インテルやカルチョに関する話題多め
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前回からさくさくと続きます。

今回ご紹介するのは、主として外部の助けを借りることで、選手のメンタルコンディションを正常に戻そうとするアプローチです。

(4)外部にフラストレーションの対象をすり替える

主として相手チームの汚い(または賢い、ズルい、いわゆる『マリーシア』な)選手や、審判を攻撃対象にし、監督と選手が一丸となって怒る方法です。

それが正当なものか、負け犬の遠吠え()かは、この際問題ではありません。

重要なことは、このアプローチによってチームが敗戦のショックを脱し、
再び全員そろって・・・同じ方向を向きなおせるかどうかにあります。


言うまでもなく、潔く敗戦を認めるような、自省心の高いタイプには逆効果が生じやすい方法です。

わかりやすく言うなら、腐ってもサムライの国JAPANであるこの日本とJリーグ。

終わったことにとやかく言いたがらない性質、敗北や失態を粛々と受け入れることが美徳とされる我が国のリーグでは、
こうしたアプローチをあまり多く見ることはありません。

せいぜい、外国人監督がジャッジングに違和感、疑問を呈する程度で、
フロント含むチーム一丸となって、協会に向けても抗議する、なんてケースは少なめですよね。


これは日本人の国民性、文化感が深く関わってくるため・・・と自分は考えています。

何を持ってチームのパフォーマンスやイメージ、更にはブランドにとって良! とするのか?
という点がひとつと、

抗議することで発生するメリットとデメリット、その両方を天秤にかけた場合、
日本では得てして後者の方が高くなってしまうという・・・

ふたつの観点から、敗戦を粛々と受け入れるチームが、自然と増える土壌がこの国にはあるわけです。

ピッチ上だけでなく、むしろピッチ外のこうした部分にこそ、各国リーグごとの違いは出やすいもの。

個人的には、非常に興味深い研究対象として映るのですが・・・
こんなのが気になるのは、自分だけかもしれないと思うと少し寂しく感じることもあったり・・・


閑話休題。話を戻します。

翻って、イタリアやスペインなど・・・ラテン系の中でも特に
“情”
の濃い国では、敗戦をなかなか受け入れられず、ああだこうだと愚痴を並べ立てる場合が少なくありません。


例えば、昨季バルセロナがCL準決勝で、インテル・ミラノに敗退した時のこと。

バルセロナの司令塔シャビ・エルナンデスは、憎き敵将ジョゼ・モウリーニョを中心に、
インテルの戦い方から審判、火山の影響によってバス移動をさせられたことに到るまで、すべての対象に延々と毒を吐き続けていました。

審判は完全に(インテルの3点目のシーンの)オフサイドを見逃していた。この試合は他にも不可解なジャッジングばかりが起こった。

なにせ主審は、モウリーニョ監督と同じポルトガル人だったんだよ?

何かがあったんじゃないかと考えてしまうのは、僕だけではないはずだ・・・!!


・・・という具合にです(苦笑)

この時、シャビという人物はバルセロナというチームに、また自分たちのスタイルに、
何よりも仲間たちに対して、絶対の自信と誇りを持っています。

「自分は悪くない、間違ってはいない」

という、強烈な自負があるわけです。
パフォーマンスの良しあしに関しては、率直に

「確かに、僕らの出来が悪かったことは認めなければならないけれど・・・」

と認めています。真摯に反省してもいました。
一方で、

「だが考えてみて欲しい・・・(ry」

といったように、対戦相手や外敵要因に対しても、フラストレーションをぶつけなければ気が済まない

それが、シャビという選手のパーソナリティなのですね?

※・・・文面の調子から、お気づきの方も多いかと思いますが・・・

自分はこの、どうしようもなく負けず嫌いの、小柄な司令塔が大好きです(苦笑)

とにかく自分が試合に出ること、チームが勝利することにこだわるプロフェッショナルな彼ですが、
一方で敗北を素直には受け入れられない、こうした子供じみた一面もまた◎。

潔く力不足を認めて・・・などという負け犬根性は、自分の好むところではありません。
仮にその時、実際に力の差があっても、

「次は絶対に負けない。見てやがれこの野郎!」

なり、シャビのようにこうして

「あれがああなっていれば、絶対僕らが勝っていた。こんな負けが認められるもんか・・・!」

と反発する方が、よほど好ましいパーソナリティと言えます。

バルセロナ所属選手の中では、一番好きかもしれませんね・・・戦術考察的にも性格的にも、実に興味深い存在です(笑)



超ワールドクラスの司令塔にしてゲームメーカーにも関わらず、この稚気がなんともたまらない(笑)
プレーは超大物なのに、コメントの端々に見られる小物感は、一年前のスナイデルと少しに似ているかもしれない。

だが、その心根やよし。
潔く敗北を受け入れてしまうシャビなどシャビではない。

怨念の篭った毒を吐き散らしながらも、その実その後のプレーの輝きにまったく陰りは見られない=
メンタルが非常に強靭で、健全に保たれ続けている点にこそ、彼が超一流たる所以がある。
この安定性は、世界のフットボールシーンでも群を抜く。

皮肉でもなんでもなく、彼には引退後も、このパーソナリティを維持し続けて欲しい・・・と願うばかりだ。


こうした選手に、(2)や(3)の方法で接してしまえば、高確率で逆効果となります。

ちなみにペップはこれまで、シャビに対してはほとんどの場面において、(1)の励ますと後述する(6)を併用していました(少なくともメディアに出てくる情報の上では)。
流石に、付き合いが長いだけありますね・・・シャビの性格から何から、ペップにはすべてわかっているようで(笑)

