インテルやカルチョに関する話題多め
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過去数十年で例にない苦境と、香川への冷遇(……と、日本の香川ファンへ見られるのは致し方ないでしょう)で一躍その名を轟かせたデイビット・モイーズ現マンチェスター・ユナイテッド指揮官。
彼と風間監督、意外な共通点があります。



サイドからのクロスボール、フィジカル重視のロングフィード基調な攻撃、上下運動が信条のモイーズスタイル。
ポジショニングとパスワーク、プレスキックよりショートパスで少しずつ陣地を攻略する風間スタイル。

こと戦術的な面において、2人のメソッドはこれでもかというほど異なります。
端的に言えばむしろ対極ですね。

一方で、そのチーム運営方法には、いくつかの点で共通点が見られます。
特に選手の自主性を重んじ……と言うより、
自律しない選手は使えない
というスタンスでは、面白いことに非常によく似通っている。


風間が就任当初より、ピッチ内外で選手の自律&自立を求めてきたのは周知の通り。
ポジショニングや連携の指導はしても、基本的に選手が自分自身の頭で判断してプレーさせる……というスタンスは、功罪どちらもありながらも、確実にチームに浸透しています。

志向するフットボールのスタイルこそ違えど、モイーズも選手に求める姿勢は同系列。
しかしながら、何故ここまでモイーズのチームが事情がこじれてしまっているのか……?
普段英国フットボールを目にされる経験が少ない方には、イメージし辛い部分かと思います。

2人の決定的な違いは、クラブを取り巻く環境の差にある。

特にモイーズが苦しんでいるのは、前任者が絶対的な成功者であるという点です。
サー・アレックス・ファーガソンの後継ということで、言うまでもなくマンチェスター・ユナイテッドには、前任者の残した遺産が非常に多い。選手たちもファーガソンの意向を受け、ファーガソンが望むよう育てられ、ファーガソンが口説いて獲得してきた者ばかり。



ファーガソンは、これまでチームを徹底した管理主義で統括していました。
ピッチ上で選手に求められる役割を明確に、かつ11人が一人もサボることなく、特例もなく、全力のハードワークを要求する。各々のタスクが決められた中で、最後の一線を自分たちの頭で――自ら生み出す創造性で超えろ、というスタンスだったように感じます。

一方でモイーズは、前述した通りの自主性を求める。ファーガソンの薫陶に慣れ親しんで過ごしてきた選手たちの多くは、その指示の少なさ、曖昧さに戸惑っていることでしょう。
他方、それはモイーズの能力が足りないが故という訳ではないのです。

例えるなら、一から十までを法律で縛り上げ、その中で限定された自由を謳歌させることで選手を試合に集中させるのがファーガソン。禁則事項や行動の基本的示唆を定めながらも、その後選手たちに必要と感じた法については、自分たち制定するように……としているのがモイーズ。
考え方や情報伝達技能・説得力の違いこそあれ、方針自体に優劣はないのです。

現在ユナイテッドが見せている不可解なまでのサイド偏重攻撃、クロスボールの応酬は、モイーズが選手に与えた数少ない行動姿勢に端を発しているのでしょう。
迷ったらそこに立ち返ってくれ
的に、モイーズとしてはチームに一つ骨子を加えるつもりで発してたはずのメッセージが、選手たちには絶対のものと受け取られてしまい、ギャップが生じているのではないかと感じます。

ここで風間就任当初から川崎のフットボールを見ていた場合、何かピンと来る方もいらっしゃるかもしれません。

不可解なショートパスの応酬。
持ちすぎ、足元へのパス多すぎ、スペース使わなすぎ、ロングボール使わなすぎ……

……自分などは目を閉じればあの頃のフラストレーションが、当時のストレスそのままに再生されます(;´Д`)

まさに今のモイーズのチームは、この状態に陥っている訳です。


ここで先述した、環境の差が大きな意味を持って来る。

川崎が昨年、土壇場で3位に食い込む好成績を残すことができたのは、皮肉にも予算が少なく、またタイトル獲得経験のない、言わば
失敗が必要経費として許容されるクラブ
である点が大きかったように思います。
サポーターの気質も非常に温厚で、選手への個人攻撃などはまず起こらないという、海外ではちょっと考えられないような環境……しかしそのことが、チームに時間的猶予を与えました。

選手たちが前任者の相馬の方法・運営に、ほとほと嫌気が指していた影響もあった。
OBに鞭打つのは心が痛みますが、相馬は選手たちの自主性を本人なりに求めてはいるのですが、細かな部分まで自分が指示を出さなくては気が済まないタイプ。実際、一昨年のJリーグ開幕前の練習でも、相馬一人が声を出し続け、選手は不気味に沈黙したまま……という光景を、麻生グラウンドで直接目にしたことがあります。

その反発を、上手く利用できたのが風間です。
監督は成功を残して去るよりも、可能な限り選手にストレスを与えてから退いてくれる方が、チーム運営が円滑にいく……という、典型のような事例ですね。



一方モイーズ率いるマンチェスター・ユナイテッドは、世界でトップ3に入るほどのビッグクラブであり、あらゆるタイトルを欲しいままにしてきた常勝軍団。ファンも選手も、失敗や敗戦に耐えられるメンタリティを有していません。
前任者のファーガソンはフットボール史上、最も成功を収めてきた指揮官の一人であり、選手たちの寄せるリスペクトは計り知れない。例え人間的に合わない選手であれ、その偉業を認めない訳にはいかない=渋々でも納得して行動させられるだけのカリスマを持っていた。

その成功してきた土台を崩してまで、自らの仕事をしなければならない。
モイーズが苦しむのは、必然としか言い様がない事態なのです。



彼は今、風間以上に難しい環境で、超一流=プライドも飛びきり高い選手たちに『新たな負担=自律』を促している。
モイーズスタイル=監督にとって最も効果を発揮できるフットボールは、そのプロセス無くしては、決して実現できないのですから……

レッド・デビルズというあまりにも厳しい場所で、果たしてどれだけの時間と猶予が与えられるのか?
個人的にモイーズには一定以上の評価を与えてきた人間なので、今後の動向を注意深く見守りたいと思います。


Jリーグ開幕前のお目汚しにお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。

いよいよ本日、川崎の開幕戦。
生憎の悪天候ですが、雨にも負けず風にも負けず、昨年以上の一体感を発揮し、未踏の領域目指して進みましょう
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【2014/03/02 09:39】 | フットボール叙事詩
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似てませんね。モイーズが無能なだけです。


白面
手厳しいご意見…!
自分の考えはファギーの意見に近いですね~

ファーガソン「モイーズには時間が必要」

http://www.goal.com/jp/news/74/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89/2014/03/03/4658007/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%82%BD%E3%83%B3%E6%B0%8F%E3%83%A2%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%81%AF%E6%99%82%E9%96%93%E3%81%8C%E5%BF%85%E8%A6%81?ICID=HP_BN_5

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コメント
この記事へのコメント
似てませんね。モイーズが無能なだけです。
2014/03/03(Mon) 09:55 | URL  |  #-[ 編集]
2014/03/03(Mon) 21:49 | URL  | 白面 #LkxTU30E[ 編集]
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