インテルやカルチョに関する話題多め
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 ここ3戦を1分け2敗。
 センターフォワード兼昨季得点王が、4戦終わってノーゴール。
 
 川崎フロンターレが現在置かれている状況は、なかなかに厳しい。一見するとなるほど、悲観的な声が大半を占めるのも理解できる。

 だが、自分の意見は違う。

 気持ちはわからないでもない。そしてそれは、必ずしもネガティブなものでもない。
 敗戦への苛立ちや悔恨は、逆襲する上で重要なエネルギーにもなる。負けてヘラヘラ笑っていられるような選手やファンでは、何かしらのコンペティションで優勝できるだけのメンタリティを有しているとは言えまい。敗北を受け入れない姿勢こそ、勝者が勝者たる条件の一つだろう。
 他方、失敗しないチームなどは存在しない。敗戦もまた然りである。
 敗北とは、あくまで一時のもの。一度結果が出てしまえば、覆しようがない、変えられない過去のものになることも忘れてはならない。延々と引きずってしまえば、マイナスの影響ばかりが肥大化する。 

 国内野球界で名将と知られる野村克也氏の言で、自分が心底納得した一節がある。

勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。

――元々の出展は剣道にあるとのことだが、いかがだろうか? 川崎の現状を、最も端的に表す言葉ではないか。ここまで喫した敗戦は、『不思議の負け』ではない。理由を挙げればきりがない。
 だが、そこでやれ集中力が続かない、やれ決定力が足りない、やれ連携が不十分……と、チームの不足要素をただ羅列するだけでは、状況はジリ貧化し、悪化の一途を辿るのみだ。

 何故集中力を90分間保てないのか?
 何故決定力が落ちているのか。
 何故連携が機能しないのか……

 どうすれば、重要な局面で集中力を維持できるのか、
 如何様にして、決定力を高めていくのか。
 連携強化のために、必要なものは何か。

 その施策を模索する方が、よほど建設的ではないだろうか。
 少なくとも筆者はそう信じている。同時に、問題点が山積みでも、その状況に悲観もしていないというのが正直なところだ。


 さて、先日のACL、蔚山現代戦についても、ここで少し振り返っておこう。

 戦術面で改めて言及することは多くない。
 決定力の不足、連携の解決はまだまだ試行錯誤中という状況だ。一朝一夕で改善は難しいだろう。
 守備面に関して言えば、最初の失点シーンは川崎側の左サイドの連携ミスから生じたものだが、これは記念すべきACL初出場となった武岡のポジショニングの問題を始め、連携のミスに拠るところが大きい。
 とは言え、筆者に彼らを責める気は毛頭ない。いきなり異国の地でアウェーのピッチに立った若者が失敗を犯したところで、それはむしろ成長のための必要経費だ。今後伸び悩むのであればともかく、糧にするには充分な反省材料であり、彼らにこうした経験が積ませられただけでもACLに参加できる意義は大きい。
 2失点目の西部のミスも同様だ。雨に濡れたピッチでボールはスリッピー、先制を許し一刻も早く追いつきたい場面である。慣れない異国の地でこうした悪条件が重なれば、元々キックの精度が高くない彼に十全のプレーを要求するのは無理がある。西部を頼る以上、周囲としてもリスクを覚悟して選択しなければならないミスだった訳だ。その意味で自他のできることとできないことの理解を徹底すべきと、選手たちは再確認できたのではないか。



 元々筆者は川崎の陣容が、タイトルを自力で狙うのに充分な顔ぶれとは思っていない。ユースチームからの底上げの不足と相まって、広島、柏らに比べ、見劣りすること甚だしいものがある。
 一方で、ベストメンバーがよいコンディション(心身併せての意だ)で戦いに臨めば、少なくとも国内に勝てない相手は存在しないだけのクオリティを持つ、とも自負している。昨季後半戦の巻き返しは、はからずもそれを証明した形と言えるだろう。
 故に、だ。
 現時点で成績が低迷するのは、半ば必然とも言うべき事態。慌てて騒いだところで、状況は悪化こそすれ、改善はしない。