とにかく、監督が最優先して行うべきなのは、状況に合った選手との関わり方です。

選手が落ち込み、這い上がってこれないようなら、上から手を差し伸べて引き上げること。
シャビのように自ら再び這い上がろうとする場合は、彼らの背中を押してやることにあります。

この方法もまたその例に漏れず、一聴すると印象が悪く感じられても・・・
程度さえ弁えていれば、監督と選手が、チームが皆で同じ目標に向かって突き進んでいく上で、非常に有効な取り組みになるということです。


※蛇足になりますが・・・その点ではこの時のバルセロナ、ペップは実に不運でした。

選手たちが2ndレグに向けて、燃え上ってくれたのはよいのですが・・・メディアの過熱報道、カタルーニャの異常なテンションの上がり方の余波を受けて(あそこでインテルを倒せば、宿敵レアル・マドリードの聖地サンティアゴ・ベルナベゥでCL決勝を戦えるという、最高に嗜虐的なシチュエーションが生まれていたはずでしたから・・・)、
選手たちのモチベーションがあらぬ方向性へ、歪な形で燃え上ってしまっていったことです。

イブラ「4得点を奪って勝ちたい」

ピケ「フットボール選手になったことを後悔させてやる」

などといった発言は、まさにその典型と言えるもの。

ひたすらチームとして機能しようと、プレーにのみ集中してくれと願うペップの想いとは裏腹に、
インテルとの2ndレグを控えたバルサは、あまりにも余計なものを抱えすぎてしまいました。


指揮官と選手との、こうしたメンタル面の齟齬が、自分はバルセロナが敗退した最大の要因だったように思えます。

何せ自分が言うのもなんですが、インテルよりバルセロナの方が本当は強いはずなんです。
昨シーズンのインテルとバルサが試合をすれば、10試合中半数はバルサが勝つと思いますもの(汗)

しかし、正しい形で試合を終えられず、また正しい形で敗戦を乗り越えて次の戦いの準備がやりきれなかったところに、

新米監督であるペップ(忘れられがちですが、この時ペップのキャリアは、トップチームを率いてまだ2年と経っていなかったわけで・・・)の限界を見た気がしました。

選手が立ち直ってくれることはおおいに結構ですが、

監督と選手とで目指す勝利のあり方、試合の臨み方が著しく異なってしまえば、チームのパフォーマンスに悪い影響を及ぼしてしまう可能性がある・・・

という、見本のような出来事だったと思います。


(5)大幅なスタメン変更など、ドラスティックな変化を加える

読んで字のごとく、チームにあの手この手のショック療法を加える方法です。

一見するとタクティカルなアプローチに見えますが、実際にはそれと同等以上に精神的な影響も大きい方法なので、今回記述しておくことにしました。


問題のあったプレイヤー、機能していない選手を下げ、別の選手を起用することの必要性に関しては、
今更言うまでもないことですが・・・

特に覇気のないプレー、チームの士気を下げるプレーに終始したような選手がいた場合、
“膿”
は早めに取り除く必要があるという点を、ここでは強調しておきます。

これが周囲に伝染してしまえば、あっという間に負けることに慣れた落後者集団が出来上がってしまうからです。


ここで注意しておくべきなのは、スタメン落ちやスタンド観戦は、プロのフットボーラーにとっては文字通りの屈辱ですが・・・
その後の展開は人によりけり、また時と場合にもよるという点でしょう。

フィジカルまたはメンタルコンディションの悪化によってそうした事態に陥ってしまった場合は、
当然休息を与えることが必要です。
これは選手にしっかりと監督が話をすることで、納得づくで行える可能性があります(過去、こうした例には事欠きません)。

また、代わりに起用された選手が

この機会を絶対生かしてやる。勝ってみせる!

と奮起することで、チームにモチベーションが蘇ります。
無論、チームとしてのバランスをいかに保つかなど、考えるべき項目は多岐に渡りますが、
まさにそれをどううまくやりくりするかが、優れた監督かどうかを見定める材料のひとつとなります。

その後、万全の状態に回復してから、また選手間、チーム内での競争が活発化してくれれば・・・
自然とチームはよいサイクルに入り、戦う集団が出来上がっていくものです。

フットボールは、多分にメンタルなスポーツ。

モチベーションを含むコンディション、マネジメントも考えられず、単純に
“序列が上”
の選手を並べるだけの監督は、まさしく無能そのものと言えるでしょう。


自分にしては珍しく、この点ははっきりと明言しておきます。


つづき

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【2010/12/03 21:28】 | マネジメント
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――勝負の世界で生きていこうとする限り、いつかは必ず敗北の瞬間が訪れる。


どれほど強大な力を持っていても、圧倒的なパフォーマンスを見せていても、勝利確率を99.9999….%まで高めても、
100%にだけはできない。

フットボールの真理のひとつである、すべからくすべての人が経験する

『敗戦』。

レアル・マドリードの大敗を受け閃いた、この後始末をどうするかという問題・・・
つまり

『リカバリー』

が、今回のテーマです。


なお、特にこの度はメンタルコンディション、『精神的な』部分に的を絞って、話をしていきたいと思います。

フィジカル中心のコンディションについては、以前解説致しましたし・・・
戦術的なことになると、各チームごとに差異がありすぎて、とても一概には語れないものですしね(苦笑)

