?
なんてこった……である。



これは絶体絶命。一番避けなければならなかった、裏のスペースがぽっかりの状況ではないか。

……そうなのである。
どの道この状況は、もはや失点のリスクをこれ以上軽減することができないのだ。

守備側はこの配置では、効果的な圧力をかけることができない。攻める側には複数の選択肢が存在し、守る側はその中から、ヤマカンでいくつかのリスクを消去し、一方でいくつかのリスクを抱え込むことになる。
学生時代にヤマカンで学校のテストに挑んだことのある諸兄、あるいは現役でそれを実践している方であれば、これがいかにリスキーな状況かがおわかりただけるはずだ。

今回は前回、前々回で確認してきた教科書通りの動き、裏のスペースを狙う動きをシュミレートしてみる。
左右の味方それぞれに、最終ライン裏へ抜け出す動きをしてもらおう。




(1)CB2人は、一か八かでも相手ボールホルダーに、プレッシャーをかけにいかざるを得ない。
特に、シュートコースだけはなんとしてでも塞ぐ必要がある。
→そうしなければミドルがズドンとくる

(2)CB2人がプレッシャーをかければ、必然その隙を狙って、相手左右は背後のスペースに入り込む動きを見せてくる。
→守備側のSB(サイドバック)が懸命についていくことになるが、どだい距離が離れすぎている。
特に下部の選手は、どう足掻いてもスペースへの侵入を完全には止め切れない

――後は煮るなり焼くなり、お好きなようにである。


では、本日のまとめだ。

仕組み③:最終ラインをただ下げたところで、最終ラインのDFとMFの距離が開いていては、効果的に圧力をかけられないため、相手からボールを奪うことができない
転じて
仕組み④:守る側は最終ラインを下げるだけじゃなく、味方と味方の距離を一定間隔に保って、相手がフリー(自由)に動けるスペースを制限しなければならない。


少しずつ、最終ラインが下がってしまうメカニズムと、下げてはいけない状況がわかってきた。
だがしかし、これで終わりではない。例えMFとDF、双方がコンパクトに陣形を保っていても、それでも最終ラインを下げてはいけない場合がある。

それは果たして……?

……というところで、今週はここまでだ。

次回更新は少し時間が空くかもしれないが、そこは折角の週末、待望のJ1再開である。
存分に試合を楽しんでいただいた後に、改めてご来訪いただけるとあれば、Jリーグファンの筆者にとってはまさに二重の喜びである。

ではまた。


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【2013/07/05 22:46】 | タクティカル
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