 昨季土壇場で3位に食い込み、ACL出場権を獲得した川崎に、各クラブのスカウティングの目が光るのは当然の成り行きだ。これまで以上に研究され、対策を講じられることは言うまでもない。こちらにも相手の対策を攻略すべく、新たな施策を練るための時間がいる(実際に先日の試合では、複数人のポジショニング修正など、試行錯誤の姿勢がはっきりと見える)。
 具体的な策を練るための時間、攻撃のバリエーションを増やすための練習&実践の機会は、必要経費=失点・敗戦として勘定しておくべきである。圧倒的戦力でもって制圧できるだけの駒を、我々は擁してはいないのだから。


 加えて言うなら、ACLについては特に、ピッチ内だけでなく、ピッチ外を含むクラブ単位での経験が重要になる。最後に出場した2010年シーズンを脆くも敗退し、その後多くの選手が入れ替わった。当時の在籍選手は片手で数えられるほどしかおらず、スタッフにも少なくない変化があった。監督は言わずもがなであるし、各セクションの顔ぶれも随分と様変わりしている。現陣容にはACLでの経験値が、著しく不足している訳である。

 こうした前提を踏まえれば、どうだろう?
 目標としての前提として勝利を掲げることは当然の理だが、一方で義務として勝利を掲げるのは、いっそ傲慢とさえ言える。

 一つの業界で年月と共に経験を積み重ねてきた敏腕サラリーマンでさえ、環境が変われば適応の時間が必要になる。より身近な例を挙げれば、世界で最も裕福にして、最高水準の選手たちを取り揃えたマンチェスター・シティでさえ、欧州チャンピオンズリーグでは未だにベスト16の壁すら打ち破れずにいるではないか。2008―2009シーズンまでの、インテル・ミラノなども同様の状況だった。
 強くなるのを焦っては、事を仕損じる。
 ビジョンと資金、時間(経験)と、更には運も必要だ。

 失敗から問題点を学び、その修正と補強を繰り返してチームは成長する。周囲からの厳しいマーク、ACLへの出場と、新たな負荷が課せられている今季は、そうそう簡単に勝利をもぎ取ることは難しい。
 先に触れたインテルとて、幾度となく欧州で苦渋を飲まされながら、敗戦の経験を着実に財産と変え、2009―2010シーズンに国内リーグ、カップ戦、欧州チャンピオンズリーグの3冠制覇を達成した。飽くなき意欲と研鑽、落ち着きと運が重なりあった結果である。

 我々に求められているのも同じものだ。
 今の時点では、失敗を糧に変える意思が確認できることが最も重要。週末の大宮戦でも、それが見られることを願う。

<了>

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【2014/03/13 21:43】 | 川崎フロンターレなこと
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敗戦の言い訳と意義 づけ
理屈や
必死になって、敗戦の言い訳と意義 づけをしているんですね。

Re: 敗戦の言い訳と意義 づけ
白面
継続的にうちの記事を読んでいただければ、むしろ目の前の一戦一戦に一喜一憂できない辺り、
「ああ、こいつ人生損してるなぁ……」
と呆れていただけること請け合いかと思いますよ(;´Д`)

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この記事へのコメント
敗戦の言い訳と意義 づけ
必死になって、敗戦の言い訳と意義 づけをしているんですね。
2014/03/13(Thu) 23:34 | URL  | 理屈や #mQop/nM.[ 編集]
Re: 敗戦の言い訳と意義 づけ
継続的にうちの記事を読んでいただければ、むしろ目の前の一戦一戦に一喜一憂できない辺り、
「ああ、こいつ人生損してるなぁ……」
と呆れていただけること請け合いかと思いますよ(;´Д`)
2014/03/15(Sat) 23:32 | URL  | 白面 #-[ 編集]
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