◎方法は多岐に渡る

さて。
敗戦のショックからチームを立ち直らせる方法には、多種多様な種類が存在するわけですが、

一見同じやり方であっても、監督の普段の振る舞い、選手たちの性質、
負けた試合の内容、前後のスケジュールやクラブの持つ性質など・・・

さまざまな条件によって、効果はまったく異なる形であらわれます。

一歩間違えれば逆効果になってチームが崩壊しかねない、極めて取扱いの難しい・・・
フットボールに関する研究事項の中でも、最も

『人的』

なテーマと言えるでしょう。

これからご紹介するのは、何らかの専門書やどこかのサイトに依る内容ではなく、
あくまで自分の独断と偏見で編集したものです。

その点をあらかじめご了承いただいた上で、

「うちの監督大丈夫かなぁ? ちゃんとこれやってるのかなぁ?」

「ああ、うちの監督はこの方法は無理だわ・・・」

・・・などということなど考えつつ(考えるとため息が出てしまう場合もあるかもしれませんが。汗)、ひとつフットボールの
“メンタル”
な部分について、この機会にあれこれ考えていっていただければと思います。


(1)励ます(優)

その名の通り、シンプルに励ます方法です。

やっていることはこれで正しいだの、自信を持てだの、運が悪いだの頭を切り替えようなど、優しく励ますことで選手たちの傷を癒そうとするアプローチがこれに当たります。

叱られると委縮してしまう選手、ミスを責められるとその後のプレーに迷いが生じてしまうタイプに対しては、最も心に染みる方法でしょう。
明るくいこうぜ、フットボールにはこんなこともあるさ・・・というスタンスで普段から活動している監督なら、自然と説得力も出てくるやり方と言えます。

一方で、敗戦したチーム(仲間)に対して憤っている選手などに対しては、

「何をすっとぼけたことを言ってやがる、この野郎」

とばかりに、逆効果に出てしまう危険性があります。

ただ無節操に、無責任に励ますだけでは効果は薄く、説得力にも欠けるもの・・・
ようは、
“空気を読む”
ことを心がけてやらなければならないということです(笑)

(2)励ます(厳)

同じ励ますにしても、もっと強い言葉や方法でそれを行う場合です。

プロなら気概を見せろだの、クラブの伝統に泥を塗っていいのか!?だの・・・
いわゆる「叱咤激励」がこれに当たります。

こうした方法は、世間から優れた選手として一定以上の評価を受けており、かつ自省心の高いタイプに有効なことの多いアプローチです。

声をかけた後の選手の反応は、

「言われなくともわかっている、次はしくじらない!」

「その通りだ・・・やってやるさ」

の、どちらでも構いません。
ようは彼らが敗戦を引きずらず、それを糧とできる手助けができれば、監督側のアプローチは成功していると言えます。

反面、プライドの高いのはいいのですが・・・
自分の能力に高い自信を持っている選手には、反発心を煽ってしまう可能性もまたあります。

監督自身がその選手と、普段からどういう形で接しているか? 周囲からどのような評価を受けているか・・・? 
など、やはり周辺の状況把握が必要不可欠です。


(3)怒る

「お前らはまったく糞みたいなチームだ」
「プロ失格だろ」
「恥を知れ、俗物!」

・・・などなど。

時には聞くに堪えない罵詈雑言すら並べ立てて、選手の脳をシェイクしてでも奮起を促す方法です。
(2)の強化版、と考えていただいて差し支えないと思います。

このアプローチを一言で評するなら、

「ハイリスク・ハイリターン」

な方法と言えるでしょう。

リターンはもちろん、典型的なショック療法として作用するということ。

敗戦に意気消沈してしまっているチーム、自信をなくして我を忘れてしまっているチームに、
自分たちが選ばれたフットボーラーであることを思い出させる効果があります。

呆けている相手をぶん殴って、はっと正気に戻すようなイメージですねw


一方リスクは、信頼関係が一瞬で崩壊しかねない所です。

特に選手が監督を信頼しきっていない場合、ドライな付き合いに終始しているようなケースでは、使用を控えた方が無難でしょう。

最悪なのは、自尊心の高い、強烈なプライドを持ち合わせている選手に、一歩下がった位置から監督が接しているような場合。
十中八九、

「ふざけるな」

の一言で関係が終焉します。
それ以外の選手についても、監督に不平不満・不信感を抱いてしまう可能性が常に発生するという、まさにハイリスク・ハイリターンを絵に描いたような方法なのです。

強烈なカリスマを持ち、高い求心力でもってグイグイとチームを引っ張っているタイプの監督でなければ、使用は控えた方が無難でしょう。

ちなみにモウリーニョは、完全にこの方法の使用条件を満たしている監督の一人。
いっそ、世界的な名手と言っても過言ではありません(笑)


モウリーニョが激怒し、この方法を正式に使用したと記録されているのは2回。
1回目はポルト、2回目はインテルに就任した1stシーズンでのことだった。

どちらも低調なパフォーマンスにチームが終始する中、顔を引っ叩かんばかりの勢いで行われたとされているが、
特徴的なのはその後、どちらの場合でもチームが見事に復活を果たしてみせたという点である。

まちがいなくモウリーニョは、この方法のマイスターと言える。



第一弾、いかがでしたでしょうか。

続きは明日晩以降、ちょくちょくと更新していきます。

レアル・マドリードの次の試合までには、自分に考えつく方法をすべて紹介し終えて、
万全の状態でチームのパフォーマンスを見定めてみたいところですw

つづき

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【2010/12/02 23:17】 | マネジメント
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No title
junchang
イタリアは叱咤激励するタイプの監督が多かったですね!
ザッケローニ氏は多分やさしく励ますタイプなんでしょうかね?

