インテルやカルチョに関する話題多め
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その(1)より続く↓

さて・・・自分が考えるカルチョの文化的傾向のうち、
ラファが監督業を営むに当たって、留意して欲しいと感じる点は以下の通りです。

①:監督の立場が弱い

プレミアとの、最も大きな違いの一つでしょう。

過去、偉大な功績を残した監督を何人も世に送り出しているカルチョですが、意外なほどその権限は弱く、指揮官は大きなプレッシャーとストレスを伴なうことになります。

最もわかりやすい例は、お隣のACミランでしょう。

オーナーであるシルヴィオ・ベルルスコーニは、ああでもないこうでもないと監督に注文をつけまくる。
こうした上層部、フロントからの介入は、カルチョでは日常茶飯事です。

カカー移籍騒動に際する、サポーターからの介入も、それはもう大変なものでした。

マンチェスター・シティ行きが取り沙汰された当時、ミランはあくまでカカーの意思を最優先に決定しますよ、という意思表示を明確に行っていたにも関わらず、ファンはデモ紛いのことまで繰り返しての大騒ぎ。
結果的には残留に落ち着いたものの、日夜タブロイド紙を賑わせるほどのスキャンダルに発展したことは記憶に新しいです。

この件について私見を述べさせてもらえば、ミランやガッリアーニ副会長の取ったスタンス、提示したプロセスは極めて正当なもので、ファンの怒りは集団ヒステリーにも等しい感情的なもの。

『クラブとしては、大きなビジネスチャンスですから移籍を成立させたい。でも、そうするかどうかはカカーの意思次第ですよ』

と言っているのに、サポーターがこれだけ大騒ぎしてメルカートに介入してくる・・・それがカルチョという土壌です。

ウルトラスの存在、マフィアとの繋がりなども含め、サポーターの影響力が強力であることは、もはや疑いようのないところでしょう。


この傾向は、スモールクラブからビッグクラブまで変わることはありません。
例外的にモウには、モラ様お墨付きの強力な指揮権が与えられていましたが・・・
ラファにそれがないことは、今夏のメルカートの動きからも明らかです。

②:インテンシティはともかく、状況修正力とスカウティングが凄まじい

この点に関しては、おそらくラファもとっくに察している可能性が高いですが・・・

それでもあえて言っておくと、選手個々の能力はともかく、カルチョの状況修正力とスカウティングは、今なお世界のトップにあります。
個人差こそあれ、セリエA20チームのそれと、他リーグ1部に所属するチームの監督のそれを見比べてみれば、これはもう一目瞭然なレベルではないでしょうか。

この傾向に

「徹底してスペースを埋め、相手の侵入を阻む強力な守備戦術体系」

が加わることで、攻撃的フットボールの施工と、それによって試合の主導権を握ることが極めて難しいリーグとなっています。


選手たちがラファの提示したスタイルに、難色を示している理由。

それは何も、前任者であるモウのスタイルと、あまりにもかけ離れているだとか・・・
モウに絶対の忠誠を誓い、他の指揮官の言うことになんて聞く耳持たないよ、などという幼稚な思考の結果ではありません。

彼らはカルチョの傾向と、自分たちの能力を正確に把握しています。
これは昨季までに、身に染みて感じ取っているものです。

国内だけでなく、近年は特に欧州CL、国際舞台での戦いにも力を注ぎ、多くの経験を得てきているのがインテル。
選手たちは、バルセロナやプレミア勢との試合を多数経験してきたことで、

「どうすれば彼らに勝てるのか?

何をすればリーグ戦を制することができるのか、何をすれば国際舞台では勝利を得られるのか・・・」

という点に関し、多くの知見と確固たるポリシーが備わっています。

それらが、一様にラファの提示する新たなスタイルを敬遠し、信頼関係の構築を難しくしているのではないでしょうか。


彼が勉強熱心な、情熱と野心溢れる人物であるという点に関しては、些かの心配もしていない。他方、仕事への関わり方には、一計を案じることをお薦めしたい

まとめましょう。

①の問題については、正直に言って・・・実際のところ、ラファがどの程度の権限を与えられ、クラブ内でどういった立場にあるのか、その正確なところはわかりません。

一方で確かに言えることは、自分の立ち位置とカルチョ特有の

フロント-監督-選手
     l
   サポーター

の関係を正確に理解して欲しいこと。

処世術を磨き、自らの提示したスタイルが受け入れられるよう、本人もカルチョのスタイルを受け入れられる努力をしなければ、今後痛い目を見ますよ・・・ということのみ。

あの傲岸不遜・勇往邁進に定評のあるモウですら、就任から3~4ヶ月でそれを強いられています。

それだけ、ここは『特殊な』土地ということです。
プレミアとも、リーガとも、一線を画する場所であることは、頭の念頭において行動を取捨選択していって欲しいと思います。


②についても、根っこの問題は同じ。

ラファ自身の美学やプロセスはあってもよいのです。
モウのスタイルを無理に継続させる必要もなければ、一方で無理に逆らってしまうこともない。

その点はプロフェッショナルである、ラファの決定を尊重します。


他方、選手たちの感情、考えといったものは、それとはまったく異なる問題です。

理解されないこと、ポジティブに受け入れられないこと、コミュニケーションに問題を抱えてしまうこと・・・
これは感情的な側面だけではなく、特にインテルの選手の場合は、合理的・論理的な思考があっての結果です。

ここのスタッフ・選手・ファン一同は、カルチョの文化性や伝統や国粋主義に、毛ほどの興味も示さない。
良くも悪くも、極めて合理的な思考の持ち主が揃ったクラブですから・・・(笑)


選手に、自らの意見を受け入れさせ、全力で働いてもらうためには、彼らが

「これを続けていけば、絶対自分たちは強くなれる! 新たな可能性を勝ち取れる!」

という、確信を持って日々に取り組めるだけのモデルを提示しなければなりません。

そのためにはリヴァプール時代とも、バレンシア時代とも異なる、

“ベニテススタイル・カルチョ式”

とも言うべきものを提案し、理解浸透に努めていかなければ難しいと思います。


それ以外の特徴に関しては、例えばマスコミとの付き合い方や、若手の積極的な登用(まあこれは、苦しい台所事情による副次的なものに過ぎないかもしれませんが・・・w)、内容が伴わないながらも着実に勝ち点を重ねている点など、実はポジティブに解釈できる部分もたくさんあるベニテス。

自分も彼を好きになれるよう、一生懸命努力をしています。

彼にもまた、カルチョを理解し、インテルというクラブとそこにいる人たちが好きになってもらえるよう、いろいろなことを理解していって欲しいですよ・・・とお願いしたいのです。


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【2010/10/19 06:39】 | カルチョなこと
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