これと言う哲学を持っている人は頑固な人が多いですから叱咤激励タイプが多いと思います。
っあ!22年W杯カタール開催ですか・・・・

No title
諸星輝々
監督と選手とのふだんの信頼関係のありようによって、敗戦したあとの監督の選手たちへの関わり方がチームの士気を高めるか否か・・
重要なポイントですね。

学校や企業などにおいても教師や児童生徒、経営者と社員とのふだんにおける信頼関係というのは、いざというときの布石になるのかなって感じます。

ことサッカーの監督さんの場合となれば、個々の選手たちの性格をふだんから把握したうえで様々な角度から敗戦に至った経緯を分析しながら、リカバリーをしていく

そういったことが、監督自らの資質を高めていくことにもなり、また選手たちの信頼を高めていくことにもなるのかなって思いました。


コメントありがとうございます
白面
>junchangさん

イタリアは監督に与えられた権限が少なく、オーナーを中心としてフロントが現場に介入してくることも多いため、自然と傲慢な選手が増えてしまうのです(汗)

他にも様々な要因から(あまりに長くなってしまうため、解説は割合せざるを得ませんが;)、温厚で理性的な指揮官が好まれるようです。

カタールとロシアは自分の中では既定路線でしたので、まったく驚きはなかったかなぁ・・・という感じですw

日本は明らかに、前会長の負の遺産を極力無難な形で落とし前をつける方向で調整していましたものね。
招致費用8億円って・・・かなりの大金とは言え、それではW杯は買えません(笑)

>諸星輝々さん

>学校や企業などにおいても教師や児童生徒、経営者と社員とのふだんにおける信頼関係というのは、いざというときの布石になるのかなって感じます。

実に鋭いご指摘・・・!
思わず唸らされました。まさにその通りと思います。

フットボールという専門的な世界とは言え、結局人と人の営みなことに変わりはないと自分は思うのです。

もちろん、専門的な知識や情熱は必要不可欠になります。
が、一方でそれを十分にアウトプットに機能させる、外部(ここでは主に選手)に伝えていくためには、大前提として
『人としての付き合い』
をうまくやっていくことが大切になると考えているのです。

かく言う自分も、日頃人のモチベーションを一定以上預かる立場におりますもので・・・

モウリーニョのやり方には、随分と学ばせてもらっています。
完全に模倣はできませんが、一部アイデアを拝借したりはしょっちゅうなんです(笑)

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         ※お知らせ※

ここ数週間、仕事の方が非常にタイトで厳しい状況に陥っております。

今まで書きためておいた記事のストックもいよいよ尽き、今後は更新の間隔が開かざるを得ない状況ですが、

相互リンクいただいた皆さまのサイトには、日々最低限の訪問とチェック、支援は続けてさせていただいています。

コメント等残せる機会も幾分以上に減ってしまうことかと思い、自分としても寂しい限りなのですが、
何卒どうかご了承ください。

今後ともよろしくお願い致します。             きつねの巣管理人:白面

前回から続きます。

選手側の都合は、先に記した通りなのですが・・・最後に監督、コーチングスタッフの行動に問題はないのか?
これを考えてみたいと思います。

◇マネジメントミスと齟齬:選手の『今』の軽視

1.W杯の影響の読み違え&強負荷のトレーニング

とにもかくにも、まずはこの問題に尽きると思います。
特にミリート、マイコン、ジュリオ・・・彼らの負傷は、ここに端を発するものな気がしてなりません。

W杯は前回も申し上げました通り、心身を極限のストレス状態下に置く、最高最悪のコンペティション。
心身にかかる負担は、我々の想像をはるか超越するレベルにあります。

ミリートなどは、W杯本戦でほとんど出番を与えられなかった選手の代表格ですが・・・

逆にだからこそ、メンタル面での消耗は極大であったことを考えなければなりません。

彼は今年で31歳になります。
おそらく今回のW杯が、自分に出番が回ってくる最後のチャンスであったことは、十分に承知していたはずです。

にもかかわらず、あのような扱いを受け・・・

それでもチームが結果を残せていれば、まだ救いがあったものの、およそ考えられる最悪の形でアルゼンチン代表はこの大会を去ることになりました。


その事実がもたらす、精神的ショック、失望。
これがフィジカルにも間接的に(もしくは一部は直接的に!)、どれだけの悪影響を及ぼしたのか?
考えれば考えるほど、背中が薄寒くなってくるようではありませんか。。。


ポイントは、負傷者の多くが筋肉系のトラブルを起こしているという点です。

つまりこれは、そのほとんどが疲労の蓄積によって発生、または誘発しやすくなるタイプの負傷・・・
ということです。


ここからはあくまで、独断と偏見による私見になりますが・・・

おそらくW杯後、シーズンが始まる2,3週間前になってようやくキャンプインした選手たちに、
コーチ陣は急ピッチで中盤・後半戦を見据えたメニューを課したのだと思います。

しかしこの時、選手たちここでいうバカンス明け、
図(1)※リンク先画像
の状態よりも更にバーが短くなった=フィジカルコンディションが低下した状態にあったわけですから、

本来なら問題がないはずのトレーニングでも、一気に疲労を通り越して疲労困憊、深刻な負傷状態に陥ってしまった

と考えると、実につじつまが合います。


繰り返しますが、コーチングスタッフは極端に無理なメニューを強いたわけでも、
また悪意を持って選手たちを扱ったわけはありません。これは99%(それでも100%にはなりませんが)、ほぼ断言できる話です。

しかし、彼らは時間の不足という痛い影響もあって、選手たちの現状把握が十分に成せないまま、
通常通りのトレーニングメニューを課してしまった可能性が非常に高いと思います。

あるいは、多少は軽減したものの、それでも選手のコンディションの低下具合を見誤った・・・
これが一番、現実味のある話ではないでしょうか。


偉大なシーズンの直後に地獄を経験(インテルにW杯優勝国、スペイン代表の選手は一人もいませんから・・・)し、
ほとんど休む間もなくフルノッチでハードトレーニングを消化すれば、動きが鈍くなるどころか、負傷者が頻発するのも当然・・・といった話なわけですね。


2.メンタルケアの稚拙さ ※モウ時代とのあまりにも大きなギャップ

また、ある意味ではフィジカル以上に問題なのがメンタルの問題。

これまで何度も当ブログでも取り上げさせてきていただいた通り、現在のコーチングスタッフは、この問題で大きな躓きを見せています。
監督のラファ・ベニテスしかり、コーチ一人ひとりしかり・・・です。


今持って選手たちの多くは、適切なメンタリティを取り戻すことができていません。

モチベーションの低下(主にマイコン、キヴ、ムンタリら)と、
ほとんどトラウマに近いような深い悲しみ(ジュリオ、ミリートら)のケア・・・

どちらもがほとんど手付かずな状態だったことは、選手たちのインタビューなどから窺い知ることができます。


ラファの対応については、更に不運な巡りあわせ、ということは考慮しなければなりませんが・・・

自分が彼自身が、他のインテリスタの皆さんが言うほど、支離滅裂で何の処理能力もない人とはまったく考えておりません。
彼なりの手法、メソッドが理解・浸透さえしていけば、十分カルチョでも結果を残せるだけのものは持っている監督と思っています。


他方、その手法が今のインテルの選手たちにとって、非常にミスマッチだったことは間違いないでしょう。

モウのような強烈な、半ばカルト教団の教祖にも近しいパーソナリティ・カリスマの持ち主の後任としては、
いかにもインパクトが弱く、物足りなさを感じさせてしまうであろう、温厚で朴訥、ある意味では地味そのものな人柄だからです。

言うならば、これは人付き合い・・・
恋愛や仕事のそれと同じ、

相性

の問題なのです。
それがまあ、ほとんど出来の悪い喜劇並に噛み合っていないのだと・・・

それが選手たちのストレスを増幅させる結果に繋がっているのではないか?と、
自分などは想像を膨らませるのです。


インテルの監督としては、対照的な両者。
『ああいう』性格の持ち主であった、前任者のモウが大きな成功を収めてしまった後では、
『こうした』性格の持ち主である、ラファが仕事がしづらくなるのは疑いようのないところ。
それだけに、よくこれだけ困難な道を選び、自ら進む気になったものだと、その勇気には敬意を表するが・・・
そろそろ、結果が必要になってくる時期に入ってきていることは事実だ。※写真は両者が共にイングランドにいたころのもの



総括すると・・・

現状把握がまずく、方法論がまずく、運もすこぶる悪かった。

と、まあこういうことになります。
はい。予想以上に救いようがない結果ですね(泣)


他方・・・すでに何人かのインテリスタ、特に古くからのファンの皆さんは、本来このチームが持つ呆れるほどの打たれ強さ、
無骨で不屈な闘争心と、よい意味での後ろ向きな姿勢(?)を発揮し出されています。

「今の怪我人が多すぎる状態でこれなんだから、みんな戻ってくればもっとうまくいくんじゃね?」

と・・・

自分も、これに関しては概ね同じ意見です。

確かにマネジメントミスはありました。
今のこの惨状は、選手たち、フロント、コーチングスタッフ・・・そして我々ファンの含む、全員で招きこんだ事態です。

それだけに、今こそこのチームの原点に帰るべき。

どれだけ虐げられても、苦しい思いをしても、前を向くことだけは継続していこう、
前向きなんだか後ろ向きなんだかわからない、謎の打たれ強さ(笑)を、インテリスタなら発揮すべきではないでしょうか。

などと私見も交えつつ、今回のコラムはこれで終了とさせていただきます。


約一週間の長きに渡り、お付き合いいただきまして本当にありがとうございました。

ようやくなんとか書き終えたものの、クオリティの低下は顕著だったなぁ・・・;
反省材料も非常に多い長期連載となりましたが、まずは自分にとってもひとつ、よい経験が得られたと思って前向きに解釈することに致します(苦笑)

さて、次回は・・・

今はなきあの人。
リカルド・クアレスマ(※注:プロフィールはこちら)が主役の予定です。

更新がいつになることか、どうなることやらと不安はありますが・・・
次回はクオリティの方にもこだわり、多少時間がかかっても自分なりに納得のいく内容に仕上げたいと思っております。

何卒、よろしくお願い致します。(了)


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何分今は、自分がこんな状態ですので

1ポイント1ポイントが、疲労した心にスーッと染み渡ります。。。

応援くださっている皆さま、本当に感謝です。いつもありがとうございます

【2010/11/16 00:03】 | マネジメント
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No title
junchang
ブラヴォーです!
W杯後は疲労がたまってて、代表選手の多いチームは苦戦するんだろうなぁ・・・・位しか考えていませんでした^^フィジカルとメンタルは表裏一体なことは存じていましたが、私の周りのサッカー馬鹿の中で、ここまでアカデミックに論じられている方は初めてです!
白面さんは立派なサッカー馬鹿だと思います^^(失礼おば^^)

おはようございます♪
イチゴッチ
スゴイ・・・素晴らしい分析ですね。
サッカーって、ボールを蹴ってゴール!
それだけを楽しむものだと思っていましたが、
違う楽しみ方もあるのですね。

白面さん、お忙しい中いつもご訪問頂き、
コメントもありがとうございます。
どうぞ、ご無理なさいませんように。。。
頑張り過ぎずに、楽しみながら頑張って下さいね。(*^^*


コメもランキングの支援も、本当にありがとうございます
白面
>junchangさん

いつもご来訪、ありがとうございます。
サッカー馬鹿・・・その呼称は、自分にとって最高の褒め言葉のひとつと感じております(笑)

フットボールに限らず、全てのスポーツは人の営みです。

フットボーラーは、決して超人ではありません。
皆、悩みもすれば傷つきもする、ひとりの人間ですから・・・

何を論じるにしても、分析するにしても、
そこをおざなりにしていては、自分に納得のいく理解やプレゼンはできないと・・・
自分は、そのように普段から考えているのです。

人はそれを、自己満足と呼ぶのですが(苦笑)

>イチゴッチさん

こんばんは!
いつも温かいコメ&ご支援、誠にありがとうございます♪

自分はただ応援するよりも、分析や理論の構築が好きな屁理屈屋なので(汗)、どうしてもこういう記事が多くなってしまうのですw

こういう楽しみ方をするようになったのは、ここ数年のことですが・・・
勉強すれば勉強するほど、この他のスポーツに比べても難解極まりない、あまりにも奥の深いスポーツの虜になっていきます。

悪循環です(笑)

お心遣い、痛み入ります。
今晩はちと早めに休んで、しっかり寝て明日までに体調も整えることにする予定ですw
ここ最近、残業と休出続きで、更新も訪問もままなりませんでしたからv-356

なんとか後3日間、乗り切れますよ~に!

週末まで粘れれば、来週は週勤4日だものっ!!w

こんばんは☆
JUNxxx
あまり無理せず、マイペースで続けて下さいね^^
クオリティ重視…僕も見習わないと。。

Re: こんばんは☆
白面
>JUNxxxさん

コメとご支援、いつもありがとうございます。

・・・って、JUNxxxさんがクオリティ重視でなければ、どこの誰がクオリティ重視になるのかと(笑)

いつも素敵なフォト、本当に楽しく拝見させてもらっていますよ~。
壁紙も某写真でばっちりCOOLですv-354

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まずは速報から。
先ほど、全世界が注目していたダービーマッチが終了しました。

インテル 0-1 ミラン

前半5分にイブラヒモビッチのゴールで、幸先良く先制したミランが逃げきり・・・といった結果に落ち着いています。

試合を一部しか確認できていないので、あまり確かな事は言えないのですが・・・
まあ、フィジカルの面でもメンタルの面でも、ミランがインテルを上回っていた試合に見えました。
退場者を一人出しておきながら、最後は手堅く逃げきりに成功しています。


さて・・・
いよいよ、最終回にして本題に入れます。

何故、今期のインテルにはここまで負傷者が多いのか?

この問題は、いくつもの要因が重なりあって発生したこととは思いますが・・・

今回は特に、ここまで述べてきたようなフィジカルな側面・観点を中心に、インテルに起こったことを考察していくことにします。

◎選手の状態:疲労の極地であったこと

まず、選手たちが抱えていた問題を再検証します。

1、カンピオナートとCL、3冠のと引き換えに抱えた大きな疲労

今年の5月末まで、インテルの選手たちは戦い尽くめでした。

今年はW杯イヤーということで、昨季は例年に比べ、試合がぎっちりと詰め込まれていました。

こうして、ただでさえ1試合1試合の間隔が極端に短くなっているというのに・・・
インテルは更に、チームが参加する3つのコンペティションにおいて、最後まで舞台から降りず、戦いを続けることになります。

結果として我々は、その全ての勝者になるという、望外の結果を勝ち取ることに成功したわけですが・・・
その代価は、選手たちの肉体に刻まれた疲労という形で表れることになります。

尤も――それ以上に大きかったのは、メンタル面での消失感と虚無感にあったと思うのですが、
これはまた・・・後の項で触れることにします。

2、ワールドカップの爪あと。異常事態と称して差し支えない、あまりにもタイトなスケジュール

インテルほどのチームともなれば、メンバーには各国代表クラスの選手がゾロリと揃います。
前述したリーグ戦の疲労に、追い打ちをかけるような形で彼らに疲労が蓄積されていったことは、疑いようのない事実です。

・・・ワールドカップ。

肉体的にも、精神的にも、限界ギリギリのところまで、選手の持てる力の全てを絞り尽くす地獄の沼。
勝てば天国、負ければ地獄のコンペティションです。

しかも、今回の舞台は南アフリカ。
勝手知ったる南米でも、第二の故郷でもある欧州のどこかの国でもありません。

多くの選手にとっては、未知の地で(セレソン組は、一応コンフェデレーションズカップで数週間、同大陸での戦いを経験してはいますが・・・)過ごすということ自体が、心身に強いストレスを与えます。

ここで受けるダメージは、常人の想像を絶するレベルにあることを、我々は今一度確認しておかなければなりません。


追い打ちをかけるように、W杯後も試合は続きます。

イタリアスーパーカップや欧州スーパーカップ・・・
そしてバティスタ政権発足後、アルゼンチン代表に呼び戻されたカピタンやクチュ。

国際Aマッチデーの消耗が、選手たちに容赦なく襲いかかっていきました。


3、モウの抜けた大穴。無視できないメンタル面の多大な影響

しかし、この2つ以上に・・・
おそらく最も大きな問題は、メンタル面のコンディションダウンからくる、フィジカルへの極めてネガティブなフィードバックです。

ここまで自分は、フィジカルについての一般的な見解を、極めて穿った&噛み砕いた形で紹介してきましたが・・・

今季のインテルの状態を語ろうとした場合、メンタル面の問題はもはや避けては通れない話題なので、
ここで取り上げさせていただきます。

モウは確かに、インテルの戦力・チーム状態を考慮すれば、望外とも言えるほどの結果を手に入れることに成功しました。

他方、何度も何度も限界を突破し、選手一人ひとりに、持てる力以上のものを絞り尽くすように要求する・・・
そういった側面が、モウのマネジメントにあること。

これはここ数年間、彼を追い、付き合い続けてきた自分が抱いた、極めて率直な感想です。


CLの決勝、バイエルンを下した後、
選手たちはほとんど桃源郷にいるような気持ちだったことでしょう。
さながら、ドラッグを決めて夢の世界に耽溺する中毒患者のように。

その快楽は・・・極度の肉体的疲労と、極限の精神的摩耗の反動によるもの。
およそ考えられる、全てのストレスから解放された結果です。

しかし、その快楽を与えてくれた彼らの最愛の指導者は、別れの挨拶をする間もなく、新天地へと旅立ってしまいました。


あまりにも有名な1シーン。
CL優勝後、一人佇む兄貴に、モウが涙を浮かべながら抱擁する場面があった。
インテルとモウの別れについては、もはや多くを語るまい。



まあ・・・

わかりやすい言い方をしてしまうと、皆がっくりきたのです。


欠落感、虚無感、倦怠感、不安や戸惑い。

いくつものネガティブな感情が積み重なり、それがあらゆる形でのモチベーションを低下させていること。
チームを蝕んでいることは、序盤戦から目に見えて明らかでした。


集中力の欠如を筆頭に、メンタルコンディションの低下は、怪我の温床となるものです。

加えて、前々回にお話ししたような、新たな環境に対する適応の難しさが、
これに追い打ちをかけました。

うまくいかなくなる時、チームはこれでもかとマイナスに作用してしまうという、その典型のようなパターンにはまってしまっていた・・・というわけです。


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【2010/11/15 06:53】 | マネジメント
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junchang
おはようございます。
ミラノダービー拝見されたんですね!久しぶりですねミランに負けたの。

おっしゃるとおりだと思います。勝つことへの欲求がなくなってしまうことはよくある事だと思います。
ましてや3冠なんてイタリアのクラブじゃ経験無い法外な結果でしたから仕方がないのでしょうね。
もう一寸他の(イタリア国内の)クラブががんばって欲しいと思っていたくらいでした^^今シーズンは「燃え尽きちゃった」んでしょうね・・・・。

>junchangさん
白面
いつもコメント、本当にありがとうございます。

まぁ、あまりにも物事が万事うまくいきすぎると、反動がくるのはどこの世界でも同じことかと思います(苦笑)

それにしても、選手やコーチングスタッフ、監督、一人ひとりがもっとうまくやっていれば、ここまでの状態にはなっていなかったなぁと・・・
それは正直に言って残念です。

この失敗を糧に、さてこれからどれだけの巻き返しが図れるのか?

どうやらインテルというチームの、本当の意味での実力が、底力が試される場面に遭遇しているような気がします。

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前回は、ビッグクラブが何故、コンディショニングにおいてああした戦略を取るのかについて解説してきました。

翻って、今回は弱小~中堅クラブの場合を解説したいと思います。。

●中小チームの戦略~前半戦とシーズン終盤に的を絞る~

さて・・・
言うまでもないことですが、彼らはビッグクラブに比べて、試合数という点では格段に楽な仕事をしています。

例えば日本代表の森本選手が所属する、セリエAのカターニャ。

シチリア島に本拠地を置くこのクラブは、世界基準に照らし合わせて見ても、典型的な地方の中小クラブですが・・・
彼らにとって試合と言えばカンピオナート、ほぼリーグ戦一本に絞られます。

一応コッパ・イタリア(イタリア国内チームが行うカップ戦。詳細はこちらを参照)という、トーナメント戦を平行して戦うことになりますが・・・
こちらはもはや、イタリア国民のほとんどが見向きもしないような、興味関心を示さないタイトル。

優勝チームに与えられるELへの出場権も、以前
こちら
で解説した理由から、カルチョに所属するチームにとっては、むしろありがた迷惑のような話。

カターニァのような毎年残留争いを繰り返すようなチームであれば、
なおさらこの傾向は高くなってしまうでしょう。

ちなみにこのコッパ・イタリア。
森本選手が久々の出場機会を得、ゴールを決めたことが話題になっていましたが・・・

あれはつまり、カターニァにとっては典型的な捨て試合。
せいぜいが、「1軍半~2軍」メンバーに出場機会を与えるための場に過ぎません。

何試合もベンチ入りすらできていなかった森本選手が、この試合に限ってスタメンで起用されていたという事実・・・

哀しいかな、この事実がカターニァにおける今の彼の地位を、むしろ雄弁に語ってしまっています。


依然として、カターニァで苦戦が続く森本。
リーグ戦ではベンチにすら名を連ねないことが増えているばかりか、逆にコッパ・イタリアという典型的な
「捨て試合」では先発を任される。
これはつまり、今の彼がチームに本当の意味で必要な戦力とはみなされていない、監督は森本を使う気がないということを明確に表している。
私見だが、これは移籍した方が彼のためとなる可能性が高い。
そうでなくても元々、セリエAは『若手に厳しい』ことで有名なリーグだからだ。


何が言いたいのかと言うと、中小チームは週に1度の試合をこなすだけでいい。

ほんの時たま2試合を戦えば、それで仕事が済んでしまうということです。

そんな彼らの最大の目的は、何がなんでも一部に残留すること
カルチョに限らず、他国のリーグでも、それは基本的には同じでしょう。

彼らにとって、ビッグクラブのパフォーマンスが上がらない序盤戦は、絶好の勝ち点の稼ぎ時。

毎年のように中小クラブが・・・
イタリアでならついこの間、同じく日本代表の長友選手が所属するチェゼーナが、ミランを撃破して話題になっていましたが、
まさにこうした現象は、フィジカルに要因の一端を求めることができるものです。


そう。

中小クラブは、プレシーズンのトレーニングを、あまり強い負荷をかけずに行ないます。

もちろん、バカンス明けの肉体を打ち直すという点では同じですが、
この際、極端に負荷の強いトレーニングを行ったりはしないのです。

こうしておけば、シーズンの序盤戦を、彼らは最高に近いコンディションで臨むことができます
結果、ここで勝ち点を稼げれば、後々残留争いで優位に立てる・・・とそういうわけです。

反面、シーズン中盤にかけてパフォーマンスはみるみる低下。
負け続け、もしくは勝ち切れない時期が続きますが、これもまた・・・彼らにとっては織り込み済みですよ?

何故なら、リーグ戦の進行というのは、ビッグクラブのスケジュールが大きく関係してくるからです。

この状態を脱し、シーズン終盤にはまたフィジカルの調子が上向いてくるよう、
彼らは週1試合の状態が続く中盤戦、フィジカルの再調整を行うのが一般的です。

結果、最終節までの残留争いを勝ち抜き、なんとか一部に留まれるだけの余力を蓄えることができる・・・
というわけなのですね。

特にこれは、現実的な思考が強い
――と言うよりファンタジーアや内容の良し悪しにほとんど興味を持たない――

、カルチョでは顕著な傾向と言えます。


純粋に現実的な見地から考えて見れば、実に効率のよい考え方です。

勝てる公算の低い試合に労力を注がず、勝ち点を1点でも加えられる試合に集中する。
勝つことより、負けないことが優先させるカルチョならではの、乾いた思考とも言えますが・・・

ただし、その姿勢を是とするか、否とするかは見る人次第。
多くのファンは、そんな算盤勘定ばかりで、娯楽性に乏しいカルチョを敬遠し、プレミアやリーガ、ブンデスに流れてしまったのでしょう。

ぶっちゃけ、自分もその気持ちはわかります(笑)
自分が見ても、そういう意味での娯楽性はほっとんどありませんからねー

まあ・・・
ひとつ確実なことは、チーム運営やコンディショニングなどについて研究・学習するには、やはり今もってセリエAは最適なリーグのひとつということです。
自分のような人間には、都合のよいリーグというわけですね(苦笑)

※本当はリーグ別に、コンディショニングの特徴についてなども言及できればよいのですが・・・
さすがに時間がないので、今回はカルチョをメインに考察しています

疑問点等ございましたら、どうぞお気軽にお尋ねください。


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【2010/11/14 10:06】 | マネジメント
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junchang
こんばんわ。いつも丁寧なコメントありがとうございます。
確かにリーグのみに集中できれば良い結果が出せるのでしょうね!91-92のミランは無敗優勝できました!
現在はヨーロッパカップ戦に出場するクラブは2チーム分の選手を抱え、コンディションの良い選手を選択したり、リーグ、カップ戦で完全に分業したり、ターンオーバーが当たり前になりました!これも放映権料が莫大になったおかげなんですけどねぇ・・・・バブルはじけるのが怖いです^^

>junchangさん
白面
話を聞いていただける方がいなければ、自分のblogは壮絶な時間と手間暇の無駄になってしまいますからw
こちらこそ、いつもコメントをありがとうございます。

長いベンチ(ターンオーバーを可能とするだけの戦力を保持する考え方)を最初に取り入れだしたのも、実はカルチョというのがなんとも皮肉ですけどねw

これに関しては、junchangさんの方が実際にその様子を肉眼で確認されてきただけに、自分などより確実に実感の湧くことかと思います。
自分はそれが当たり前になった時代から、フットボールを見始めた人間ですので・・・w

さて、今晩はミラノダービー。

やや早めですが休むことにします。
今週もよろしくお願いします~v-354

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